のんびり、やさしく。

いつも【銀の月のものがたり】を読んでくださいまして、どうもありがとうございます。
拙い物語ではありますが、皆様のおかげで１００話という大台を越え、
このたび第二部に入ることになりました。



これから始まる第二部は、ずっとずっと昔の話です。

ルシオラという魂が生まれるずっと前、私が「トール」という人格ではなかったとき。
そして、次の転生でトールになることを決めたとき。

七夕の話に出てきたセラフィトさんが、トールのことを「アルディアス」と呼んでいましたが、その時代のお話です。


「ルシオラ」という存在そのものがまだ生まれていないので、
緑ちゃんやルシオラさんはでてきません。ファンの方ごめんなさい＾＾；

ですが、エル・フィンさんやセラフィトさん、デオンさん、
そして私にとってとても大切な人である、当時のツインさん、が出てきます。


……そう。
私には、当時すでに別のツインがいました。

そのことが解凍されたのは日蝕後のことで、それからしばらくは混乱の日々を過ごしました。
片方は一度解消されていたものの、封じていたものが解けてしまえば、どちらもとても大事であることに変わりはなく。

なのになぜこんなことになっているのだろう、と
なぜ双方を裏切り悲しませるようなことになっているのだろう、と

どこかの時点で自分で選んだには違いないのだろうけれど、その理由がなかなか見つけられずにずいぶんと苦しみました。


けれど、アルディアスの一生を追いかけることで、その理由が見つかったように思います。
それはトールの生まれた理由であり、そして私自身が選んだ魂の軌跡でもありました。


めぐりくる月は、さまざま物語を織りなしてゆきます。


よろしければいまひととき、新しい世界におつきあいいただけましたら幸いでございます。






蠍座の新月によせて








さつきのひかり　拝




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