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カテゴリ:小説・海外
フロリダで職を転転とするエレインの崖っぷち人生のコージーミステリーの二作目です。
あらすじはamazonからのコピペ。 心機一転、“ページ・ターナーズ”書店で働き始めたワケありのヘレン。 困ったお客と、もっと困った最低オーナーにもめげず、日々奮闘する彼女に、またも災難が降りかかる。 アパートでシロアリが大発生したかと思えば、お次はくだんの最低オーナーが殺される始末。おまけに容疑者として逮捕されたのは意外な人物で…!? 南フロリダで職を転々、必死に働くヒロインの活躍、第二弾。 一作目の『死ぬまでお買い物』がめちゃくちゃ面白かったのですよね。 既に3作目が出てるんですが、例の如く歩いて行けるところに本屋さんがないもので、チェックが甘くて、この二作目が出ていることも知らず・・・。 主人公・エレインは訳あって逃亡中の身の上。 あ、別に警察に追われてるとか、そう言う倫理にひっかかるような理由ではありません。 現在の居住地がバレるとまずいので、社会保障番号も銀行口座も明らかに出来ない。 なので身元確認がうるさくなく、現金で給与を払ってくれるところでしか働けない。 かくして元は六桁の収入を得ていたエレインは、時給も低いところでしか働けないのです。 今回は書店。 このエレインの働く場所の描写がとにかく面白いんですよね。 最近は日本でも本の扱いが酷い方が居て、私も怒ってますが、フロリダのお客はそんなレベルの話じゃありません。 安い時給でこのお客達に対応しなくてはいけないエレインは、本当に気の毒だと心から思う。 その書店のオーナーが殺される。 そして容疑者として、エレインと同じアパートメントに住むぺギーが逮捕される。 ペギーの無実を信じて、エレインは真犯人をみつけようとする。 エレインと言う主人公を作者はあえて欠点だらけにしてるのかな、と思うところがある。 先ずとにかくハンサム(あくまでエレインの好みでだけど)に弱い。 ロマンスを渇望しているせいもあって、どうしょうもない男にホイホイひっかかる。 けれどかつては六桁の収入を稼いでいた女性としての高い意識はあるので、気がつくとそれで我慢しようとか、妥協しようとかは思わないんですね。 これは仕事に対してもあって、かつかつの生活なので仕事は喉から手が出るほど欲しいのですが、例えば面接の時に子供を持つ可能性を聞かれたりすると、掟破りだと自らけってしまう。 事件に対しても別に有能と言うわけではないのです。 一つの事柄で短慮に「この人が犯人だと思う!!」と決め付け、ガンガン突っ走る。 違っていたら、はい次の人・・・と言う具合です。 このエレインのバタバタ具合を楽しめるかどうかで、本書の評価って違ってくると思います。 個人的には一作目のエレインの方が好きでした。 この手の小説は脇の登場人物の魅力で、小説も魅力的になるかどうかが分かれますが、このシリーズは上出来。 エレインのアパートメントのオーナーのマージョリーは相変わらずいかしたお婆ちゃんです。 書店の従業員たちも面白い。 一作目同様、事件の背景がフロリダらしいと思わせるところも良く出来てると思います。 (もっとも私はフロリダには行った事がないので、あくまでイメージですが) コージーですので、軽く読めます。 暇つぶしには良いかと。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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