長野の長寿 秘密は明治の教育
おはようございます。スマートエイジング実践家・染谷光亨です。毎日毎日、多くのステキなことがあり、感謝しています。最新の平均寿命は2012年で男性:80.0歳(世界8)、女性:87.0歳(世界1)です。最新2010年の健康寿命は男性:70.42歳、女性:73.62歳で、同時期から算出した要介護期間は男性:9.13年、女性:12.68年と長期で年々悪化しており、残念ながら多くの人が望むPPK(ピン・ピン・コロリ)にはならず、寝たきり老人数も世界一多いため介護問題は深刻で、子供世代だけでなく孫世代にまで影響を与えています。記事の2010年健康寿命の1位は長野県ではなく、男性は愛知県:71.74歳、女性は静岡県:75.32歳です。記事の健康寿命に疑問を持って47都道府県別の不健康期間を計算したのが以下で、長野県の不健康期間は長かったです。日本人は「長生きは不安」9割、「長生きはリスク」7割で、理由は経済と健康ですが、備えはほとんど何もしていないそうです。 また、自分や家族の介護に4分の3が「不安ある」、今後10年現行のままなら介護保険「維持できない」87%と回答していても介護への備え、半数以上が「なし」という長期戦略が不得意な日本人の残念な現実が透けて見えます。健康寿命を損なう7大疾患は以下の通りなので健康寿命を延ばすことは出来ます。・虚血性心疾患・脳血管疾患・糖尿病・骨粗鬆症・変形性膝関節症・ガン・認知症そして、・ロコモティブシンドローム予防 (運動器症候群)・サルコペニア予防 (筋減弱症) も忘れてはいられません。人間は動物なので・動かないと動けなくなる・動かないと認知能力も低下する・動かないとQOL(生活の質)が低下する・動かないと身体が硬くなり、怪我をしやすくなる・動かないと老化が進む・楽をすると楽なことしかできなくなるそして、サルコペニア、さらに進んでロコモとなり、寝たきりになって寿命まで短くなるなるわけですが、1日10分程度でも有効という研究結果や運動はどんなやり方でも効果があるなど手軽な運動法がまとめられた記事が出ています。体力テスト調査では、男女ともに40代から体力がガクっと低下するのでロコモ予防は40代からはじめたいわけです。また、ロコモは予備群を含めると約4700万人といわれていますが、40歳以上の8割がロコモ予備群と推定されているそうで、寝たきり予備軍にもなります。ロコモの3大原因は ・筋力低下・バランス能力低下・運動器の疾患 なのでこちらも十分な予防はできます。一方、日本は1961年からの国民皆保険制度で発展して50年以上経過した日本の西洋医学は国民の健康増進には貢献できず、50年間での医療費は国民所得比で3.54倍にもなっています。1970年から健康増進政策を開始して40年以上経過しても国民の健康状態は悪くなる一方という実に情けない厳しい現実があり、2012年の人間ドックの「A(異常なし)」+「B(軽度異常現在心配なし)」がわずか7.2%という非常事態で、過去の日本の健康増進政策を整理すると、◆1970年 保健栄養学級の開催◆1978年 第一次国民健康づくり政策 成人病予防のための1次予防の推進 健康診査の充実◆1988年 第二次国民健康づくり政策 アクティブ80ヘルスプラン 運動習慣の普及に重点を置いた健康増進事業の推進◆2000年 第三次国民健康づくり政策 21世紀における国民健康づくり運動 健康日本21 一次予防の重視と健康寿命の延伸、生活の質の向上 ・2003年5月 健康増進法施行 ・2008年4月 特定健康診査・特定保健指導 ・2011年4月 スマートライフプロジェクト 健康寿命をのばそう◆ 2013年 第四次国民健康づくり政策 第2次 健康日本21 健康寿命延伸・健康格差の縮小 運動不足を感じている人は日常生活の中にトレーニング要素を入れることをおすすめしますが、やるかやらないかだけで、やらない理由は見つけにくいと思います。心身の健康状態をよくし、体力をつけて健康寿命を延ばすことは簡単ですので、お互いに明るく楽しく元気に笑顔で顔晴(がんば)りましょう。ロコモ関連ウェブサイトロコモは早期発見から予防の時代へメタボより怖いのは「ロコモ」!? 40代からの対策で“大きな差”ロコモ関連ブログ40代以上の8割が予備軍!寝たきりにも繋がる「ロコモ」予防対策とは体操講座やCMも 「ロコモ」防止へ行政が対策要介護の主原因「ロコモ」-整形外科学会がテスト作成「メタボ」の次は「ロコモ」が来る!筋肉が衰えたサルコペニア肥満防げ 下半身筋トレ習慣に新・国民病「ロコモ」、特効薬はスマホ連携ギアロコモの入り口「サルコペニア」とは?50代以上の半数がロコモ予備軍運動関連フリーページ“お手軽”運動で体の悩みを解消からだ百科:筋肉の可能性2008年に全世界で注目されている運動法とは?子供の体力低下と向き合う社員元気で会社元気アスリート サポート実績****************************【以下転載】**************************** 「さまざまな食材を食べることができる栄養に対する知識と工夫」と、それを支えた「学校教育の高い普及率」――。2010年度時点で都道府県別の平均寿命と健康寿命が男女とも全国1位となった長野県。長寿の要因をひもとくと、明治時代の教育水準の高さに行き着くことが、県の研究チームの中間報告で分かった。 研究チームは、国が統計を取り始めた1965年(昭和40年)より前にさかのぼって、研究者の統計を基に平均寿命を分析。1921年(大正10年)以降から平均寿命が上位で推移していることが判明した。人口動態や保健など各種統計資料を基にその要因を探ると、当時から一貫して結核死亡率と乳児死亡率が全国平均を大きく下回っていたことが分かった。大正から昭和初期にかけての県内の一般的な食生活を見たところ、「さなぎ、イナゴ、コイなどの動物性たんぱく質に、みそやしょうゆ、豆腐(凍り豆腐)といった大豆食品など多様な食材を摂取していた」ことが確認できたという。さらに、1876年(明治9年)の長野県の就学率が63・23%(全国平均38・31%)と、全国トップの割合だったことが分かり、研究チームは「教育が、多様な食材を摂取する食生活を下支えした」と推論した。長野県の長寿は、昭和20年代に始まった保健補導員らによる保健活動、30年代からの禁煙活動、40年代からの食生活改善推進員による地域での健康づくり活動が要因となってきたことは知られている。研究チーム座長の佐々木隆一郎・飯田保健福祉事務所長は「学校教育が普及する中で考える力を身に着け、栄養バランスなどを考えた食べ物を摂取していたことが戦前の長寿につながった。戦後には住民運動などと結びついたことも奏功したようだ」としている。昨年2月発表の厚生労働省の平均寿命調査(2010年)によると、男性80・88、女性87・18とともに全国1位。日常生活に支障のない「健康寿命」も、男性が79・46、女性が84・04とともにトップだった。調査結果を受け、医師や大学教授ら7人で作るチームを設置。同6月から2年計画で研究を進めている。(出典:読売新聞)