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意外な戦史を語る~  カモメとウツボのメクルメク戦史対談

意外な戦史を語る~ カモメとウツボのメクルメク戦史対談

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2006.12.15
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カテゴリ:2.26事件
(カモメ)「私の二・二六事件ー弟の自決」(河出文庫)によると、著者、河野司氏は、2.26事件に参加した河野寿(こうの・ひさし)陸軍大尉の兄ですね。

(ウツボ)そうだね。昭和十一年二月二十六日に起きた2.26事件の直前、所沢の飛行学校の操縦学生であった寿が上野の松坂屋百貨店に勤務していた兄、司の家に訪ねてきた。

(カモメ)そのころ司は邦楽のレコードばかり聴いていたが、洋楽のレコードを集めていた寿が「洋楽もまたよいものですよ。少し持ってきてあげましょうか」といって、後日二三度重いレコードを抱えて持ってきたんですね。

(ウツボ)それで、最後に寿が来たのは二月二十三日だった。事件の直前だね。その日は開廷中の相沢中佐公判について話した後、「レコードをまた持ってきましょう」と言って、特別変わったことはなかったというんだ。

(カモメ)お別れのつもりだったんでしょうね。ところで、河野司氏は、作家の三島由紀夫と交流があったんですね。

(ウツボ)うん。といっても、三島由紀夫は昭和45年11月に、自衛隊東部方面総監部で楯の会会員の介錯で自決したから、今から36年前の話だね。

(カモメ)そうですね。昭和45年11月、自決したその年の正月の話ですね。

(ウツボ)その年の正月、三島邸に集まった楯の会会員や浪漫劇場関係の人々の会合の場で、霊能力を持つ丸山明宏(美輪明宏)がいて、丸山が三島氏の背後に誰か刀をついた者が立っているのを見たというんだ。

(カモメ)丸山は今テレビに良く出ている美輪明宏ですね。

(ウツボ)そう。テレビで活躍している人だ。とにかく丸山が三島に「背後に誰か立っている」と指摘すると、三島は「大塩平八郎か」「甘粕正彦か」とただすが、丸山は何も感じなかった。「磯部か」と言ったとき、丸山は霊感が走り、それですと認めたというんだよ。

(カモメ)その磯部は2.26の磯部浅一元一等主計ですね。

(ウツボ)そう。また、三島が「英霊の声」を書いている時、「無意識のうちにペンが動き、ハッと気がついたら、原稿用紙何枚分か書きあがっていたことがある」と丸山に言ったと言われているんだ。磯部と三島、2.26事件の将校達の霊と三島氏のつながりは否定できないものがあると河野司自身はその著書で述べている。

(カモメ)う~ん、そういうことってあるのでしょうね。今、テレビ番組で美輪は色々出て霊能的な話をしていますが、当時から霊能力があり他の人には見えないものが見えていたんでしょうかね。

(ウツボ)この河野司の本によると、どうもそうらしいと記してあるね。

(カモメ)ところで、河野司は三島邸を訪れ、三島と三時間あまり対談していますね。

(ウツボ)その時、最後に三島が「2.26事件の挫折の原因は何でしょう」と河野司に意見を求めたんだ。

(カモメ)そう言われて河野司はためらった、と述べていますね。

(ウツボ)だが、結局三島にしゃべったんだ。「30年に亙る私の探求の結果は、天皇との関係の解明につきる、と思います」とね。

(カモメ)その時三島はふうと息をのんだと記されています。そして「やはりあなたもそうですか」と静かに椅子を立って、「河野さん、席をかえましょう」と言って三階に上がって、天皇との問題を話し合ったといいわれています。その内容は記されていません。

(ウツボ)最後の青年将校~二.二六事件への挽歌」(読売新聞社)によると、著者、大蔵栄一氏は2.26事件の青年将校グループの中核だったが、事件直前、朝鮮の原隊復帰を命じられ、決行メンバーから外れた。

(カモメ)だが、結局事件に連座した罪で免官、禁固4年の刑に処せられましたね。事件当時陸軍大尉だった。

(ウツボ)戦後大蔵は沈黙を守っていたが、昭和46年に同書を発刊した。

(カモメ)軍法会議のあと青年将校15名が処刑された昭和11年7月12日、大蔵大尉は同じ渋谷宇田川町の陸軍衛戍刑務所にいて、同志が処刑されるのを見送ったとあります。

(ウツボ)村中孝次元大尉と磯部浅一元主計大尉は後で別に処刑されたからね。

(カモメ)7月12日、青年将校の近くの監房に入っている大蔵大尉に、もうすぐ処刑される青年将校たちが大声で次から次に声をかけてきた。

(ウツボ)その時、坂井中尉は「大蔵さ~ん、坂井は永久に陸軍歩兵中尉だぞ、死んでからも東京の上空を回り続けるぞ」と言った。

(カモメ)続いて香田大尉の声がした。「大蔵、わかるかッ」「わかるぞ、貴様らの蒔いた種は決して枯れることはないない、必ず芽をふくから安心しろッ」「あとを頼むぞッ」「ヨーシ引き受けた。安心してあとをふり返らず、まっすぐ前を向いて笑って死んでゆけッ」と。

(ウツボ)その時、あの大蔵大尉は、両頬にボロボロと涙を流した。

(カモメ)安田少尉についても述べています。「大蔵さ~ん、安田だッ、いろいろ書いておいたから、あとで受け取って下さい」と安田少尉の声が右端の方からきこえたとあります。







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最終更新日  2015.09.13 15:38:38


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