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テーマ:渡り鳥(51)
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3月25日(土)晴れ(その5のつづき)
島の第一印象は人が住む南側は雑然としていて、来る前に描いていた緑があり花が咲きこぼれる おとぎの島とはおよそかけ離れたもので、漁を通して生計を立てるという人々の厳しさが集落を一 目見てわかった。 島の北側は葦や笹が茂って人家は一軒もなく、寒々とした感じであった。ところどころに点在す る神社は皆小さなちゃちなものばかりであるが、島の人々が海の平穏と漁の無事を祈る気持ちの表 れだと思う。 テントサイトを探し、北ズラの方へ重い足を引きずって適当なところで、シュラフやその他の濡 れたものを乾かしていた。その時、島のおばさんが朝飯とねぶかの汁をご馳走するから家に来るよ うにと非常に強く言ったため、我々6人はその好意を受けることにし、そのおばさんの家に行き、 囲炉裏の炭火を囲んだ。 朝飯を3杯も平らげ我ながら少し驚いた。見も知らぬ全くの他人にこのように気安く朝食等をご 馳走してくれるということは大きな町では決して見られないことであり、運よく我々がそのような 世話にあったことは、大きな喜びであった。 本当はテントを張るつもりでいたが、島のおばさんたちの好意により一軒の空き家で一夜を明か すことになった。好意に我々が甘んじ過ぎてはいけないとリーダも思っていたに違いないが、彼女 たちのひたすら我々に示す親切さを遂に断りきれず、このような結果になってしまった。 午後は少し昼寝をし、昼食のにぎりめしを食べ終わると、島の若者が4人訪ねてきたが話ははず まなかった。もっぱらリーダの質問のみに終わったということは、我々メンバーとしては、大いに 反省すべきところがあった。 その後、OKを除いて5人連れだって島を一回りした。これにかかった時間は約1時間。今更な がら島の小ささを思い知らされた。 夕方、夕食を作っていた時、午後訪ねて来た4人が再び訪れた。リーダ、サブリーダは彼らとい ろいろ話していたようだが、我々一年生は食事の支度で忙しくそれもできなかった。夕食後、彼ら とともにトランプに午後10時過ぎまで興じた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015.09.20 00:08:06
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