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町のホルモン屋さん 山田ホルモンの若旦那

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2005年04月30日
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カテゴリ:若旦那の日記
今日は朝からバタバタである。ゴールデンウィーク前の発送が1日20件以上も詰まっている。いつもは朝の11時オープンのゆったり目の山田ホルモンだが、今日は7時過ぎから出勤、メールチェックやお客様に対するメールの送信等、デスクワークを済ませ、8時ごろから仕事場に降りる事になった。

しかもそれだけではない。なんと今日から若女将の家族(お義父さん、お義母さん、義兄、義妹)の4人が山田にいらっしゃるのだ。夜は家のガレージでバーベキューをする事になっている。魚がいいか肉がいいかと考えていたが、若女将は鳥取県米子出身である。こんな山奥に運ばれてくる魚が米子の新鮮な魚に勝てる訳がない。肉で勝負するしかないのだ。

発送件数は20件、前日も20件弱あったのだ、前準備が出来ていない。肉を切るのも脂から落とし、捌かなくてならないので時間がかかる。しかも肉やホルモンのカット、パック詰め等は全て私一人でやる為、並大抵の忙しさではない。助手が一人いればな、と思うこともあるが要領をつかんでくると半分の時間でできるようになる。

去年の年末も20件以上の発送で、宅急便が来るまでギリギリで出来上がりだったが、今日は午後の4時ごろには全て終わらせる事ができた。終わるとすぐさま家
帰り、ガレージの中にバーベキューセットとアウトドアチェアを設置。炭もすぐに熾せる状態にする。5時にはいらっしゃるというのでまた急いで山田ホルモンに帰る。

ちょうど5時をまわった頃に若女将の家族が到着した。実は若女将の両親が山田にいらっしゃるのは初めてなのだ。山田ホルモンでお茶を少しすすり、私の家に迎える事にした。お義父さんは家に入る前、入念に家の周りをチェックし、「いいところに住んでるね。」と言ってくれた。車庫付き、庭付き、3LDKを若夫婦が二人で住んでいるのだ。ちょっと贅沢である。若女将の家族が泊まっても十分対応できる。

家のガレージで炭を熾す事にした。今日の献立は塩タン、ハラミ、大腸、小腸、唐甘コブクロである。タンは仕入れが少なくお客様にも出していなかったが、2ヶ月前から今日のためにこっそり取っておいたのだ。山田ホルモンの社長は仕事で少し遅くなったが、私の家族と若女将の家族とで楽しくバーベキューを楽しんだ。

夜も深まり、外で話していると近所迷惑になるのでそろそろ家に入ろう、と私が宴の終焉を告げた。ここで私の一日が終わるはずであった。後は風呂に入ってゆっくりお休み、ジ・エンド!! しかし山田ホルモンの社長が酒が入ったらいつも言う台詞、「おし!みんなで飲みいこうか!」が飛び出した。少しは予感していたが、いや言わない訳がない。あまり乗り気でなかったが、若女将のお義父さんがいらっしゃるので行かないわかにもいかない。私達は山田の通称『銀座通り』、『フェニックス』に消えていった。

山田ホルモンの社長いわく、この『フェニックス』は山田で唯一都会的なスナックらしい。都会的なスナックかどうか分からないが、普通のスナックだった。メンバーは山田ホルモンの社長とお義父さん。それと私の姉の旦那さんに若女将のお兄さんの5人である。入るなり乾杯もそこそこに社長とお義父さんが話しこんでいる。息子ら3人はしかたなくスナックのママの言うとおりカラオケを歌い出した。

ちょうど一巡したところで、「お前達歌っとるか!」と社長とお義父さんも入りじり、演歌とポップスが交互にスナックに響き渡る。社長とお得意の『だんじり』が始まった。野太い低音が響き渡る。すでに自分の世界に浸りきっている。最後のサビの「そ~りゃ!そりゃ~!」と叫んだ後静かに席に着いた。

お義父さんは台詞付の歌を好んで歌う。「芸の為なら女房もなかす~♪」と気持ち良さそうである。5人で3巡目に差し掛かったところ、『監獄ロック』という歌が流れ出した。70年代まぼろしのツイストを踊る社長とお義父さん。お義父さんは意外と本場仕込みの腰付である。『星降る街角』が流れれる頃には店中はディスコいや、ダンスホールに化していた。息子ら3人は幻のツイストを真のあたりにして呆然と立ちすくんでいた。

ついに5巡目に突入したところで、社長の『みちのく一人旅』で今日の宴に幕を下ろした。朝から気の休まる時間がなかったがたまにはこんな日があってもいいだろう。若旦那の長い一日が終わった。





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最終更新日  2005年05月03日 14時41分00秒
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