叶わなかった延命
更新をサボってしまってすみませんm(_ _)m切羽詰ったご相談メールや、特急の電話等々の対応を優先しておりました。更新をサポるとご心配される方がいると、わかっておりながら、ごめんなさいです。。。掲示板に、奮闘中さんからご報告を頂いたので、これまでの経過をご紹介しておきます。患者さんは、奮闘中さんの奥さん(40代)です。メールを頂いた当初は、腹膜偽粘液腫との診断を受けておられました。2006年に卵巣破裂で手術を受け、卵巣の摘出手術を受けたそうです。2008年になると、腹部が膨らみ、残った卵巣と子宮を摘出する手術を受けました。2009年9月には、再度、腹部が膨らみ、病院へ。検査の結果、腹膜偽粘液腫だと診断が降りたのが、11月です。私に相談メールが届いたのは、2009年11月の下旬でした。手術予定を目前に控えた時でした。あまりにも切羽詰まった内容のメールでしたので、即、返事をするも、ご本人には届かずだったんです。私としては、特急の対応をしたつもりだったのですが、ご本人はご覧になっていなかったんですねぇ・・・たまたま別件の電話で、米村先生と話をする機会があり、その時に、こんな相談メールが来てますよと、奮闘中さんの話をしたところ。。。 そりゃ、急いで診ましょうとの返事。それで、緊急にセカンドオピニオンを組む事にしたんです。ですがもう、手術は目前。。。どんなに急いでセカンドオピニオンの調整を取っても、手術後の日程になってしまいます。予定通りに手術を受けるにしても、腹膜偽粘液腫と診断を受けたのであれば、米村先生の見解を聞いてからの方が、ご本人もご家族も納得がいくだろうと思いました。その上で、どういう選択をされるかは、ご本人とご家族の判断です。私が決める事ではありませんからね。ですので、これは先ずしませんが、緊急事態と判断し、直接、米村先生と話せるように取り計らいました。その結果、奮闘中さんは何をさしおいても、奥さんを米村先生に診て貰いたいと願っておりましたが、当のご本人が痛みを強く訴えていて、とても動けないと言います。ですので、予定通りの手術となったのです。開腹してみると、残念ながらとても切除できる状態ではなく、そのまま閉じることに。。。その際に採取した細胞から、腹膜偽粘液腫ではなく、粘液性の卵巣癌との診断を受けました。(この腹膜偽粘液腫か否かの定義ですが、採取した細胞の箇所によって変わる事はよくある事だそうです。卵巣癌が検出されながらも、全く別の箇所からは偽粘液腫と診断出来る場合もあるそうで、要は、取る細胞の場所により違っていることも、ままあるようです。つまり、癌が複合している事もあるとのこと。) 術後、奮闘中さんは、米村先生のセカンドオピニオンを正式に受診されました。そして今回の手術では、手が付けられなかったけれど、抗癌剤治療に希望を託して、再度の手術を目指す事となりました。抗癌剤治療が始まるも、腫瘍マーカーは恐ろしい数字が出ました。この恐ろしい数字が、2度目の抗癌剤投与では、半分に減りましたけど、まだまだ桁が違います。それでも、数値が下がった事で希望を持っておられましたが、そんな中で胸水が認められるようになりました。ここまでに至るまで、何度もメールや電話を頂いております。「胸水が溜まったって、病院から今電話がありました これって、もう手術は駄目って事ですか?」と、慌てふためいた奮闘中さんから電話がありましたっけ。。。胸水を抜いて、それを検査すると、そこからは癌細胞は検出されず・・・片肺だけだし、肺転移という事ではなさそうだしと、ホッとしたのもつかの間。。。今度は、「どこまで延命処置をするのか、答えを迫られています」 との電話。 どうしたら良いんでしょう?この時、酸素マスクをしていると聞き、酸素飽和度が低下している事がわかりました。マスクとなると、90を切って85か、80か、それともそれ以下か・・・・ 意識はありますか? 今、沢山の友達が来てくれていて、 みんなで呼びかけると目を開けます(既に、低酸素脳症だ・・・) 尿が殆ど出なくなっていて・・・(脱水症状という事もあるけれど、両方の尿管が閉塞したか、それとも腎機能が低下しているか・・・恐らくもう腎不全・・・)話を聞きながら、奥さんの状態を推測し・・・勝手ながら、私がベストだと思う事を告げると・・・ そうですか・・・ わかりました 自分が取ってきた道は、間違ってはいなかった、正しかったと信じてます ・・・・・・・・ また、電話してしまうかもしれませんが・・・ そう言って、電話が切れました。この日の2日後でしょうか、奥さんの旅立ちは。。。どんな事をしても、自分が妻を助けるのだと仰ってました。小さい子供の為、そして妻自身の為、自分の為。。。強い意気込みで、治療に希望を託していました。この訃報はあまりにも切なく、辛く、悲しい。。。。