858881 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

ミステリの部屋

ミステリの部屋

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2010年06月22日
XML
「ジョーという名前のヒロインの物語はいったい、どんな話になるかしら…」
1854年、ボストン。
作家を目指すルイザ・メイ・オルコットは、つい先日ヨーロッパから帰国した友人 ドロシーの死に接する。
検死の結果、彼女の死は他殺と判明。
ルイザは 独自に調査を開始するが…。
世界中で愛される名作 『若草物語』の作者オルコットを探偵役にした、大胆なミステリ・シリーズ第一弾。
内容(「BOOK」データベースより)



あとがきにも書いてありましたが、最近は『若草物語』を読んでいない少女が多いかもしれません。
私が子どもの頃は、少女向けの本としては大変ポピュラーだったのですが。

何度かアニメ化&映画化されているので、内容は知られているのかな?

ルイザ・メイ・オルコット作の『若草物語』は、南北戦争時代、牧師として出征した父の無事を祈りながら暮らす家族…優しく堅実な母とマーチ家の四人姉妹、メグ、ジョー、ベス、エイミーの物語です。
慎ましくも温かい家庭の雰囲気と、成長する少女たちの姿が描かれています。

また、自伝的小説ということで、男勝りで小説を書いている次女のジョーは、作者自身がモデルと言われています。

『ルイザと女相続人の謎』では、まさにそのジョーを思わせるような性格のルイザ・メイ・オルコットが、実は名探偵でもあった、という設定のミステリです。

物語は、作家として成功したルイザが、過去を回想するという形で始まります。

22歳のルイザは、新婚旅行から帰ったばかりの友人、ドロシーが亡くなり、しかも他殺らしいことを知ります。

旧家ブラウンリー家の女相続人だったドロシーを殺したのは誰なのか?
持ち前の推理力と行動力で、ルイザは独自の調査を始めます。

ところが、女性が一人で出かけるときには付き添いが必要だったり、帽子をかぶらなければならなかったり、それを守らないと不名誉な噂が広まったり。

この時代の女性は大変だったようです。

重要な社交の場であった舞踏会の様子や、社会的弱者のための施設、上流階級の生活から、貧しい者の暮らしまで、1850年代のボストンの様子が細やかに描かれ、歴史小説としての面白さも兼ね備えています。

それもそのはず、作者のアンナ・マクリーンは、別名義で何冊もの歴史小説を書いているのです。


上流社会の虚飾や、ドロドロした人間関係にあきれながらも、最後には悲しいできごとも優しい目線で振り返ることができる、しっかりしたミステリでした。


2作目『ルイザの不穏な休暇』、3作目『ルイザと水晶占い師』もすでに出ており、読むのが楽しみです。



            







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2010年09月23日 00時07分18秒
コメント(4) | コメントを書く
[海外ミステリ(マ行作家)] カテゴリの最新記事


PR

フリーページ

日記/記事の投稿

カテゴリ

バックナンバー

2024年05月
2024年04月
2024年03月
2024年02月
2024年01月
2023年12月
2023年11月

コメント新着

アルビレオ@ Re:冷凍ロールケーキ(02/07) 書き出しの「待っていたロールケーキが届…
アルビレオ@ Re:節分もどき(02/03) 恵方巻きって確かに子どもの頃 福岡には…
アルビレオ@ Re:つらいときは(02/02) 「情けは人のためならず」って、何か辛い…
アルビレオ@ Re:マフラー(01/29) samiado さん 編み物も🧶されるんですね…
アルビレオ@ Re:寒い日が続くので(01/27) 素敵ですね。息子さんと一緒にダンスなん…
アルビレオ@ Re:ぼくらの先生!: はやみねかおる(01/26) 今日は本の大好きな親友のお誕生日です。…
大嶋昌治@ RAPTURE. はじめまして。福井市在住の大嶋昌治(お…

お気に入りブログ

『三体Ⅱ』買 shovさん

未定の予定~ラビ的… みっつ君さん
留年候補生W2.0… 留年候補生W2.0さん
魔女の隠れ家 たばさ6992さん
ちょっと休憩 ときあさぎさん

キーワードサーチ

▼キーワード検索

サイド自由欄


© Rakuten Group, Inc.