昔の日産車(RBなど)は、PCMバルブでアイドリングを調整していましたが、VQエンジンはスロットルバルブを微妙に制御して、アイドリングを調整しています。
したがって、スロットルが汚れるとアイドリングが不調になります。
写真を見るとスロットルの端がカーボンで黒くなっています。
ちなみに、スロットルの裏側は真っ黒でした。
ブレーキパーツクリーナを不織布にしみこませてふき取りました。(ブレーキパーツクリーナーは電子スロットルには、使ってはいけないそうです。最悪壊れます。絶縁性能を上げたワコーズ スロットルバルブクリーナーなどを使用してください。)
スロットルバルブをはずしてクリーニングしたほうがいいと思いますが、再使用禁止のガスケットが必要になるので、はずさないで実施しました。(結果としては問題なかった。)
ムラーノの場合、エアフローセンサーのカプラーをはずし、エアクリーナーボックスと周りのホースをはずせば、スロットルに意外と簡単に到達ができます。
清掃後、スロットルの隙間からエアーが多く入るようになってアイドリングが高くなってしまうので、スロットル全閉位置学習と急速TAS学習をさせます。
十分暖気が終わっている上で以下の操作をします。
<スロットル全閉位置学習操作要領>
1. キースイッチをON→OFFにする。(キースイッチOFF後約5秒間保持する)
2. このとき、スロットルバルブが作動することを確認する(作動音がする)
3. 上記の操作により学習が終了します。
<急速TAS学習操作要領>
1. スロットル全閉位置学習を完了させる。
2. エンジン&トランスミッションを十分に暖機する。(水温70℃以上100℃以下)
3. N又はPレンジでエンジンにエアコン負荷パワステポンプ負荷及び各種電気負荷がかかっていないことを確認する。
4. 急速TAS学習を起動する。
(1) アクセル全閉のままキーSWをONにする。
(2) キーSW ON後3秒経過してから、ただちにアクセル全開、全閉を5秒以内にすばやく5回繰返す。(アクセル全閉で終わる)
(3) アクセル全閉から約7秒後にアクセルを全開にし、約20秒間その状態を保持し、エンジン警告灯が点滅し、その後点灯したら5秒以内にアクセルを戻し(全閉)エンジンを始動する。→急速TAS学習開始
(4) 約20秒間で学習は完了するので、その間はキーSWをOFFにしない
(5) 急速TAS学習が終了したことを下記方法で確認する。
・キーSWをOFFにし、約10秒以上経過してから再始動させる。
・アイドル回転数及び点火時期が基準値内であることを確認する。
時計を片手に正確にやらないと学習モードになりません。
全部作業終了後にアイドリングを確認しましたが正常に戻りました。
以前は、エアコンがONになると一瞬500rpmに落ちて、苦しそうに振動をだしながら徐々に600rpmに戻っていたのですが、清掃後は600rpm以下に落ちることなくアイドリング制御が安定できているのが確認できました。
あと、燃焼室周りにもカーボンがたまっていそうだったのでワコーズのフューエルワンをガソリンに添加しておきました。