ろー・ふぁーむ・かるぴお by pridegreen

[積ん読日記] カテゴリの記事

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  店主謹白　本日休業

  今日は一生懸命，医療費控除のために，e-taxで確定申告をした。幸いに私の病については，自立支援という形で１万円を超える部分は国がサポートしてくれるところ，広島市は１万円を超えない部分もサポートしてくれるおかげで，毎月毎月安からぬ医療費を払わずに済んでいるわけなのだが，それでも塵も積もれば何とやらで一所懸命積み上げていけば，まあ雀の涙ほどの還付金が帰ってくるだろうと作業にいそしんでいた。で，その結果，還付金は０円。雀の涙どころか逆さに振っても鼻血も出ないということである。こうなったら，これまでの労力を返せといいたい気分にもなる。どうも税制改正に寄るものと推認されるのだが，税金には疎い私にとってはどこがどう変わってどうなったのかがよく分からない。あんまりにも腹立たしいので，今日も読書休暇ということにしたい。ちなみに，昨日取り上げた「百田尚樹『殉愛』の真実」は，一気に読み終えた。が，さあ読後感とはやるには，もう少し時間をおいて再度読み返したい。と，なると，もうこれしかあるまい。変わるしかなかった。なにやらAmazonのレビューでは５つ星が４つも付いている。それがかえって気持ち悪い。でも，野村謙二郎という存在に対峙するには，これは乗り越えなければならない壁だ。さっそく，再び手に取ってみることとする。いや，鞄の中に入れていつでも読めるようにはしていたのだが，昼休みの合間に読もうとしたら吐き気をもよおすので読めなかっただけなんだけどね。あとは，さして取り上げることはあるまい。なにやら前田健太が，自身のブログを使って怪しげなものの商売を始めたようだが，私はそんなことは知ったこっちゃないのでとりあげない。それにしても怪しげな５つ星レビューが気になる。BlogPeopleSIGMA People

  2015/03/03

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  店主謹白　本日読書休暇

  とりあえず，読んでみたかった本を買った。手元の状況は決して裕福ではなかったのだが，本の方が買ってくれと私に向かって訴えかけてきたのを，見逃すことは出来なくなってしまった。いうまでもなく百田尚樹「殉愛」をめぐる騒動について，たかじんの親族，そして「殉愛」によって悪者にされたマネージャーや付き人の側からのカウンターパンチの書である。すでに月刊「宝島」の連載を見ると，やはり百田尚樹がどうこうというよりたかじん利権にすり寄って甘い汁を吸おうとしている連中が多いだろうということくらいは，分かった。とりあえず，今日の課題図書として，寝るまでに読んでみたい。読了後は，私の感想を書いてみたいと思っている。そうなると，今のところ塩漬けになっているこの本も，勇気を振り絞って読まねばならぬ。これは，もう本の顔を見ずにエイヤで買った書であるから，どうしても読み進まない。とで，今日は終わりにしようと思っていたのだが，こんな本が発売されるという情報に接した。これはもう真っ先に目に入ってきた。読んでほしいという勢いが迫ってきた。何よりも装丁がよい。そして中身もありそうだ。これは買わなければならぬ。ああ，また↑この本は，後回しになってしまいそうだ。さて，今日は本当にこれまで。あとは読書タイムだ。そういえば今日はキャンプ打ち上げだったんだってねえ。BlogPeopleSIGMA People

  2015/03/02

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  読後感「殉愛」

  今日はまとまった時間があったものだから，とりあえず一から読み始めたら，これが案外すらすらと読めてしまって，無事読了となった。で，いきなり感想から入る。「家鋪さくら」さんのドキュメントとしては，買える。しかし，「やしきたかじん」の評伝とはなり得ない。それには理由がある。確かにたかじんの壮絶な闘病とさくらさんの献身的な看病ぶりについては，当事者にしかわかり得ない重大な事実が秘められているし，裏付け証拠も存在する。しかし，それだけでやしきたかじんという人物を評価するというのは，あまりにも無理がある。百田尚樹氏はそこまでも含んだノンフィクションだと思っているのかどうかは知らないが，もしそうだとしたら疑問なしとしない。私は三文週刊誌やスポーツ紙の記事などは信用しないし読みもしないから，さくらさんについてどのような書かれ方をしたかは知る由もないが，相当な誹謗中傷があったことは間違いないようなのである。おそらく百田尚樹氏はさくらさんの名誉を守ろうとしてこの本を書き上げたのだろうし，書かれている内容はおおむね真実であると思うのだが（真実は神のみぞ知る，なので断定は出来ない），それにしてもさくらさんやたかじんの闘病にかかわった医療関係者の方々，加えて現在冠番組を持っている放送局と番組関係者からしか取材をしていないというのがこの本の限界であると思う。あまりにも都合のよいことしか書かれていないと，人によっては疑問の念を抱きがちなのである。それがAmazonでのレビューの低さ（ちなみにあれを信じてはいけません。玉石混淆どころか石ころだらけなので）に繋がっているのだろうし，百田尚樹氏はそれがえらくお気に召さないようで盛んにTwitterで怒りをぶちまけておられるようである。もしこの本が，「金スマ」で取り上げられていたようにさくらさんとたかじんの物語を客観的に取り上げていればよかったものを，余計なことを書いて筆を滑らせているのではないかという印象を持ったのである。同時に百田尚樹氏は先行発売された角岡伸彦氏の「ゆめいらんかね　やしきたかじん伝」に相当敵意を持っておられて，あの本は訳あってやしきたかじんが切り捨てた者の証言によって作られているとエピローグで断じているが，これは嘘，と言って語弊があるならばミスリーディングである。これは「歌手」やしきたかじんをおっていた私にはよく分かることなのであるが，やしきたかじんには明らかに「聞けば効くほどやしきたかじん」で認知され，「晴れ時々たかじん」で売れるようになった直後から，今の冠番組，特に「そこまで言って委員会」を持つようになるまでに，重大な変節がある。それを書いてしまうと両書のネタバレになるから書かないが，そこを踏まえないと「やしきたかじん」を描き出したことにならない。それに，残念ながらチャーミングで人を引きつけて放さない側面がある一方で，そうではない側面も持ち合わせていたことは間違いないのであって，それは30年近くたかじんを追いかけてきた私も認めざるをえないのである。百田尚樹氏は前者のたかじん像のみを前面に出しているが，これはやっぱり違うだろうと思う。もちろん，「ゆめいらんかね」を読んでもやもやとしていたところが「殉愛」で腑に落ちたところがあるので，どちらが正しくてどちらが嘘と言うことはない。要するに伝聞証拠は疑ってかからなければいけないという証拠法の大原則のとおりなのであって，たかじんフリークを自認する方にはぜひ両書ともお読みすることをお勧めする。もちろん私は両氏や小学館や幻冬舎から全くインセンティヴをもらっていないので，お節介な宣伝をしたまでである。余計なことを長々と書いてきたが，労作であることは間違いない。ただ，百田尚樹氏の思い入れが強すぎるように感じた。だから「金スマ」に出演したときに書いた本人自ら号泣するということが起こったのだろうが。でも私にとっては，読んで涙を流すというところまでは，ちょっと。ノンフィクションというよりは「純愛小説」と思った方がよいのかなと感じた。読んで涙腺が潤んだノンフィクションといえば，やはり津田晃代さんの「最後のストライク」以来，ない。津田恒実の闘病記といえばもともとNHKスペシャルで取り上げられ，その後山登義明氏，大古滋久氏により文章化された「もう一度投げたかった」があり，それには津田晃代さんも協力しているので，客観的事実が符合しているので，余計にノンフィクションとしての信憑性が増すのである。その意味では今回の「殉愛」，上記に述べたとおりさくらさんの名誉回復のための純愛小説的ドキュメントととらえれば，少なくとも星４つのくらいの評価をしてよいというのが，偽らざる私の感想である。1648円払って読むだけの価値はあると思う。BlogPeopleSIGMA People

  2014/11/30

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  店主謹白　本日読書休暇

  ほとんど知られざるやしきたかじんの最期を取り上げた先週の「金スマ」を見た感想が，感動はしたが泣けるまでには至らなかったというのは確か書いた。出演者はともかく執筆者の百田尚樹までぼろぼろ泣いているのを見ると，いささか引いてしまったというところもあるのだが，すでに角岡伸彦氏の「ゆめいらんかね　やしきたかじん伝」を読んで，たかじんのその人となりや晩年の変節ぶりまですとんと腑に落ちるように分かったということもある。その角岡氏には全く取材を協力しなかったというたかじんの最期の奥様があえて百田尚樹氏にだけたかじんの生前のメモと自ら看護日誌を提供して，先々週の金スマの下地になった百田尚樹氏の「殉愛」をあえてカウンターパンチのようにぶつけたというやり方に，一抹の反感を覚えたと言うことも，正直なところである。しかし，それだけで終わらせるわけにはいかない。あのドキュメントは「殉愛」のごく一部を抜き出したもののようであるから，それならば原典に当たらねばならぬ。というわけで，先々週の土曜日，市内の某書店でさっそく手に取ったのだが，重い。重量が重いだけではない。とりあえず中身がきっちりと詰まっていて読み飛ばしで評価することなど出来ない労作とお見受けしたからである。これはさすが百田尚樹と言わざるを得ない。なので，すぐにでも買いたかったのだが，なにせ経済事情が苦しい私の小遣いのやりくりでは，次の小遣い日まで持たんだろうと思って，先延ばしにしていたのだが，今日，購入し（ていただい）た。とりあえず時間をかけて，じっくりと読み解くつもりである。だから，カープ関係のくだらないネタなど，今日は書いていられない。じっくりと，読みにかかりたいと思う。ただし，あくまでクリアで平等な目線で。どうも百田尚樹氏は自分の著書がAmazonのレビューなどでぼろぼろに書かれるのにいちいちかみついてtwitterで流したりしているようだが，Amazonのレビューなんてろくに読んでもしないものが書いてるのが半分以上あって，とくに百田尚樹氏のように敵も多い人物ならばなおさらだ。そう思って鷹揚に構えていればいいものを，いちいち挨拶していると言うことは，何か裏にあるんじゃないかと疑ってしまいそうにもなる。それに，これが当事者であるたかじんの奥様が直に書かれたものであれば一次資料としての信頼度が増すのだが。その点は，津田晃代さんの「最後のストライク」や木村由美子さんの「一生懸命」と比べたら，やっぱり「当事者性」という点で一歩下がってしまうのかなあというのが，今のところの予感である。いや，本を読むときは一切の予断を排除して臨まなければならない。まずは真摯にこの本と取り組もうと思う。と，いうわけで，今日はこれまで。カープ関係の小ネタ雑ネタは，まとめて明日か明後日か明明後日かにでも書くと思う。もちろん，「新井さん」にも一応は触れなきゃいかんだろうし。感想はまた別途記事を設けるつもり。BlogPeopleSIGMA People

  2014/11/16

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  読後感その２：高橋慶彦「赤き哲学」

  さて，一気に一読できた後の第一印象はすでに書いたところであるが，さらに二度目，いろいろ考えながら読むと，この本は非常に深い内容を秘めているということを突きつけられずにはいられない。この本は，ただ高橋慶彦が書いたということに意味があるのではない。まさに題名の通り「赤き哲学」なのである。さらに言えば，この内容はすべてカープに向けられているのである。すなわち，赤ヘル軍団中興への哲学が余すところなく書かれているのである。だから，中身が深い。簡単に要約をすることができないくらい深い。なかなか私の能力では咀嚼するには時間がかかりそうなのだが，少しずつ書いていってみようと思う。さて，この本，「恩師」「常勝」「ムダ」「赤き哲学」の４部構成になっている。まずは第１章の「恩師」から。恩師と言えばもちろん古葉さんであることはいうまでもなく，さらに衣笠祥雄氏や江夏豊氏が上がるのは当然だろうと思われるところで，実際にあげられていたのだが，むしろ心に残ったのは故寺岡孝コーチと木山英求氏とのエピソードである。寺岡コーチは，古葉政権の大番頭というイメージでしかなかった方だが，まさに彼こそ赤ヘル機動力野球の魂とでも言うべき方であることを，不覚にも初めて知った。といっても難しいことではない。ただ「どんどん走れ」というだけのことである。アウトになってもいいから走れ，すなわち走塁とは経験であるという真理がここに現れているのである。而して今のカープにおいてはどうであるか。それは今は書かないでおこう。後々しっかりと書くべきことになるだろうから。木山英求氏と言えば今やよほど古いカープファンじゃないと名前を覚えている人も少ないだろうが，衣笠祥雄という偉大なる壁に挑戦して結果が出せず，その後韓国プロ野球に転じてそこそこの結果を残された方であるが，彼がヨシヒコに目をかけてくれて練習パートナーになってくれたという。そこで，ティーバッティングを毎日２００球から初め，二人でそれこそエンドレスになるほど続けたという。とにかく一軍で結果を出すには，すなわち打てるようになるには練習しかない，しかも生半可な練習ではいけないということを，深く思い知らされた次第である。そして，実際の打撃練習も，壮絶を極めたようである。足を生かすためにゴロを転がし，ライナーで間を破ってヒットにするために，それは寺岡コーチとつきっきりで相当振り込まされ，それこそフライでも打ち上げようものならヘルメットめがけてボールが飛んできたほどの猛練習を重ねてこられたのである。そのときのヨシヒコの言葉がよい，この言葉を今のカープの選手から，どれくらい聞くことができるだろうか。「俺は下手くそなんだ。下手はうまくなるしかないから，とことん練習をしよう」そして，ヨシヒコはかくのごとく語る。以下は引用である。「方向性さえ固まれば自分の形を見いだすことができる。　未熟な自分を受け入れられれば，どんなに厳しくされても堪えることができる。　生き残るためには，無駄なプライドなんて必要ありません。どのような仕事であれ，自分を理解することがすべての始まりだと気付いたのです。」この部分はこれをお読みになった方はまさに至言として熟読玩味されたことだろう。まだ通読中の方はこの部分アンダーラインである。そして，その言葉こそ，今のカープの選手に聞かせてやりたいと思う次第なのである。まあ，そもそも，現場監督さんが自分に甘ったるい人だから，およそ「厳しい練習」なんてできないのかな，と考えた次第である。カープの全選手に読ませてやりたいよ。BlogPeopleSIGMA People

  2014/02/24

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  読後感その１：高橋慶彦「赤き哲学」

  昨日到来し，拙文を書き上げた後，とにかく読みにかかった。私の今は亡き恩師の一人の教えに従い，一回目はとにかく最初から最後まで読了することを試みたのだが，一気に読了できた。そしてその主張するところもよく理解できた。何よりまた読み返そうという気にさせられた。それには，二つの意味がある。まずは，本の内容に素直に共感を覚え，大いに同意するところ多かったからである。あたかも乾いたスポンジに水がしみこむがごとく。まさによくぞ言ってくれた，さすがはヨシヒコと喝采をしたくなったからである。。そして，これが一番大事なのだが，読んでいて引っかかるところが少なかった，すなわち説得的にして読ませる文章だった，さらに言えば最初から最後まで飽きさせない構成だったからとからと言うことがいえるだろう。いくら内容のある本であっても，案外中だるみがあったり説得的でない部分があったりして首をかしげたりすることがあるもので，そうなると読んでも頭の中に入ってこないのである。あるいは，途中で読む気がなくなったりするものである。まだお読みになっていない方のために，中身についての吟味は徐々に書いていこうと思うが（何せネタバレになってしまうので商売の邪魔になってしまいかねない），とにかく正味200ページほどの本ではあるが，中身は非常に濃い。全く無駄がない。ヨシヒコがいかに真摯にこのプロジェクトと取り組んだかと言うことがよくわかるのである。もちろん，完全書き下ろしではないだろう。おそらくは口述筆記のような形で構成されていったものと思われるのだが（もし違っていたらご勘弁），現役当時のあの真摯に野球に取り組む姿がそのままこの本に投入されていることが本の全体からオーラとなって感じ取れるのである。話がそれた。現時点でこの本から読み取れたこと，それは，赤ヘル黄金時代の野球がとんでもなく高いレベルにあったということである。そしてそこに至るまでのプロセスが克明に綴られている。そこから先はヨシヒコは一応カープに遠慮して詳細には綴っていないが，いかに今のカープの野球はだめかと言うことが裏返しでわかるのである。その理由は，読めばわかるとだけ言っておこう。さあ，カープファンを名乗るならすべからくこの本を手に取り，熟読玩味することである。そして３度は読み返そう。先に挙げた恩師の教えというのは，本を読むときはまず３回，一度目は最初から最後までとにかく読み通し，二度目は考えながら読み，三度目はメモをとったりマーキングをしながら読みなさいというものだったのだが，そこまでする価値のある本である。まさにカープファンを覚醒させる啓蒙の書となり得ることは，間違いない。それは私が保証する。さて，私はまだ一読しただけだ。これから２度３度と読み込んでいって，さらに読後感を綴っていこうと思う。また新たな発見があるかもしれぬ。カープの選手にも読ませてやりたい。BlogPeopleSIGMA People

  2014/02/19

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  読後感その２：「プロ野球スカウトの眼はすべて「節穴」である」

  カープは今日もまた，のこのこと神宮に出かけていったチャリティマッチで赤恥の限りを尽くしたお寒い試合をやらかしてしまったようだ。全くこれだからこのチームはだめなのであって，それにファンが怒らないどころか喜んでスクワットごっこをやっていること自体にもはや虚しさを感じる。というわけで，この２連戦については追ってネタにするとして，今日も読書日記といきたい。今日のネタはこれである。プロ野球スカウトの眼はすべて「節穴」である最近の野球ファンの方には著者について少し説明が必要だろう。この著者の片岡宏雄氏は，スワローズの元スカウト部長で，球界でも屈指の辣腕スカウトとしてその名を轟かせた方である。もちろん，スカウトの眼はすべて節穴であるという題名は，何も他のスカウトの目利きなんて大したことはないという意味ではなくて，スカウト稼業の難しさを婉曲的に表現したものである。私は新聞の１面下広告を見てこれを発見したのだが，非常にすっきりとして読みやすく，かつ説得的だという印象を受けた。もちろん，昨日取り上げたこれと比べたら，お金のかかり方も違うだろうし，当然出版社もそれなりの名の通った出版社だから，校正もきちんとなされている。ひょっとしたらもともと片岡氏が書いた文章が校正で大幅に修文されて原形をとどめていないかもしれないが。で，肝心の中身だが，新書サイズと言うこともあって，何か目新しいことを書いてあるというわけではない。スカウトという職業に光を当てた書物と言えば，カープの名スカウトだった故木庭教氏に取材をした後藤正治氏の労作「スカウト」がこれぞ決定版というべきだと思うのだが，書いてあるのがそれと大きな径庭があるわけでもない。まああえて言えば，アマチュア球界のたかり体質を正面から取り上げたというところだろうか。私が興味を持ったのは，この本のもうひとつの主題ともいうべきもの，すなわち，真っ正面を切ってスワローズの監督であった野村克也を批判したところである。私は野村克也は大嫌いなのだが，なぜか彼を取り上げるマスコミはまさに神格化するがごとく野村礼賛一辺倒である。彼が書いた数多の教典，もとい著書は掃いて捨てるほどあるし，何か最近は野村克也が楽天監督時代に腹心だった橋上秀樹が書いた聖典，もといビジネスマン向け新書まで出されているほどだ（たとえばこれとかこれ）。そんな中で真っ向から野村克也のいい加減さをあぶり出し，いかに口先だけで格好いいことを言っている自己顕示欲爺さんであるかが書き連ねられているのだ。興味を持たれた方はぜひお読み下さいと言うことで私はここで引用することはしないが，あえてここで，かつて南海ホークス黄金時代に野村克也とバッテリーを組み，1959年には38勝4敗（誤植ではないので念のため）という超人的な成績を残して南海ホークスを優勝に導き，ジャイアンツとの日本シリーズで4連投4連勝（水島新司の漫画ではないので念のため）で日本一に導いた南海ホークスの誇る大エース，故杉浦忠氏が片岡氏にかけた言葉を書き留めておく（ちなみに，故杉浦氏と片岡氏は立教大学の先輩後輩に当たる）。「野村のことで悩んでいるらしいな。いいかい，野村とまともにつき合うな。つき合ったら腹が立つだけだぞ。だから何を言われても深く考えないようにしろ」杉浦氏と言えば，私は当然南海ホークスの監督時代しか知る由もないのだが，野球に関しては闘争心の塊のような人だったけれども，それを離れると，まさに絵に描いたようなジェントルマンだった人である。その杉浦氏にして，この言葉である。いかに野村克也という人には辟易していたかと言うことがよく分かる。まあ，野村克也という人もみんな自分のことをそう思っていることを知っていたからこそ（というより，根っからの猜疑心の塊のような人であるが），プレスに取り入ったり，果てはビジネス教養に飢えている人が飛びつくようなことを示すことによって，球界の外に味方を作っておこうとしたのではないのかと思う次第である。話がそれかけたが，数多ある野球関連新書本の中では非常に面白い部類に入ると言っていいと思う。新書本の中にはあまりの中身の薄さに金返せと言いたくなるようなクズ本もたくさんあるのだが，これだけは払った代金が惜しくないと思った。不肖この私，別に頼まれてもないし何も人の印税収入に貢献する気はないのだが，ぜひお勧めする次第である。チャリティマッチについては，明日にでもまな板の上に載せようかなあ。BlogPeople

  2011/04/03

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  読後感：「衣笠祥雄は，なぜ監督になれないのか？」

  ずいぶん前に出た本なので，何を今さらと言われそうだが，折からの体調不良もあって大幅にその予定が遅れ，今日なんとか読み終えることが出来た。神宮で行われたチャリティマッチのスワローズ戦は案の定実に恥ずかしい試合をしてしまったようなのでスルーして，今日書いてみることにする。で，肝心の感想だが，一言で言えば，意欲は買える，でもあまりにももどかしいというところだろうか。何と言っても，私家出版とは言え松田元の独裁権力性，そして私が野球会社マツダ個人商店と揶揄するその醜悪なる松田家支配に対して，刃を向いたと言うことだけでも思いきったものだと思う。しかし，その追及が，私に言わせればあまりにももどかしすぎるのだ。隔靴掻痒，二階から目薬。長さ1メートルの耳かきで耳掃除をされているようなイライラ感が残ったことは，正直に申し述べておく。せっかく着眼点はよいと思うのだが，どうも本丸に白兵突撃するのではなくて，遠くから銃剣を振り回しているかのように思えたのである。なぜそういう感想に行き着いたかといえば，失礼を承知で言うなら文章が冗漫で中身が文章量に比べて薄い。最初のほうを読んだときにははっきり言って何が書きたいのかよく理解できなかったくらいである。黒田博樹とキツネザル君のFA流出の経緯を明らかにすることによってフロントの不手際，否，松田元の独裁権力ぶりをあぶり出そうとしたのは分かるのだが，残念ながら突っ込みが甘くて，文章をぺらぺらと読む限りにおいてはそこまで見えてこないのだ。いや，カープファンであればそこから先はもはや言うまでもなく後は御推察のとおりと言うことなのかもしれないが，私からすればその点が不満なのである。もっと文章の照準を一点に絞り，徹底的に絞り上げるように書いていけば，もっと共感を得られる本になっただろうにと思うと，少しく残念なのである。余談だが，どうも作者の堀治喜氏は，なぜか迫勝則氏にに対するライバル意識を持っているのか，氏を文章で取り上げているときには「「カープに関する著作のある」大学教授」と持って回った言い方をしている。しかし，書いている文章を客観的に見るならば二人はどっこいどっこいだ。冗長かつ冗漫な文章というところは，まるでそっくりである。それに，私に言わせれば題名もよろしくない。もちろん何を意図してこういう題名にしたかというのはカープファンであれば推察が付くのであるが，それならなぜ衣笠氏は松田元から嫌われるのかと言うことをもっと突っ込んで書いてほしかったところである。もちろん，あまりストレートに書くと心優しき衣笠氏の不興を買う可能性があったからということなのかもしれないが，この題名でこの文章を読むと，正直だからどうしたの，衣笠祥雄氏の名前を出す意味はどこにあるのと思われても仕方ないところがあるだろう。三村政権瓦解，達川政権崩壊の後に，衣笠氏を監督にすることが出来ただろう，衣笠氏に監督になってほしかったと言うだけでは，看板に偽りありと思われても仕方ないのではないか。まあ，こういう題名のつけ方は，かの山田真哉氏の「さおだけ屋」から新書本の題名のつけ方のはやりのようになっているところもあるのだが。と，この記事を書いてる本人もたいがいどうなんだと突っ込みを入れられるようなことを書き連ねてきたのであるが，前述の通り，広島カープという球団の闇に切り込み，その中でも松田元の現場にまで口をはさむまさに独裁支配を糾弾しようとしたいとは，やはり高く評価されなければいけないだろう。別に売上げと印税収入に貢献する気はないのだが，カープファンなら一度は読んで損はない本であるとは，言って良いかもしれない。どうせならもっと突っ込んで書いてほしかったというのが私の感想であるが，まあ証拠を掴んでからじゃないと一般の流通に置きづらいと言うことがあったのかもしれない。それからすると，大々的なアジテーションに貢献することはないかもしれないけれども，体制変革の種くらいにはなるのではないかと思うのである。最後に。文章の中身以上にあまりにも残念なのは，校正があまりにも甘いことである。表記の揺らぎが非常に多いし，致命的なのは固有名詞を間違えているところである。「矢沢健一」「平松正二」はともかく，「掛布彰布」はいかんだろう。仮にもこれは野球の本なのである。こういう固有名詞の間違いがあると，正直なところ，書いている内容の信用性が薄れてしまうのである。そのくらいは，きちんと校正すべきだった。私家本で自費出版だからと言ういいわけは通用しないのである。まあ，弊ブログで誤字脱字変換ミスをほったらかしている人間に言われたくないと言われてしまうかもしれないが。でもみんな読み流してしまうんだろうなあ。BlogPeople

  2011/04/02

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  ひさびさ，読書日記

  昨年は言うまでもなく旧広島市民球場のラストイヤー，そして今年は新球場開場にカープ球団創設６０年とかで，カープ関連書籍がよく出回っていることに，過日書店巡りをしていて気が付いた。その中から，手に取ったものをピックアップしてみたい。まずはこれ。耐えて勝つ言うまでもなくこの本，1975年カープV1達成後に古葉竹識監督によって書き下ろされたものだ（確か最初はベースボールマガジン社からだったような）。しかし，大マツダ帝国の圧政により，古葉氏の関わったものは全て抹殺するとの方針の下，長らく国禁の書扱いされていたという悲運の書である。私も存在は知っていたが実物にはついぞお目にかかったことがなかったのである。それが今年3月，ザ・メディアジョンにより新書として刊行された。しかも，書店はおろかスタジアムのグッズショップでも扱われている。これがカープにおける古葉氏の復権を示すものであるのかどうかは，「党中央」の意向が見えないため定かではない。内容は，これは本当に全カープファンに読んでいただきたい。いかにしてカープは栄光を勝ち得たのかというストーリィの裏側に，なぜ今のカープはだめなのか，勝てないのかということがよく分かる。ちなみにこの本，読んでいるうちに古葉氏の肉声が頭の中に蘇ってきたから，おそらくは本当に自分で書いておられる（少なくとも語り下ろしが文になっている）と思われる。次はこれ。江夏の21球をリードした男。著書は水沼四郎氏である。題名から見れば捕手水沼四郎の目を通してみた「江夏の21球」にスポットライトを当てているとも取れるが（実はすでにその試みがされた書がある。織田淳太郎氏の「捕手論」である。），もちろんそれもあるが，これはどちらかといえば水沼氏の半生記といったほうが近いと思う。これも非常に面白かった。やはり自分の言葉で飾らずに書いてあるのがよく分かるし，それだけに説得力があるのだ。もちろん，1979年11月4日大阪球場，日本シリーズ第7戦9回裏，「水沼四郎の21球」の語り口は圧巻である，とだけ言っておこう。水沼氏の場合，東広島でお好み焼き店を経営していることは存じ上げていたが，２年前に脳梗塞で倒れられ，しかも二度と体が動かなくなるのではないかといわれるほど梗塞のできた場所も悪かったらしいのであるが，必死のリハビリでようやく体が動かせるようになったとのことを初めて知った。従って，書いたというよりは語り下ろしを編集したのかもしれない。だからといってこの本の価値を下げるものではないだろう。さて，実はこの私，あと2冊ほど読破してやろうと意を決して（中古で）購入したものの，まだ手がつけられていない本が残っている。それは，頑固力　と，覚悟のすすめ　である。いざ覚悟を決めて読もうとしたときに体調を崩して活字を読むどころでなくなったこと，特に自分の本当に好きなものですら活字が目に入らなくなったこと，体調が戻ったら戻ったで読書に割く時間が少なくなってやっぱり自分の本当に好きな本しか読みたくなくなったのがその原因だが，もしそれを読み切るだけの時間ができて読破できれば，その感想を書いてみたいと思う。もちろん，後者については感想と言うより批判となるのは目に見えているが。やはり自分の言葉で語ってこそ説得力あらめ。BlogPeople↑ポチッと，クリックしていただけると励みになります。よろしくお願いします。（後記）こちらも引き続きご尽力をお願いしたい。現行広島市民球場を「登録有形文化財」として保存しよう！（URLは「http://www.shomei.tv/project-773.html」）の署名プロジェクトである。

  2009/06/22

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  改めて精読・「Forever広島市民球場」

  昨日の記事で，「週刊ベースボール責任編集」と銘打たれた広島市民球場惜別記念・「Forever広島市民球場」を取り上げて，まあちょっぴり昔のことも含めて揶揄させていただいたのだが，それに頂いたコメントをきっかけに，改めて精読してみた。その感想をつらつらと書いてみる。まずはやはりいいところから言わなければいけない。何と言っても綴じ込み付録の「広島市民球場＆新広島市民球場ペーパークラフト」はよろしい。自分の好きな対象物を作り上げるということに喜びを感じない人はいないのであって，それを持ってきたところは買える（もっとも，ベースボールマガジン社（以下「BBM社」という。）は最近ことあるごとにおまけにペーパークラフトを付けているので，唯一無二というわけではない。）。BBM社としては，「特別付録DVD」のほうが押しなのかもしれないが，これを買うような人は「ありがとう広島市民球場　熱き戦いの記録」はすでに購入済みと思われるので，その点は計算違いというかリサーチ不足と言うべきだろう。万事詰めの甘いBBM社らしいといえばそれまでだが。かつてのやっつけ仕事で適当に作ったとしか言えない1986年のカープ優勝記念号の恨みで言うわけではないが，カラー写真もほどほどにあって，よく取材がされている。ちょっとページ数が薄いような気もするが，それは特別保存版ということでいい紙を使っていることに免じて許さなければなるまい。まあ全500頁定価7000円の価格設定をしても買う人は少ないだろうから仕方がない。田辺一球のコラムはなくもがな，というよりない方がいいが，コメントを寄稿しているOBの中には最近あまり表舞台に出られない山本一義氏，藤井弘氏，龍憲一氏，渡辺弘基氏の顔ぶれもある。かつて報知新聞社の伝説の赤ヘル番として鳴らし，ラジオ日本制作の市民球場のCG戦では解説も務めた駒沢悟氏のコラムは味があって読ませる。まあ，こんなところだろうか。さて，以下は突っ込みどころである。はっきり言ってBBM社はカープの取材なんて普段ろくすっぽしていないから，BBM社のライターが書いた記事には中身が全くない。まあ愛がなければ熱くはなれないといえばそれまでだが，遺憾ながらあまりにも初歩的なミスというか，まともな出版社であれば校閲担当の首が飛ぶようなボーンヘッドがある。以下，摘示させていただく。まず第１点。これは昨日流し読みをしていた時点で気が付いたたところで，昨日の記事にも書いたのだが，2006年10月16日の黒田博樹登板をせっかく「広島市民球場名場面集」として取り上げておきながら，それに添えられた写真が全く別の日の黒田博樹の登板の写真だったことである。おかげで記事と写真が全くかみ合わなくなってしまっている。理由は不明だが，まあ厳しい編集者や校閲担当だったら原稿を破ってしまうだろう。こんな初歩的ミスがスルーされたこと自体が信じられない。蛇足ながらもう一つ言えば，この記事では「FA権」が「FA件」と印刷されてしまうという痛恨の変換ミスを起こしてしまっている。これもまあ，まともな出版社だったらあり得ない。プライドの高い出版社だったら即刻回収するかもしれない。第２点。これは昨日の段階では気が付かず，昨日の記事に頂いたコメントで気が付いた（tokさん，ありがとうございます。）。その意味では私もあまり大きなことは言えないのだが，これはひどい。はっきり言って喧嘩を売っている。「カープ年度別成績表」の隣に小さな３枚の写真があって，そのうちの３枚目は1991年の山本浩二監督の胴上げなのだが，その下に添えられた文章は以下のとおりである。＞1991年，就任３年目の山本監督が悲願のV奪回。＞日本シリーズでも西武に競り勝ち，4度目の日本一を達成。コメントはあえて自主規制させていただく。どうやらBBM社はNPBの公式記録をも書き換える権限を持っているらしい。さらに言えば，残り二つにも問題は大ありで，1975年の古葉監督の初優勝について書かれたコメントに添えられた写真は明らかに1975年のものではないし，1986年の阿南監督の就任１年目での優勝に添えられた写真を見ると，選手は全員ホームのユニフォームを着て，阿南監督は花束を持っている。どうやら1988年の本拠地最終戦のものらしい。ここまできたら筋の悪いギャグとしか言えない。というわけで，せっかく昨日お勧めしたところでもあるし，間違いなく９割方はいい内容ではあるのだが，明らかに間違い方の筋が悪すぎる。ボーンヘッドというにはあまりにも程度が低すぎて，逆にカープ及びカープファンに喧嘩を売っているのではないかと思わざるをえないのである。そこで，これを制作した週刊ベースボール編集部及びBBM社に謹んで申し上げたい。このようなものが出てしまったこと自体御社の恥です。全部回収しろとまでは申し上げませんが，せめて週刊ベースボール誌上及び御社WEB-SITE上で，謝罪と訂正を入れるのが筋ではないでしょうか。まあ，最低限重版の折にはこっそりでいいから直しておいていただきたいと思うのみである。やはり追及せずにはいられない。具体的な方法は目下検討中。BlogPeople↑ポチッと，クリックしていただけると励みになります。よろしくお願いします。

  2008/11/25

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  復刻「ワイはアサシオや」：でもそれはないだろ双葉社さん

  もともといしいひさいち氏や植田まさし氏の洗礼を受け，４コマ漫画にはまっていた時期があったが，ひさびさに懐かしい名前が出たので買ってみた。ワイはアサシオや見たところ，朝潮，もといアサシオが大関に上がる直前のネタが多いから，昭和50年代後半のものだろう。あの「がんばれタブチくん」初期三部作のころのような突き抜けた毒気とナンセンスは若干角は取れているが，それでも初期のいしいひさいち作品のパワーを彷彿とさせるパワーのある作品が並んでいた。不覚にもバスの中で笑いそうになった。同じシリーズで２年ほど前，これもいしいひさいち氏の初期からの名作シリーズ「嗚呼栄冠は君に輝かない」を買って，すっかり角が取れて丸くなってからの作品ばっかりだったので非常にがっかりした覚えがある。このシリーズは「がんばれタブチくん」第１巻からある名作高校野球ネタなのだが，初期のネタは，今乗せたら多分その雑誌は廃刊に追い込まれて新聞で出版社がお詫びの広告を出さなければならないほどすごい。ところで，この本の裏表紙の宣伝文句を見て，いやこれは新聞広告でも使われていたのだが，強烈な違和感を覚えた。これほど，ニッポンという国はバカになったのだろうか。「この親方にしてあの弟子あり」「国技大相撲の情けない現在を予見していたのか？」アサシオ，もとい元大関朝潮は言うまでもなく今の高砂親方なのであって，ここでいう弟子とはもちろん朝青龍のことが言いたいのだろうか。しかし，タブチくんにしてもそうだが，この「アサシオ」は実在の朝潮のキャラクターを抜き出して極端にデフォルメして，全く架空の世界を作り出していることなんて，かつては子どもでも分かるくらいのお約束だった。確かに北の湖や若乃花（先代）や若島津とか琴風とか実名の力士は登場するが，だからといってそれを崩すものではあるまい。まあ，大相撲の騒動に便乗して少しでも売り上げを伸ばしたいというアホな魂胆なんだろうし，この時期に出したこと自体その意図が見え見えではあるのだが，これを出版した双葉社，そしてこれを担当した編集者，このキャッチコピーを書いたライター，みんな揃ってバカばかりということがよく分かった。それほど，ニッポンという国の出版文化はどうしようもないくらい衰退しているのだろうか。それとも，ニッポン国民一億揃ってお子様化しているのだろうか。逆に言えば，だから「嗚呼栄冠は君に輝かない」は当たり障りのないネタしか乗せられないのだろうし，ましてや「がんばれタブチくん」はホシノ・コードに引っ掛かって復刻できないのだろう。いや，それこそ前者の初期の作品は「腐敗しきった高校野球界の現状を予見していた」のだが。いしいひさいち氏に関しては一度別稿で考察してみたい。↑ポチッと，クリックしていただけると励みになります。よろしくお願いします。

  2007/12/19

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  カープ話題の新刊書２冊：前田智徳と北別府学

  きのうの記事の反省も込めて。今日は少しまじめに。最近，カープ関係の新刊書が２冊立て続けに出版されて話題を呼んでいるところ。２冊まとめて買って読んだ（もちろん自腹で）うえでの個人的な感想を。まずはこれ。前田の美学―広島東洋カープ前田智徳著者には申し訳ないが，率直な感想は，これで印税取るのは反則じゃないの正直なところ，あちこちで使われているエピソード集をつなぎ合わせて，狂言回しのように自分の感想を書いているだけに過ぎないように思える。しかも，書いている内容があちこちに飛んで行ってしまっていて，議論の一貫性もあるわけではない。厳しい言い方かもしれないが，看板だけで本になっているにすぎないような気もする。もちろん，あくまで前田智徳のエピソードのすべてを集約した本と割り切れば，まあ悪い本ではないと思う。値段もまあこれならセーフだろう。Amazonや楽天ブックスで送料無料になる最低ラインである本体1,500円というのもよろしい。そしてこの本。中国新聞１面下の広告で見かけて買ってしまったが・・・北別府学それでも逃げない―二十世紀最後の200勝投手共著のように見えるが，実はこの本，友野康治氏が北別府学を題材にして書いた，一種の人生論というべき本だ。正確に言えば，北別府学語録　あるいは北別府学かく語りき　というほうが正しい。まあそれはいいのだが，北別府学のエピソードが中心の前半はともかく，中盤から後半は，牽強付会というか一種の教典というか，かなりぶっとび系の哲学本の様相を呈してきて，なかなか笑える。もう少し骨のある文章だったら，まさに北別府教の聖典ともいうべき一冊になったかもしれないが，悲しいかなちょっと文章が薄っぺらいので，そこまでは至っていない。とにかく，カープファンなら読んでおかないとこのオフの話題について行けない，かもしれないこの２冊。秋の夜長の暇つぶしにはいいかもしれない，と思う。もちろん信者の方は必読。BlogPeople↑ポチッと，クリックしていただけると励みになります。よろしくお願いします。

  2007/10/15

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  極私的読書日記・・・最近の３冊

  まずは，最近増えてきた防衛マニアや似而非愛国論者に冷や水を浴びせる１冊。愛国者の条件どうして，第二次世界大戦前夜の日本は，いや日本人は道を誤ってしまったか，身につまされる１冊。というより，これを読んだら，安倍のお坊ちゃまやその取り巻きが，いや先代無能ボンクラ宰相小泉純一郎君が進めてきた政策が，いかに恐ろしいものかがよく分かる。決して昭和初期の日本人を笑えないから。次に，自分的には一番のヒット作。ストレスで、あなたの骨がゆがんでいます！もともと肩こり腰のこり首のはり背中の痛みと何重苦も抱えているこの私。これを読んで，あー全部自分の症例に当たってる！と納得してしまいました。最後に，元気が出る本。あなたの悩みが世界を救う！ビジネス自己啓発ものには，説教調のものや，自己満足のナルシスト的世界の披瀝にすぎないものを掴まされることがままあるけれど，これは本当に元気が出ます。自分で前向きになれます。なんといっても，世間は不条理であるということを正面から肯定して，それを前提に話を進めているという点が素晴らしい。お代は見てのお帰りこちらもどうぞ。　楽天ブログ★アクセスランキング

  2007/01/17

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  仕事がいやになったときに読む本。

  真剣に，営農しようなかなあ・・・と，軟弱週末ファーマーのくせに考え始めています。すべては，この本のせい・・・農で起業する！その勢いで，今読破中・・・農！黄金のスモールビジネスいろんなしがらみがいやになってくると，つい陶淵明先生や兼好法師のような境地を追い求めている自分がいる・・・↓こちらも押してお帰りください。

  2006/11/27

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  朝日新書創刊を飾る！？「新書365日」

  新書ガイド＆新世代の教養案内！が売りのこの1冊。先月の山口出張のお供に持って行ったんですが・・・その感想。こんなもん俺にでも書ける。確かに，著者の専門分野である東洋哲学についてはその書評もうなずける面もあるが，社会問題，特に憲法や国制や社会哲学については，およそ独りよがりで全く論旨がなってない。ずいぶん筋違いな指摘も多い。まあ，あえて言えば，これだけ良く読みました，すごいですねと言ってあげられるくらいでしょうかね。私の整理の中では，断然のクズ本，買って損した部類に入りましょうか。何より致命的なのは，大馬鹿元判事，井上薫のクズ本「司法のしゃべりすぎ」を，何の批判もなく紹介していること。これだけでも十分落第点。まあ，このところバラエティで勘違い発言を連発しているミヤテツさん。馬脚を現さないうちにもう少し真摯に勉強した方がいいですよ。と，言ってあげたいですね・・・蛇足ながら，井上薫君の勘違い自己陶酔論文・「でたらめ判決が日本をつぶす」についても，いずれこき下ろし，いやネタにさせていただく予定です。とりあえず，読んでみたい方に・・・新書365冊↓こちらの方も,お願いします。

  2006/11/19

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  買っちゃった・・・「The MENTAL GAME of Baseball」

  しかも原書で。横文字の本なんか読むのは，大学の外書購読の時以来かな・・・マーティのお勧め本ということもあるし，何かの自己啓発になるかと思って買ってはみたものの・・・当分英和辞典と首っ引きになりそう・・・20年前の英検2級じゃつらいぞ。やっぱり。残念ながら，これは楽天ブックスでは扱ってません（amazonにて購入）。ただし，1993年に邦題・「野球のメンタルトレーニング」として日本語版が大修館書店から出版されており，こちらは楽天ブックスで扱っているようです。さあ，完読なるか・・・↓こちらは日本語版。野球のメンタルトレーニング↓こちらもお願いします。

  2006/11/16

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  最新ヒット！「「わたしと仕事、どっちが大事？」はなぜ間違いか」

  世の中に論理学や交渉術を説いた本はたくさんあるけど，これほど簡単に読めて，かつ実戦的に使えるな本はない，と言っていいくらい。これを身につければ，世の中に出回っているでたらめ議論のほとんどは論駁できる，といっても過言ではないと思う。ぜひ，民主党の国会議員さんに読んで欲しいな・・・国会がもっと面白くなるから。ちなみに，先代ボンクラ総理大臣小泉純一郎君の唯一の仕事，郵政民営化の際の彼の議論は，ものの見事に著者によって破られています。それよりも，うちの職場の課題図書にしたいな・・・これ。「わたしと仕事、どっちが大事？」はなぜ間違いか↓こちらの方もお願いします。

  2006/11/04

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  今だからこそ！？「テポドンを抱いた金正日」

  この手の本の中では，今のところ最高だと思う。何といっても，北朝鮮側の文書の一次資料を丹念に当たって，分析している強みがある。大体が断片的な事象を皮相的に「分析」して感情的に非難している本ばっかりだから。扶桑社とか産経新聞社とか。みのもんたの推薦はなくもがなだけど，これを読まずして北朝鮮を語れるかというくらいグレードの高い１冊。お勧め！です。テポドンを抱いた金正日こちらのほうも，お願いします。

  2006/10/30

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  意外なお勧め本!?「憲法九条を世界遺産に」

  太田光・中沢新一の対談形式と言うことで，突っ込みどころ満載のトンデモ本だと考えて，興味本位で手にしてみました。ところが・・・確かに，中沢新一の論理構成は突っ込みどころ満載。でも，この本を支えているのは，太田光の知識量の豊富さ。しかも，到達点は至極まっとうで，納得させられる内容。特に，憲法九条の成立過程や存在意義，日本国憲法の制定過程と正当性をこれだけ平易に解説した本はない，と言っていいくらい。この時期だからこそ，お勧め！です。特に，安倍のお坊ちゃまが改憲カイケンと言っているけど，何が何やら分からない人や分かったふりをしてるけど実は論点がつかめていない人には必読の書です。しかし，太田光，おそるべし・・・ジョン・ダウアー「敗北を抱きしめて」（上）（下）まで読み込んでいるとは・・・自分なぞ，興味があって買ったものの依然本棚の飾りになっているのに・・・今だからこそ，必読！です。憲法九条を世界遺産に

  2006/10/06

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  このバカを笑え！「司法のしゃべりすぎ」

  現役裁判官が司法の問題点を鋭く突く！との帯がおどろおどろしい１冊。一応，法律に関わるものの端くれとして，とりあえず手に取ってみた。その感想。・・・・・・・アホか。こいつを再任しなかった最高裁の判断は，正しかったと思う。こんな奴の下で働けといわれたら，躊躇なく辞表を出す。殴ってしまうかもしれないから。要するにこの人は，判決とは方程式を解くようにすべて科学的でなければならぬと考えているらしい（ちなみに彼は理系出身だ。でも理系上がりで立派な法曹もいっぱいいる。）。らしいとしか書けないのは，あまりの中身のひどさに最初の１０ページ足らずで怒って読めなくなってしまったから。生身の法律実務の世界は，そんなに甘いものではない。はっきり言えば鉄火場だ。それこそほとんどの裁判官は，呻吟しながら，血のにじむような苦心を重ねながら練り上げている。それをかんたんに蛇足だ過不足だと言える神経そのものが，裁判官，いや法曹失格だ。ちなみに，こいつの再任拒否反論会見の記者会見（ほとんどベタ記事扱いだったが。ざまーみろ）の場所をご存知だろうか。赤坂見附のキャピタル東急ホテルだ。いったい自分を何様だと思ってるんだろう。それだけでも，こいつの本性が分かる。そういえば，ある裁判官，しかも非常に温厚な裁判官が，彼の名前の入った書物を見た途端，今まで見たこともないような血相で，こいつはバカだ，とだけ吐き捨てたのを覚えている。秋の夜長に，笑いに飢えたあなたにはお勧めです。まじめに読むと，破り捨てたくなるのでお気をつけて。こういう本です。しかも，この度調子こいてこんな本まで出したとか・・・でたらめ判決が日本をつぶす・・・・・・読んでみるか。一応。怒ったあなたも，笑ったあなたも，愛のワンクリックを！

  2006/09/21

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  楽天ブックスビジネス・経済・就職ランキング1位独走中！「「頭がいい」と思わせる文章術」

  本の総合でも17位と売れ続けている話題の書。仕事で結果を出す”稼ぐ書き方”というサブタイトルがいかにもそそります。で，読んだ感想。ネット商売で一儲けしようと考えられている方，及びまだ社会人になりきれていない方，初めて文書を起案して怒鳴られた方にはお勧め。普通に文章を書いている方には，・・・それで？かもしれません。でも，案外ツボをついてたりするんですけどね・・・まあ，一度読んで損はない本だといえるでしょう。「頭がいい」と思わせる文章術

  2006/09/13

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  皇室を読み解く鍵？「対論　昭和天皇」

  原武史×保阪正康の対論で，面白くなかろう訳がありません。直接の焦点は昭和天皇（と香淳皇后）ですが，その先に，現代の天皇制の抱える論点が浮き彫りにされてきます。今だからこそ，必読。対論昭和天皇

  2006/09/12

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  秋の夜長に！漢詩はいかがでしょう。

  今さら漢文なんて，と思わず，軽い気持ちで読んでみると，意外に心にしみていいもんです。まずは入門編。お手軽に読めます。海江田万里の音読したい漢詩・漢文傑作選これで心動かされた方に。お手軽にいっぱい読めます。まるで日本語で読むように，すんなり心の中に入ってきます。漢詩への招待やっぱり，漢詩は白楽天先生！という方に。名作「長恨歌」もじっくりとどうぞ。白楽天100選

  2006/09/09

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  総裁選への参考書？「歴代総理の通信簿　間違いだらけの首相選び」

  「歴代宰相を大胆に格付け！」の帯が踊る，PHP新書の最新刊。読んだところの印象をいえば・・・やはりPHP。保守主義への憧憬と諦観的リアリズムで貫かれています。その点が，通説的日本史では評価の低い桂太郎や黒田清隆，山県有朋の評価を押し上げていたり，世界史的には評価の低い伊藤博文，悪役イメージの岸信介の評価を上げている所以なんでしょうね。ただし，おおむね評判の悪い首相（東条英機とか）はそれなりのランクで，ランク付けとしては，まあ妥当かな，というところでしょうか。もっとも，森喜朗のCランクなんて？？？ですけどね。ちなみに，世界的に有名なボンクラ専制君主小泉純一郎君は，意外やDランク。とはいえ，政策を全く知らないという彼の最大の特徴はしっかり指摘してるんですがね・・・やはり，郵政民営化というのは，いかに財界にとっておいしい蜜だったかということなんでしょうね。こういう方におすすめ。現代史を通読したい受験生なんでもランキングが好きな方PHPなら何でも大好き！な方逆に，山川出版社「詳説日本史研究」がバイブル！という方は，読まないことをおすすめします。歴代総理の通信簿

  2006/09/04

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  デイトレードブームへのアンチテーゼ？「臆病者のための株入門」

  ずいぶん株式投資ブームのようで，実はこの私も，少し手を染めようとしていろいろ本を買い込みました。で，それを読み切る前に，この本と出会い，結果その熱病をいっぺんに覚ませてくれました。はっきり言ってしまえば，「世の中においしい話は転がっていない」という，昔から使い古された言葉につきるんでしょうけどね・・・こういう方にお勧め。まず株の「か」の字から知りたい方デイトレーディングに手を染めようとしている方すでに株で大損をした方臆病者のための株入門関連図書です。金融広告を読め

  2006/08/26

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  ひさびさのヒット「心脳コントロール社会」

  おおむね新聞や雑誌の書評で本を選ぶと，選者思い入れのみの大はずれを往々にしてつかまされるケースが多いけど，これは改心のヒット！でした。こういう方に是非おすすめします。自分だけは絶対に内心を操作されないと思っている人ボンクラ専制君主小泉純一郎君にいまだに酔いしれている人昨年の今頃，ゲーム感覚で一票を行使して，挙げ句傲慢バカ女や史上最もIQの低い滑り込み代議士をみてなんかおかしいと思っている人心脳コントロール社会

  2006/08/25

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  「本質眼」を読んでみた

  「楽天イーグルス　黒字化の軌跡」のサブタイトルにひかれて，とりあえず読んでみました。その印象は・・・最初と最後の数章だけで十分。でも，そこだけは絶対読むべし！，です。全体としては，著者の立身出世伝が大半を占めているため，思い切って読み飛ばせます。もちろん，あの不透明きわまりない楽天イーグルス創立の経緯にも触れていません（著者が関わったわけではないから当たり前だが）ただ，楽天がどのようにして地元密着をはかり，東北の地に融合しようとしたかの軌跡は，いちいち納得できるものがあります。というより，我がチームのオーナーと球団首脳の無能ぶりが対比されて，泣けてきます。最近はようやく本通りにカープの試合の宣伝告知が出たり，「○○は広島カープを応援しています」の垂れ幕があちこちに出るようになって，少しはマーティの「ALL-IN」ismが現れてきていますが，それでも，まだまだ・・・ですね。それがどれくらい甘っちょろいかは，仙台は遠いので，もし福岡にでも行く機会があれば，どれだけ地元へのアピール度が異なるかを，よく見てきてください。本質眼謹んで，松田オーナーに捧げます。というより，カープファン一同全員，あなたがカープをだめにしているという叫びを，少しは聞いてくださいな。

  2006/08/03

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• 私を救ったこの２冊

  お恥ずかしい話ですが，一時期心身の調子を崩したことがありました。本当に，何にも興味を持てず，何も手につかない状態・・・そんなとき，やはりもともと興味を持っていたジャンルに救われました。それは，歴史。しかも現代史の生臭いところ。昨年11月某日，ふと目についた対論昭和天皇を，ふらふらと吸い寄せられるように購入。すると，それまでの無気力さが嘘のように一気に読み切ってしまいました。対論ではありますが，昭和史の中でも第１級の資料といってもいいかもしれません。そうすると，次のターゲットはこれしかありません。大正天皇。やっぱり，一気に読み切ってしまいました。歴史に関する考え方は，人それぞれなので，これぞ真実という記は毛頭ありませんが，読み物として面白く，少なくともこの哀れな子羊を救ってくれたことには感謝しています。

  2006/07/03

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