テーマ:本のある暮らし(3215)
カテゴリ:本の話題
今朝、サガンの死去を知った。isemariさんの日記で。
湯河原では夕刊を取ってないし、TVも見ないほう。 YAHOO!でニュースを検めた。 そう…と感傷が来る。 私の文字通り青春の書。ひとに感想を言いたくないほどの思い入れ。サガンが18歳で書いた瑞々しさを15歳の私が背伸びしながら清新な驚きと、あこがれを持って読んだのだから。 高校に入学したてで、文学好きの新しい友人達に囲まれて、あらゆるものが新鮮で楽しくて、大人の仲間入りした気がしていたころ。 程なくして映画も観た。ヒロインのセシルカットも流行ったっけ。 でも、朝吹登水子さん名訳の本の行間にあるそこはかとないニュアンスが若い心を捉えて離さないのだったと思う。 人生経験をしていないから当然なのだが本当に愛することも知らない、しかし感覚的に知っているともいえる年齢での、本当の愛じゃないと信じたくて真実本当の愛を知ってしまう哀しみ、罪の苦しみ。 わからなくてもわかる年頃のある種の微妙さ。 その後、いわゆる『機関銃をもって待ちうけているってことを知っている』作品を読んだが、私の中では「悲しみよ こんにちは」を嗜好において(私の印象があまりにも強く)超えることは出来ない。今、読み直したらどうだろうか? よそながら知ってはいたが、年齢を加えた写真といろいろの行状のニュースも私には素通りしていた。 感慨に浸る、本棚の中央のサガンの8冊の新潮文庫を見つめながら。ああ、69歳!でも早世、私の中である程度予測していたのかもしれない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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