日本離床研究会の講座「モニター・機器が少ない状況下におけるフィジカルアセスメントと早期離床」に参加してきました。
キーワードなど、個人的なメモです。
<苦しい>
◆離床時の「苦しい」はまず、呼吸、循環を疑う。
◆キャピラリーリフィリングタイム(末梢血管再充填時間)
爪床部を押して、爪の色が元に戻るまでの時間。3秒以上かかる場合は、末梢循環不全、ショックの兆候。
◆循環障害で、体重増加が1日2kg(経験的には1~2kg/日)の増加は心不全を疑う。
慢性心不全治療ガイドラインより
<意識レベル>
◆意識とは自己及び外界を認識している状態。要素は「覚醒」と「認知」。
◆意識のメカニズム
上行網様体賦活系(覚醒)→視床下部賦活系(中継点)→大脳皮質または皮質下(認識・認知)
◆鎖骨を叩くと骨刺激が脳に届きやすい。
<痛み>
◆高齢者・糖尿病・ステロイド投薬では、痛みに対して鈍感になっている場合がある。
◆転倒にて骨折した場合、転倒した原因も調べる。
◆痛みと原因
場所) 限定的→骨関節系、このあたり→内臓系
時) 運動時→骨関節系、安静時→内臓系
◆脈拍が収縮期血圧より高値の場合は、プレ・ショックの兆候。
<けいれん>
◆けいれんは、止めようとして押さえないこと。けいれん時に刺激を与えないこと。
(けいれんが誘発されるため)
<疲れ>
◆感染症による疲れの離床目安
体温が38度以上、または、ベースより1.5度以上上昇では控える。
デルタ心拍数20のルール→熱が1度上がった時、脈が20以上上がると感染症の疑い。
<めまい・失神>
◆長期臥床では軽い脱水の可能性が高い
体液の上方シフト→圧受容器を刺激→体液を過剰と判断→交感神経抑制・利尿ホルモン分泌→利尿促進
◆失神の発症
脳の血流が瞬間的に遮断されて起こる。
<むくみ>
◆心原性の浮腫は下肢に出現しやすい。
◆両下肢の浮腫は心原性、片側の浮腫は静脈病変を疑う。
◆肝臓由来の浮腫は全身性、腎臓由来のものは眼瞼・顔にでやすい。