天皇賞(春) JRA GIレース 京都
天皇賞(春)といえば、僕が思い出すサラブレッドはメジロマックイーンです。芦毛の雄大な馬体は今でも鮮明に脳裏に浮かんできます。ここでメジロマックイーンについて振り返ってみようと思います。メジロマックイーンは、1990年の2月に現在でいう3歳でデビューしました。やや遅めのデビューですね。新馬戦はダートの不良馬場で行われ、見事デビュー勝ちを収めます。その後は芝のレースを2戦し、2着、3着と敗れ、再びダートレースに参戦し、2着となるも、次走のダート戦で2勝目を挙げます。そして6戦目、再び芝のレースに戻ると、菊花賞が視野に入る3勝目を手にする事となりました。そして10月、1,500万下条件の長距離レースである嵐山ステークスに出走。結果は2着でしたが、古馬相手の敗北であり、菊花賞へ向けて好成績を残します。いよいよ迎えた菊花賞。メジロライアンやホワイトストーンが出走する中、4番人気の評価を得て先行集団5番手を追走します。3コーナーで2番手に進出すると、そのまま直線を向かえ、他馬を寄せ付けずに完勝。見事GIタイトルを手にする事になりました。この後休養に入り、古馬となった初戦に天皇賞(春)の前哨戦である阪神大賞典を選択。1番人気の支持に応え、見事に勝利。そして迎えた天皇賞(春)でも1番人気の支持を集め、他馬を全く寄せ付けずに完封。GI2勝目を挙げるとともに、名ステイヤーの称号も不動のものとしました。この後メジロマックイーンは、京都大賞典の連覇、阪神大賞典と天皇賞(春)の連覇、大阪杯、宝塚記念を制する事になる訳ですが、メジロマックイーンの様に、デビューが遅くとも活躍した名馬達は多いです。現在ではやはりダービーを取れるかというところに最も注目が集まり、NHKマイルカップの価値も高まってきています。これはもちろん後々の種牡馬としての価値を上げる為でもある訳ですが、皐月賞やダービー、NHKマイルカップのタイトルを得なくとも、まだまだ成長過程のサラブレッド達は沢山いて、虎視眈々とGIタイトルを狙っているダークホースがいる事も肝に銘じつつ、今年の天皇賞(春)をそんな視点から見てみようと思っています。クラシックに勝った馬が全てでは無いのですから。