かけすのサミーは仲間のために尽くすことがこの世で一番の喜びだとわかった
かけすのサミーは仲間のために尽くすことが この世で一番の喜びだとわかったバージェス・アニマル・ブックスは、気づきの寓話だ。「ビーバーが森にやってきた」を図書館から借りてきた。 Work, work all the night While the stars are shining bright; Work, work all the day; I have got no time to play. 働け 働け 朝までずっと 星が明るく輝くあいだ 働け 働け 昼間もずっと 遊んでなんぞいられないビーバーのパデイは、緑の森の奥に自分の池を作ろうと一生懸命働いていた。そしてこんな気づきの文句がある。「パデイは、仕事を始めるとやり遂げるまで遊びません。それが成功するたった一つの方法であることをパデイは知っていました。本当にパデイの言うとおりですね。 」Now he was ready to go to work, and when Paddy begins work, he sticks to it until it is finished. He says that is the only way to succeed, and you know and I know that he is right. 十二月中、ブリキのおもちゃ博物館長の北原輝久さんのビック・トークのCDを聴いていたが、その中で北原さんが全く同じようなことを語っていた。「この間新幹線の中で頓知クイズの本を読んだんですよ。アフリカのある部族が雨乞いをすると、必ず雨が降る。さて、どうしてでしょうか?わかります?答えはね、雨が降るまで雨乞いするんですって(笑)一週間でも一ヶ月でも一年でも雨が降るまで雨乞いする。僕はこの頓知クイズを見た時、真理を見ましたね。夢なんてできるまで思い続ければいいんですよ。途中でみんなあきらめちゃうんですよ。それからボケちゃうんですよ。イメージが。」北原さんは、そういって7億円の豪邸を買った経緯やおもちゃの博物館ができた経緯を熱っぽく語っていた。○かけすのサミーは森のみんなの嫌われ者。ビーバーのパデイが大きな木を切っているところに飛んできて、ここぞとばかり「どろぼう!どろぼう!」と大声で騒いだ。「やあ、おはよう、かけすくん。」とパデイは声をかけた。「どろぼうって誰のこと?自分のことでも言ってるの?」隠れて見ていた兎のピーターは思わず大笑いした。「サミーはいじわるできるときは、幸せなんですよ。」かけすのサミーは、ピーターをにらみつけ、パデイに「お前はどろぼう!どろぼう!僕らの木を盗んでる!」「この木は、緑の森のものだよ。緑の森は、森をかわいがる皆のものだよ。僕たちは皆必要なものを森から貰っていいんだよ。君が樫の実を拾って食べるように。」とパデイは答えた。サミーはその後もやってきてはパデイを罵った。ある日の朝、パデイは岸に不審な足跡を見つけた。コヨーテの親父のだ。よし昼間の明るいうちに木を切ってやれ。コヨーテの親父は緑の森にやってきて、「ビーバーは非常においしそうだ」と舌なめずりして夜になると待ち伏せた。だけど、パデイは昼間仕事して夜は岸に近づかなかったから、あてが外れてがっかりだ。「ビーバーのやつ、わしが狙っていることをどうして知ったんだろう。そうだサミーが告げ口したに違いない」とサミーをにらみつけて恐ろしい言葉を並べて脅かした。サミーはパデイへの怒りを忘れ、コヨーテに向けて悪口を言った。コヨーテの親父は今度は昼間来てパデイの背後からゆっくり注意深く迫った。その時だ。「危ない、パデイ!」サミーが声をかけて間一髪に逃げた。「かけす君、命を助けてくれてありがとう。本当に有難う。今日のことは忘れないよ。君は僕にどんな金切り声をあげてもいいよ。僕はちっとも怒りはしない。君は僕の命の恩人なんだからね。」この言葉を聞いてサミーは喜んだ。ほめられることなどめったになかったからですね。友達になった。パデイはハコ柳の木まで溝を掘りたい、君に見せてあげられるといいんだがなあと言った。サミーにいい考えが浮かんだ。「そうだ。いいことがある。君が働いて、僕が見張りをする。」そしてサミーは美しい羽を広げて飛び立ちコヨーテの親父が家にいるのを確かめた。そしてパデイの手助けをして見張りをした。 するどい声と するどい目 不意の敵から 守ってくれる かけすのサミーが いなければ きょうの仕事は できないだろう Sharp his tongue and sharp his eyes-- Sammy guards against surprise. If 'twere not for Sammy Jay I could do no work today."パデイの歌を聞いて、サミーは得意でした。うれしくてうれしくて体中をふくらませました。サミーはいつもみんなから悪口ばかり言われていました。ですからパデイにほめられて本当に心からうれしかったのです。そしてパデイのためなら何がなんでもやりとおさなければと思いました。サミーにとってパデイはもうすばらしい友達の一人でもありました。パデイは立派な溝を作り終わりました。「かけすくん、ありがとう。僕たちの仕事はどうやら終わったようだよ。」「えっ、もう終わったの。」サミーはとてもがっかりしたようでした。そうです。「サミーはたった今、この世で一番大きな喜びは、森の仲間のために尽くすことだとわかりはじめたところでした。 」You see, he had just begun to learn that the greatest pleasure in the world comes from doing things for other people. サミーは、また、自分にいてほしいというものが周りにいることは、なんて楽しいことなんだろうと、しみじみ思いました。