テーマ:BAR大好き!!(731)
カテゴリ:BAR
青年雑誌のあるページに、いくつかのトレンディなBARが紹介されていた。30年ほど前のこと。なかでも「いま一番おしゃれで、注目のBAR」として、誉められていたのが、東京の神宮前にあるBAR「R」だった。
「いつか行ってみたいな」と思い続けていたら、その「R」がカクテルブック(写真左)を出版した。さまざまなカクテルが、素敵なグラスを使って美しい写真で紹介され、各界の著名人が味わい深い文章を寄せていた。 僕の念願は、その1年後くらいに叶った。原宿駅で降り、地図を片手にたどり着いた「R」は、意外にもこじんまりしたBARだった。カウンターに座って、ふと天井を見上げると、そこには夜空に光り輝く「天の川」が…。 「何という、おしゃれな空間!」。僕は、店主であるバーテンダーOさんの、カクテルだけでないこだわりに、素直に感動した(写真右=Bar「R」のマッチ。マッチ一つとっても素晴らしいデザイン・センス!) それから10年余、Bar「R」が南青山に支店をオープンしたというニュースを聞いた。たまたま連れ合いと東京へ行く機会があった際、せっかくだからと、一緒にその南青山の2号店を訪ねた。本店ではなく2号店に足を向けたのは、Oさんが本店ではなく、2号店の方にいるという話を聞いたから。開店まもない時間で、店内はすいていた。 僕らがカウンターに座ると、Oさんが近寄ってきた。前回「R」に行った際は、Oさんは不在だったので、初めて出会うOさん。僕が、「大阪からお邪魔しています。神宮前の本店には、随分前ですが、一度…」と言うと、寡黙なOさんも、少し嬉しそうな顔をしたように見えた。 2号店のこだわりは、Oさんが長年集めた素晴らしいアンティーク・グラスの数々を、バック・バーに飾り、お客さんに見てもらうこと(見せるだけなく、実際に使う!)。そして、店内に飾る生け花(Oさんは「小原流」の師範でもある)も、ひと味違う凝ったものにすること。かな?、と僕は思った。 オリジナル・カクテルを頼むと、Oさんは、バック・バーからグラスを選び、それを使って作ってくれた。他に客がほとんどいなかったこともあって、Oさんは、「これは30年代のグラス。戦後のものは良くないんです。やはり職人の腕は、戦前の方が上ですね」などと、丁寧にグラスの解説をしてくれた。 Oさんは、今も年に2回ほど、グラスを探しにヨーロッパの蚤の市を歩き回るという話などを、熱く語った。お値段は少しお高めだったけれど、僕らは満足感に浸ることができた。 しばらくして、青山に3号店もできた。そこではHさんというバーテンダーと知り合った。Hさんは今は新宿で自分のBARを持つが、とても気さくで、いつも律儀に案内状をくれる。東京へ出張しても、なかなか新宿まで行けない僕は、申し訳ない気持ちでいっぱい。 その後、時は流れて、仕事で徳島に住んでいたときのこと。行きつけのジャズBARで、お客さんも少ない時間帯、僕はいつものようにピアノを弾いて遊んでいた(写真左=グラスのデザイン一つとっても、「こだわり」が感じられるBar「R」)。 そこに年配の男女4人連れの客がやって来た。僕は演奏をやめようとしたが、マスターが「いいから、いいからそのまま弾いといて」と言うので、適当に弾き続けた。 30分くらいして、僕は演奏を休んで、その年配のお客さんたちに挨拶に行った。「下手な演奏で、すみません」と会釈した僕に、うち1人の女性が、「いいえ、楽しませてもらってますよ」と嬉しい言葉をかけてくれた。 するとマスターが、「**さん、この方、弟さんが東京で『R』っていうBARやってるんよ、知ってる?」と聞く。「えーっ!」と、僕は絶句した。あのOさんの実のお姉さんが徳島にいたとは! そう言えば、Oさんが徳島県出身という話は、以前に雑誌かなにかで読んだことがあった。僕は、「弟さんのBARへは、何度かお邪魔しています」と伝えた。世の中は狭いと改めて思う。神宮前の「R」から始まった縁が、思いがけない出会いを生む。だから、BAR通いはやめられない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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こんにちは^^
何年か前に奮発してRのカクテル・ブック買いました。 (写真がたくさんだから妥当な値段だけど^^) あのアンティークのグラスやシェーカーはすごいですね。 お花やお茶の心を取り入れたりしてますもんね^^ (2005/01/15 01:46:00 PM)
こんばんは、na_geanna_mさん。
>何年か前に奮発してRのカクテル・ブック買いました。 >(写真がたくさんだから妥当な値段だけど^^) そうですね。僕も高い本だなぁ(20年前で3500円!)と思いながら、 買ってみて、値段だけの中身はあると納得したものです。 >あのアンティークのグラスやシェーカーはすごいですね。 >お花やお茶の心を取り入れたりしてますもんね^^ 従業員に、お花や茶道から小唄、コーラスまで習わせたり、 Oさんのこだわりは、ホンマに凄いといつも感心しています。 ただ、東京在住で、オーセンティックBAR好きの友人は、 「(Rは)堅苦しくて、僕の好みのタイプのBARじゃない。 一度きりで足を運ぶのをやめた」とも言っていました。 相性もあるんでしょうね…。 (2005/01/15 08:11:48 PM)
こんばんわ。
うらんかんろさんのお話を読んでいたらカクテルって簡単じゃないなと思いました。 だってBARは雰囲気があるしカクテルはその人の好みを読んで作ることがあるでしょう? うちのお店にも何冊かカクテルの本があって カクテル作ってくれるスッタフがいて、私も時々作るけど気軽に飲めるものぐらいしかやってないけど BARのような大人の世界をきくと カクテルって気軽に作ってだしてるけどいいのかなと思ってしまいました。 作ってるとけっこう楽しいから好きなんですけど。 一度リガーロイヤルホテルの地下にあるカクテルのあるお店に VIPな方に勉強やからと連れて行ってもらったことがあるんですけど、 その時もぁ~あ、すごぉぃカクテルがあるもんだと かい間大人の世界を見たような気分でした。 また遊びに来まぁす。 (2005/01/15 10:28:45 PM)
まつもとちあきさん、こんばんは。
プロのバーテンダーが作って、客に出すカクテルって、 もちろん簡単じゃないです。お金を取っているんだから、 当然と言えば当然かもしれません。素人が家で作ってるカクテルとは、 プロは、側で見ていると、細かいところでのこだわりのレベルが違います。 客の好みを読んで、例えば「さっぱりしているけど、そんなに甘くない、 ロングカクテルを」なんて言う注文だけで、 すぐに作り始めなければならないのも、結構大変だと思います。 でも、カクテルとは言っても、オーセンティックBARとちあきさんのお店では、 客の求めるものが違うでしょうし(もちろん素人が家で作る時、 求めるものとも違います)。「ちあき流」で作って出して、全然問題ないと思いますよー。 客が何か言ったら、言ってやんなさーい。「文句あるなら、 オーセンティックBAR行って、バーテンダーに作ってもらえー!」なんてね。 また遊びに来てくださーい。 (2005/01/15 11:41:26 PM)
こんにちは。
先日na_geanna_mさんの掲示板にも書かせてもらったのですが、 BARって「出会う場所」なんですね。 私自身本格的なBARにはあまり足を運ぶことは 少ないのですが、 ココ(楽天)で知りあった方たちのバーチャルなBAR には毎日通わせていただいています。 いつかリアルでBARに出かけられるような、 大人になれたら… どこかでうらんかんろさんともどこかのBARで 出会うかもしれません(*^_^*) (2005/01/16 05:46:31 PM)
こんにちは。「缶詰」から解放されてよかったですね。
>すごい!すごい偶然(必然?)ですね!! BAR通いをしていると、こんな偶然にしばしば遭遇します。 銀座のBARで隣席で飲んでいた方が、同じ高校(!)の先輩だったとか。 星の数ほどBARがある東京の、たまたま入ったBARで、 大阪の同じ高校の卒業生と出会う確率は、どれくらいでしょうか? (ちなみに、その方は「テロリストのパラソル」で直木賞を取った、 作家の藤原伊織さんでした)。 >Hさんは先日ご紹介いただいたお店の方ですか? >これはもうぜひ行かなくては・・ 実は、お店は10カ月ほど前に、同じ新宿で移転されて(お教えしたのは、 移転後の住所です)、新しい店の方には、僕もまだ行っていないんです。 僕は次回東京へ出張した際には、必ず再訪したいと思っていますが…。 行ってみての感想なども、ぜひお聞かせください。 (2005/01/16 06:03:31 PM)
Oさんの所はいかにも青山らしい「華」あるバー、
お店側がお客さんを選ぶ雰囲気さえ持つバーですね。 しかし何せ料金の方がお高く私などが何度も足を 運ぶことの出来るバーではございませんので 1年に1度くらい特別なときにお邪魔しております。 同じ高校の卒業生と出会う確率という話ですが 昨年札幌に帰省した際にススキノの某バーで 私の大好きな作家の東直己さんとお会いする機会があり バー話で大変盛り上がりました。 帰る5分くらい前にその東さんの 「そういえばふる君ってどこの学校出身なの?」 との問いに正直に申し上げましたところ 高校、そして大学の大先輩だということが判明し(笑) 世の中、特にバー好きの世界は狭いなぁと つくづく実感しました。 (2005/01/16 07:46:40 PM)
こんばんは、ふるさん。
>Oさんの所は、何せ料金の方がお高く、 >私などが何度も足を運ぶことの出来るバーではご >ざいませんので、1年に1度くらい特別なときに >お邪魔しております。 そうですね。僕も支払いの際、勘定書きの数字を見て、 我が目を疑がった記憶があります。まぁ、Oさんのネームバリュー料と、 (アンティ-クグラスも含めた)あの雰囲気料かなぁと、自分に納得させましたが、 確かに普通のサラリーマンは、そう頻繁には行けませんねぇ。 >同じ高校の卒業生と出会う確率という話ですが >昨年札幌に帰省した際にススキノの某バーで >私の大好きな作家の東直己さんとお会いする機会があり、バー話で大変盛り上がりました。 へぇー!、ふるさんもそんな経験がおありだったんですね。 と言うことは、結構確率は高いのかなぁ…。 (2005/01/16 08:18:51 PM)
こんばんは、みんみん★さん。
>BARって「出会う場所」なんですね。 >私自身本格的なBARにはあまり足を運ぶことは >少ないのですが、 >ココ(楽天)で知りあった方たちのバーチャルなBAR >には毎日通わせていただいています。 バーチャルなBARもいいですが、本物のBARの扉もぜひ、 勇気を出して、もっと開けてください。きっと何かの発見がありますよ。 >どこかでうらんかんろさんともどこかのBARで >出会うかもしれません(*^_^*) そうですね。いつか、どこかのBARで出会うかも…(^_^;) イメージ違ってたら、ごめんなさいm(__)m。 (2005/01/16 08:48:35 PM)
以前から考えていたのですが、波に光が反射してできているあの模様の揺らぎを、バーの天井に映したらきれいな間接照明にならないかと思っています。スピーカーの音とかを拾って、流れている音楽にあわせて揺らぐというのも良いかもしれません。
誰かやってくれませんか? (2005/01/17 11:20:44 PM)
操作ミスです。
(2005/01/17 11:28:20 PM)
こんばんは、カピタンさん。
>以前から考えていたのですが、波に光が反射してできているあの模様の揺らぎを、バーの天井に映したらきれいな間接照明にならないかと思っています。 う~ん、僕は照明の専門家じゃないので、よく分かりませんが、 光ファイバーやLED(発光ダイオード)を活用すれば、 何か面白い仕掛けができるっていう話は聞いたことがあります。 詳しい人に、もう少し聞いておきますが…。 (2005/01/18 12:20:23 AM) |
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