急に腹水が。。。2
コメントを頂いてもお返事もせず、こちらでは皆さんに大変失礼しております。ホントにすみませんm(_ _)m頂くメールで、私のことをご自身のブログの中でご紹介くださったり、どこそこのブログで紹介されてましたよとか、掲示板に出てましたよとか、色々とご報告を頂いております。本人の知らないところで、 「ひろりん」 はちょくちょく出没しているようでビックリですGW中のブログで書いた、 「急に腹水が。。。」 の患者さんのその後を。手術を終えて、現在は退院されています。初回手術で胃を切除、その後の病理検査で腹膜播種が確認された、スキルス胃癌の患者さん(40代・女性)です。腹腔内化学療法を施行後に、再度の手術となったのですが、その前に腹水が溜まるというアクシデントもあり、この件はGWに書きました。2度目の手術(今年5月)では、卵巣をも切除となったのですが、切除した卵巣には既に癌が転移していることがわかりましてね。いやぁ、やっぱ切って良かったわ・・・と思いました。米村先生の場合、腹膜播種の女性患者さんは、卵巣や子宮も摘出します。遠からず、ここに転移してしまうからなんですが、これを証明した形となりました。初回手術(今年2月)では、わからなかった転移でした。退院はしたものの、退院後1週間経つか経たないかで、あの実に良く出来た娘さんから電話がありましてね。どうも、お腹が膨らんでいると・・・それも、昨夜から急に膨らんだと・・・高熱もあると・・・以前から、腹水の見分け方は説明していたのですが、触ると固いから腹水じゃないんでは??と言うんですねぇ。体重は起き上がれないから、量れないのだと。「病院に連れて行った方が良いですか?」という電話だったんです。「急激に膨らんだ」 「高熱(感染症?)」 という点が気になり、とにかく病院へ連れて行きなさいと言いました。ところが、どうにも本人が渋ったようでしてねぇ。結局、説得に手間取り、夕方救急車で搬送という形になったようです。マンションの部屋から、自力では降りられないので、担架が必要だったみたいですね。そこで腹水でパンパンになっている事と、感染症が判明。腹水を検査しても癌細胞は出ず、腹腔内ポートからの感染症が原因による炎症で、腹水が溜まったようです。腹水を抜くと化膿しているのが直ぐにわかったみたいです。ちなみに、この腹水の検査は複数回行いましたけど、癌は出てません。数日経った朝、また、娘さんから電話がありました。「今朝急にこちらの先生から、いっそ開腹してお腹の中を洗いましょうという提案があったのですが、どうしたら良いでしょう?」と。ほぉ~、そんな提案をしてくれるとは実に素晴らしい!!と思いましたねぇ。普通、そこまでやってはくれません。ですが、当のご本人は、もう切って痛い思いをするのは嫌だと拒んだと言います。泣きながら診察室を出て行ったと。「痛い思いをするのは、お母様ですし、代わってはあげられないし、 周りがとやかく言うのは、実に無責任ですけども・・・ 単に処置だけを考えたら、よくぞ言ってくれました、天晴れ!!と私は思います」と、つい本音を言うてしまいました。外科医はこういう点、判断がはっきりしてますねぇ。良い先生だなぁ、この先生は・・・と私的には関心しきりです。ご本人にとっては、とんでも無い先生かも?ですが^^;で、米村先生にこの経過を電話で伝えたら、この地元医師から前夜に電話があったそうで、既に経過をご存知でした。で、感想が私と全く同じで笑えました。 拒んだらいかん、直ぐにやって貰ったらええ米村先生がこう言われるので、この口調のままお母さんに伝えなさいと、即、娘さんに電話を入れました。この米村先生の口調が効いたのかなぁ・・・この患者さんは、渋々?納得したようです。ところが、この緊迫感が患者さんの体に危機感を与えたのか?開腹予定日に、腹水が綺麗になりまして。化膿が治まり、熱も下がり、開腹を免れたのでした。めでたし?めでたし?