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テーマ:試写会で観た映画の感想(680)
カテゴリ:映画・DVD
映画ブーム到来で、たぶん一番行っている映画館=渋谷ユーロスペース
そこでの公開なので、早い時期からポスター、予告編などで、興味は持っていた。 そこへきて、N猫さんの早い時期の試写感想を読み、「これは観よう」と。 久しぶりに、試写会にせっせと応募した甲斐あって、ウォーカーが当ててくれました♪ お盆の平日昼間だから、応募者も少なかったのかな。参加人数も少なめで、勿体無いなあ~って思った。 有休とって、開場30分前から並んだんだけど、ビルの中に入れてもらえなくて、ものすごく暑かった。 ヤクルトホール、ビルの入口から、階段登って受付なんだから、開けてくれてばいいのに。 東京FMホールとか、明治安田生命ホールとか、よみうりホールもヤマハホールもイイノホールも!ビル内には入れてくれるのに! ホールの問題というより主催者側(ウォーカーではない)の都合なんでしょうが、「ちょっと考えて欲しいなあ」と思いました。 後ろに並んでいたカップルの男性が「これじゃあ、映画が良くたって、並ばされて暑かった、っていう嫌な印象が残っちゃうよなあ」って言ってたけど、一理ある。 私の場合は、映画の評価には影響しないけど、主催者とホールの印象には関係するな。 それはともかく。 『ミリキタニの猫』 とても興味深いドキュメンタリーでした。 先の戦争=第二次世界大戦、の「知られざる側面」をまた見せてもらったなあと。 主人公であるジミー・ツトム・ミリキタニ氏は、アメリカ生まれの日系人。 先の戦争で、収容所に強制連行され、市民権を破棄させられた。 母方の親戚は、広島におり、原爆で皆亡くなったそうだ。 そういった一連の出来事以来、アメリカという国を信じていない。 「ひどい政府だ」と言っている。 しかし、日本に帰国することはなく、ニューヨークの路上で生活しながら、絵を描き続けていた。 その彼と、監督であるリンダさんが出会い、9・11事件をへて同居することになり、離れ離れになった姉と50年ぶりに連絡がとれ、市民権を回復し、収容所ツアーに参加することになり・・・と、現実の日々が過ぎていく。 その中で、彼が80年を越える人生で経験したこと、若き日に感じたこと、今感じていること、考えていることを、自ら描く絵とともに語っていく。 芸術家である一人の日系人の生の声、を聞くことができる。 かっこつけてない素の姿を見せてもらえる。 ミリキタニ氏は、マイペースで、かなり魅力的な爺様だ。 「クソ政府!」と言ってはいても、アメリカ人であるリンダさんに、ちゃんと愛情を持ち、甘えてすらいる。 最初はホームレスだし、ひどい経験を語ったりもしているのだけど、全体の感じは暗くはない。 なので、拒絶反応も起こさずに、貴重な「証言」を受け止めることができた。 山崎豊子さんの『二つの祖国』で、戦時下のアメリカ在住日系人がどんな目にあったか、は少しは知っていたけれど、リアリティが違った。 彼の描く絵も素敵だ。 タッチが違う複数枚の絵を見せてもらえるが、どの絵にも「力」を感じた。 複雑な人生だけれど、彼は、自身の人生を肯定しているなってことがわかる絵だと思う。 感情をものすごく揺さぶられる、という映画ではないけれど、「生きる力」を強めてくれるような作品だと思う。 興味ある方は是非、ユーロスペースに足を運んで下さい☆ 私も、もっかい行こうかな。パンフも欲しいし。 で。 映画の後、リンダ監督とミリキタニ氏の挨拶があった。 監督のインタビュー等は>コチラ 赤いジャケットと赤いベレーのミリキタニ氏は、素敵な笑顔で、演歌?浪曲?を披露してくれました。 80代とは信じられないぐらいの通る声で。 まだまだお元気で、生命力みなぎる絵を描き続けていただきたいものです。 その後、おつきあいいただいたbaronさんと、渋谷に移動してお茶タイム。 素敵な映画の後で、感想を語り合う機会がもてて嬉しかった~☆ この手の映画は万人向けとは言えないから、共感度の高い方と一緒に観られたのは幸いでした♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Aug 19, 2007 12:27:52 AM
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