澪は四郎と手を繋いで城内へと入っていく美津の姿を恨めしげに見ていた。
「どうしたの、澪?」
澪の同僚である栄がそう言って彼女の肩を叩いた。
澪は静かに美津と四郎を指した。
「姫様はいいわね、四郎様といつも一緒にいて。」
「そりゃあんた、仕方ないじゃない。四郎様は姫様の従者なんだし。」
栄はそう言ってため息をついた。
「その様子じゃ、あんた四郎様のことまだ諦めてないんじゃ・・」
「簡単に諦められるわけないじゃない。私と四郎様は結ばれる運命なのよ。」
澪はそう言って栄を睨んだ。
「わたし、四郎様のこと諦めないわよ・・絶対に!」
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.03.07 15:18:31
コメント(0)
|
コメントを書く
[連載小説:紅蓮の涙~鬼姫物語~] カテゴリの最新記事
もっと見る