カテゴリ:ライフプランニング
3級FP技能士 合格講座 中野克彦 中島智美 藤崎仁
(3) 1,000万円を年利2%で5年間複利運用しつつ、1年に1回元利金を取り 崩ら毎年受け取ることができる金額は「1,000万円×資本回収係数(年利 2%・期間5年のもの)」により計算できる(税金等は、考慮しないもの とする)。 解説者:中野 克彦 (経営コンサルタント、CFP(R)、1級FP技能士) (3) 正解:○ 【資本回収係数】 これはかなり難しい問題です。2級レベルといっても言い過ぎではありません。しかしながら時折出題されているので、解説していきます。ちなみに問題にある計算式は合っています。 そもそも「係数」には次の6種類があります。 1.終価係数 2.原価係数 3.年金終価係数 4.減債基金係数 5.年金原価係数 6.資本回収係数 今回、問題で出題されているのは、6番目の「資本回収係数」になります。 資本回収係数とは、現在の金額を一定の年数で取り崩した場合の金額を計算するために用いるものです。 問題の場合、現在ある金額1,000万円を5年間で取り崩した場合の金額はいくらになるのか? ということになります。普通に考えれば、 1,000万円 ÷ 5年間 = 200万円 問題の式は掛け算になっているので、 1,000万円 × 0.2 = 200万円 になります。ただ、「年利2%で運用しながら」となるとそうは行きません。5年間で取り崩すにしろ、利息が付くことになるので、1年当たり200万円よりは少し多くなるはずなのです。それを簡単に計算するために「資本回収係数」を利用するのです。 ここまでついてきてますか~?(笑) 一般に下記の係数表を使って計算します。 <資本回収係数表> ┌──┬───┬───┬───┬───┬ │ │ 1%│ 2%│ 3%│ 4%│ ├──┼───┼───┼───┼───┼ │1年│1.0100│1.0200│0.0300│ │ │3年│0.3400│0.3467│0.3535│ │ │5年│0.2060│0.2121│0.2183│ │ │7年│0.1486│0.1545│0.1605│ │ │9年│0.1167│0.1225│0.1284│ │ │10年│0.1055│0.1113│0.1172│ │ │15年│ │ │ │ │ 問題は、2%の5年なので「0.2121」がここで使用する係数になります。 計算式に代入すると ┌──────────────┐ │ 1,000万円 × 資本回収係数 │ └──────────────┘ ↓ 1,000万円 × 0.2121 = 約212万円 となり、2%の利息が5年間つくことになるので、前述の200万円より12万円増えた金額で取り崩すことができることになります。 2級の問題では、上記のような係数表が問題に書かれています。3級の場合は実際に金額を計算するのではなく「式」のみが出題されています。 ────── COPYRIGHT (C) 2007 Katasuhiko Nakano All Rights Reserved. ────── お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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2007.02.21 19:16:24
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