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カテゴリ:読書
ビア・ボーイ PHP文芸文庫 吉村喜彦著
ラノベばかりではあれなので、たまには経済小説?も読んでみる。 このお話は、20世紀の終わりに、スターライトという架空の酒造会社(だがモデルはおそらくサントリー)の本社宣伝部から、酒の席での失態により地方の営業に飛ばされた主人公の、サラリーマン成長物語、である。吉村喜彦氏の著者来歴を見たら、ああ、やっぱり。ひょっとするとこれは自伝的小説なのかもしれない?まさか。 サントリー宣伝部。ビール。広告。ビンビール主体の販売に生ビール中心で切り込む。となると、まず「すごい男の唄(柳ジョージ)」を思い出そう。はあどんどん。それから、椎名誠がサントリービン生をアウトドアで飲むCMとか。いまさらながらYouTubeすごいな。そして松田聖子Sweet Memories 起用のペンギンのサントリー缶ビール。そしてMALTSへ。このあたり、よく覚えていない。和久井映見さん。そしてプレミアムモルツ。ビールの歴史編のCM(木村拓哉・香取慎吾)・・・見入ってしまう。あと発泡酒というのもありましたね。1997年には、発泡酒スーパーHOPSのCMにこんなのもあった~Funk the peanuts !! (ドリカムかと思ってたけどFunkのほうだったのね)。 小説の方。 舞台は広島県の福浦?。架空の地名か?福山市のこと?本社から飛ばされた主人公上杉は、缶ビール販促のため卸しの人と酒屋をまわるどぶ板営業の現場にトバされる。そこでまたもや酒の席で大失態をし、しかし、災い転じて地域の有力卸問屋社長に気に入られる・・・・現場で少しずつ成長していくことで、社内の派閥、政治力学がわかってくる。業界最大手のライオンビールの牙城を崩すために、広島オリジナル商品を投入できないか?創業者一族の世代交代にまつわる内紛、などなど。 都会から来た鼻持ちならない若造、に見えた主人公上杉が、酒に呑まれてしまう自分と戦いながらちょっとずつ成長していく・・・読みやすくて、面白い。最近、続刊が出た。本社に復帰した上杉が、こんどはウイスキーの宣伝に?これもよもう。 ブログ村で吉村喜彦氏の文学ブログをもっともっと探してみる お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014.09.18 12:51:53
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