カエルのピング
銀魂で、よろずやが壊れちゃった時にでてきた、ちっちゃいオッサンの大工の話的に言えば、「もきちーっ」な気分で、「ピングーっ」池の水が日に日にすくなってしまい、ついに新しい池を探しす旅にでたカエルのピングの物語。途中で出会う老賢人のフクロウのセリフに『跳ぶ前に見ろ』と言うセリフがあった。カエルとこのキーワードの一致は偶然?ま、それは置いといて、関西でも最大級の売り場面積を持つ某書店の、転職とか自己啓発とかが並んでる棚にあった小さな本に目が留まったのは、カエルっていう言葉がタイトルにはいっていたから。ほんの大きさ、タイトルから察して、難しいことを解りやすく物語化した自己啓発書だろうとは想像ついた。表紙のうらにも「自分の生き方が一変する瞬間は、思いがけなくやってくる」なんて書いてある。帯にある「禅」の文字にも気が惹かれた。で、ぺらぺらとページをめくってみる。いちおうどうぞ立ち読みしてくださいって言うスタンスの書店ですので遠慮なく。そのまま最後まで読んで、買った。フクロウの言葉。「あらゆる物は流れていく。自覚的に生きるには、その流れとともに泳いでいかねばならない。」流れとはもちろん、時代の流れや、社会の流れのことではない。もっと大きな流れのことだ。だからといって、それらからかけ離れたものでもない。自覚的に生きるとは、それに逆らうことではない。その流れのことを知ることだろう。知るとは解析することではない。感覚することだろう。フクロウは自分の心の奥底の声を聞けという。例の、人生の企画書にも織り込まれていない、ずっとずっと前から持っている・・・多分一番古い類の記憶(もしかすると繰り返す思い出すことによって徐々に変わってきてしまっているかもしれない)にもかすかに感じられる、あの声。あの感覚にこそ、ゆるぎない物があるのかもしれない。