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カテゴリ:旅の記憶
10年日記をつけています。今年で七年目。ブログもはじめたのでビーズイビーズイです。
見直してみると、毎年1月と12月はこまめに書いてあるんですけど、3月から10月くらいまでは空き地が目立ちますね。ときどき思い出したように書いてあります。 以前に書いたことがありますが、2001年1月6日は6120円のツーデイパスを買って、那須温泉に行ったって書いてあります。2002年1月6日は羽田から松山空港へ行って、道後温泉に行ったと書いてあります。あの頃は楽しく遊んでいたんだなあと、凋落の今の身の上を嘆きます。 さて、思い出しても笑ってしまう那須の北温泉。行く前に地図で見たら那須温泉のちょっと外れだったので、気軽に行ったんです。ところがバスの終点についた頃から空が暗くなり雪が降ってきました。北温泉に電話したところ、「自力で来て下さい」とのこと。タクシーに乗ったら運転手さんがおっかなびっくり運転しているんです。そして、結構(15分くらい)走っておろされたのが猛吹雪の中。 「この下だよ。その道を下りて行って」と言ったまま、タクシーは吹雪の中をそろそろと消えて行きました。 下の方から水の音が聞こえるんですが、1メートル先も見えず「私たちはここで遭難するんだわ」と心を決めながらも、下りて行きました。吹雪ってすごいですよね。本当に体温は奪われるし、まつげも凍りました。 そのうち、やっと灯りが見えて、それが北温泉の玄関でした。転がるように入って行った私たちを迎えたのは、ストーブの前でどてらでくつろぐ温泉客のみなさんと猫。ほとんど泣きそうな必死の私たちを、奇異なものを見るように見ています。(なんか場違い)。あまつさえ無愛想な番頭さんが「はい、靴はこっち、こっち」なんて指示します。だれも「よく遭難しないでたどり着いたね」とほめてくれませんでした。 翌日良い天気になったので見たら、雪山のように思えた道は、単なるアプローチに過ぎなかったんです。でも、その時は急に真っ暗になって、視界50センチ。どこまで行ったらたどりつくのかわからず、もう本当に死ぬかと思いました。人生一番の生死をわけた経験です。 北温泉は江戸時代からの湯治場で、那須という土地柄か、日清戦争の地図とか貼ってあり、廊下には無気味な鳥居や仏さまがいて、面白いところでした。田んぼ1枚ほどの露天風呂もありました。おかみさんも、いろいろな話をしてくれました。無愛想な番頭さんも、話すと良い人でした。 翌日は七草で、いただいたお粥の美味しかったこと。お銚子のやりとりをした隣の席の男性は、毎年4回は来ると言っていました。特につつじの花の頃が最高だそうです。 2001年の1月7日の日記には、「快晴。温泉につかったあと、那須岳のロープウエイのところまで登った。雪はひざの上程度。上野できんつばを買って帰った」と書いてありました。 また行きたいな、北温泉。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006.01.06 14:29:13
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