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カテゴリ:稀なる恋物語
今日は寒いところに来ています。
昨日は、みかんを買いました。(今年初) けちって298円のSサイズを買ってしまい、 ちょっと小さくて食べにくかったのですが、 甘酸っぱくて美味しかった。 みかんをむきながら、 中学生の頃に経験した 「みかん事件」を思い出し、 一人でにんまり思い出し笑い。 本日はそれを日記に掲載します。 その頃の私の実家は、商店街から少し外れた住宅街にあり、 家の前の通りは、 駅へ向かうバス通り沿いということもあって、 何時ともなく、結構な数の人が行き交っていました。 朝7時ちょっと前。 新聞をとることが母から指示されていた私の日課。 いつものように格子戸を空けて、 新聞受けを覗くと・・・ ??? 新聞受けの中に、 みかんが3個くらい入っていました。 何だろう?近所の人かな?と思いつつ、 新聞と一緒に持ち帰ってとりあえず母に報告。 グリコ森永事件を思い出したのか、 「何があるか分からないから、食べちゃ駄目。もったいないけどね。」 と、私が運んだみかんたちはその日のうちに捨てられてしまいました。 ところが、次の日も、その次の日も、 新聞受けや格子戸の前にみかんが置いてあるのです。 1日に3つか4つ、そのくらいの個数で・・・ 「みかん謎の宅配便」は1週間ほど続きました。 母は気味悪がっていましたが、 私と妹は大興奮。 「今日も届いているかな?」 と嫌でたまらなかった朝のお仕事が楽しみに。 ちょうど1週間ほど経った頃、 妹と相談し、 「朝早く起きて、窓から覗いて正体を見破ろう」(もちろん母には秘密)ということで、 目覚ましを朝5時くらいにセットして、 寒い冬の12月、 みかん宅急便の正体をつきとめるべく、 2階の窓から身を乗り出して家の前を覗いていました。 そのときです。 犯人がやってきました。 「!!」 みかん宅配便の正体は、 恐らく朝の散歩途中の、 「近所のおじいちゃん」でした。 見た事はあるけど、挨拶くらいしかしたことのない・・・ 私と妹は、 「あのおじいちゃんならもう怖くない」と判断し、 階段を降りて玄関を開け、 みかんのおじいちゃんに近づきました。 おじいちゃんは私たちに気付き、 驚きととまどい・・・そんな表情で 「お嬢ちゃんたち、驚かせてごめんね。」 「なんでうちにみかん毎日置いているんですか?」 「・・・・」 「きみたちのお母さんがかわいくてねえ。」 びっくりしました。 もう70過ぎ?くらいのおじいちゃんが、 母がかわいいという理由で、 みかんのプレゼント。 「あのおじいちゃんはぼけているんだね」 それが、その時出した私と妹の結論でした。 昨日みかんをむきながら思ったこと。 子供の頃は・・・大人は恋なんてしない、もう終わった人たちだ、 そういうものだと思っていましたが、 あのおじいちゃんにとって、 母は、 「久々のときめきの相手」だったのでしょう。 そして、私にとっても・・・ 「恋をしなくなる大人」の年齢は、 毎年上がっています。 ひょっとしたら無限なのかもしれません。 ま、 自分も年とっているから仕方ないわ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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