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3級FP技能士 合格講座 中野克彦 中島智美 藤崎仁
(8) 自動車損害保険賠償法(自賠法)は、「自動車の運行によって人の生命 又は体が害された場合における損害賠償を保障する制度を確立すること により、被害者の保護を図り、あわせて自動車運送の健全な発達に資す ることを目的」としている。 解説者:なかじま ともみ (幼稚園教諭、保育士、CFP(R)、1級FP技能士) (8) 正解:○ 【自賠責保険】 自賠責保険については良く出題されます。このような文章問題で出題されることは珍しいです。自賠責保険についてまとめてみましょう。 ・自動車損害賠償保障法(自賠法)で定められている強制保険です。 ・原則として原動機付自動車を含む全ての車が対象 ・保障の対象は対人賠償事故 (例えばガードレールなどにぶつかっても対象が物なので保険金は支払われません) ┌─────┬──────────────────┬──────────┐ │死亡事故 │死亡による損害 │ 3,000万円 │ │ ├──────────────────┼──────────┤ │ │死亡事故に至るまでの傷害による損害 │ 120万円 │ ├─────┼──────────────────┼──────────┤ │傷害事故 │傷害による損害 │ 120万円 │ │ ├──────────────────┼──────────┤ │ │後遺障害による損害(程度に応じて) │ 75万~4,000万円 │ └─────┴──────────────────┴──────────┘ 自賠責保険は被害者の救済のためにあります。例えば保険に入っていない車が事故を起こした場合、運転者に支払いの能力がなければ、被害者は泣き寝入りとなってしまいます。 そうならないために、最低限ではありますが、死亡の場合には3,000万円の保険金が支払われます。後遺障害のほうが保障が厚く最高4,000万円となっています。このあたりもよく出題されるところです。 また被害者が複数いる場合は上記の金額がそれぞれに支払われます。 自賠責は強制保険ですが、どうやって強制的に加入させられると思いますか? 車やバイクは通常2年から3年で車検を受けなければいけません。 車検がきれている車は道路を走ることが出来ません。 そこで、通常この車検の時に、次の車検までの期間の自賠責保険の保険料を徴収してしまいます。こうすれば道路を走っている車は自賠責保険に加入をしていることになります。 実際は自賠責保険の保険金だけでは被害者の賠償額をまかなえません。 賠償額が1億円から2億円となることも珍しくないからです。 そこで民間の保険に任意で加入をすることになります。 民間の保険に加入をすると、対人賠償のほか、対物賠償も対象になります。 でも一番大切なのは事故を起こさないように運転をすることです。 私も車が大好きでよく運転をしますが、みなさんも注意に注意を重ねて運転をしてくださいね。加害者にも被害者にもならないようにしましょう。 自賠責保険についてはこちらに詳細があります。 ────── COPYRIGHT (C) 2007 Tomomi Nakajima All Rights Reserved. ────── お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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2007.03.06 22:10:59
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