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私の音楽的生活

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カテゴリ:映画
今日、WOWOWで1968年の映画「いちご白書」が放映された。

この映画は、ベトナム戦争の渦中にあるアメリカの学生運動を描いたもので、当時の若者達のバイブルのような映画だった。

その頃私はまだ中学生で、この映画を映画館で見たのは高校生になった1970年だったと思う。

ちょうどその頃、日本でも東大紛争を始めとして学生運動が巻き起こり、街頭ではゲバ棒や火炎瓶を手にしたデモ隊と機動隊の闘争が日常茶飯事のように繰り広げられていた。

そうした紛争の中で、樺美智子さんという女子学生が殴り殺されて、日本中に大きな衝撃が広がったことを覚えている。

まだまだ高校生になりたてのお子様だった私には、大学生達が何のために戦っているのか、難しいマルクスとかの理論など、いくら本を読んでもよく分からない状態だった・・・・

でも、何か身体の奥から熱くなるような共感を覚えた。
そして私は、高校の社研(社会研究会という同好会で、おもに政治問題、反戦運動に関する勉強会のようなもの)に入って、今の日本社会に渦巻く様々な矛盾に付いて考えるようになった。

そんな私にとって「いちご白書」はまさにバイブルだった。

これは、実際にアメリカの大学で起こった学園紛争を、実際の参加者の体験記をもとに映画化したものだ。

ストーリーは、憧れの大学に入学し日々ボート部で青春を謳歌していた1人の男子学生が、反体制活動家の恋人の影響で次第に反戦・平和運動に目覚めていくというもの。

しかし、共産主義とかマルクス主義とかそういうガチガチの理論などに関係なく、ベトナム戦争時代のアメリカの若者達のありのままの姿が描かれており、特別な思想の持ち主でなくてもわかりやすい映画だと思う。だからこそ多くの人々に愛されたのだろう。

当時の私には、映画のストーリーはあまりよく理解できていなかったが、映画のバックに流れる音楽がとても良かったことが記憶に残る。

映画の冒頭とラストに流れるテーマ曲「サークル・ゲーム」(by バフィー・セントメリー)は、当時の日本でも大ヒットした名曲だ。
微妙に声がふるえる下手くそっぽいボーカルも、不安と希望に揺れる当時の若者達の心情をよく表現できていたと思う。

その他、クロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤングとかジョン・レノンとかの曲が散りばめれており、音楽を聴くためだけでも十分に観る価値ありの映画だ。

反戦・平和の反体制運動といっても、主人公はほんのちょっとしたお気楽な好奇心と、恋人に好かれたいという下心から運動に参加したに過ぎないし、おそらく大多数の学生も断固とした主義主張があって、国家転覆を目指していたというわけではなさそうな様子が映像の端々に伺える。

デモ行動で逮捕された時も、学生達はまるで何かのイベントのように盛り上がっていた。
それは、当時のアメリカンの気質をよく見せている。

・・・しかし、そんなお気楽気分が一気に吹き飛ばされるような衝撃のラストシーンが待っていた。

愛と自由と平和を求めて、大学の講堂に大勢の学生達が立てこもった。
大学の学長は、学生達にただちに退去するよう求め、応じない場合は警官隊を突入させると通告。

大学のフェンスの外には、運動に参加はしないが学生達に共感した一般市民達が手に手に1本ずつろうそくの火を灯して、支持の心を現していた。

大学の建物の中からは、床を叩きながら「平和を我らに」(by ジョン・レノン&プラスティックオノバンド)を歌う声が響いてきた。

学生達は広い講堂で、何重ものサークルの形を描いて座り、手で床を叩きながら歌っていた。

そしてついに警官隊が突入・・・・・!

重装備の警官達は、何の武器も持たず無防備で座る学生達に向かって催涙ガスを噴射し、うずくまる学生達をこん棒で殴り始めた。

阿鼻叫喚の中、学生達は一人一人引きずり出されていく。

頭を殴られ血だらけになる学生達、丸腰の学生1人を何人もの武装警官が囲んでボコボコに殴る・・・・。


映画のラスト30分間で、「アメリカご自慢の自由と民主主義は、いったいどこにいったんだ~~~?」という映像が繰り広げられる。

この映画が日本の学生達に与えた影響は大きいのではないだろうか?

そして当時、学生運動で戦っていた世代は、いわゆる団塊の世代と言われる人々だ。
その団塊世代の子ども達こそ、今いわれているロスト・ジェネレーションだ。

巨大な国家権力に立ち向かって、無残にも自分達の無力さを思い知らされた親世代の挫折のDNAを受け継いだかのように、今ロスト・ジェネレーションと言われる人々のおとなしいこと・・・・。

就職氷河期のせいでマトモな職にも就けず、フリーターとして安い時給でこき使われる。
あるいは正社員になれたとしても、膨大なサービス残業を強要され、次々と過労死していく人が絶えない。
自分達を抑圧しているそんな社会に対し、革命を起こそうなどはつゆとも考えず、ただただ毎日を無力な奴隷のように過ごしている。


まるで、親世代から挫折のDNAを受け継いだとしか思えない。

そんな世代に今、「蟹工船」という昭和のプロレタリア文学が読まれているそうだ。

私は思う。

ロスト・ジェネレーションの蜂起こそが、日本の未来を変える力を持つと・・・・・。

立ち上がれ!!!





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Last updated  2009.05.29 17:11:58
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