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2008.01.22
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毎日JPの記事より
↓〈教育再生会議:最終報告を検討 新たな提言追加せず〉2008年1月22日
http://mainichi.jp/life/edu/news/20080123k0000m010036000c.html
以下、一部引用です。
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 政府の教育再生会議(野依良治座長)は22日、首相官邸で合同分科会を開き、月内にまとめる最終報告について検討した。最終報告には新たな提言は追加せず、
(1)昨年の第1~3次報告に盛り込んだ項目について、今後の進め方をまとめた行程表を策定
(2)提言を着実に実施するため、政府に新たな組織の設立を求める--
と決めた。今月中にも総会を開き、正式決定する。
(中略)
 福田康夫首相は18日の施政方針演説で、教育再生を基本方針から外し、安倍前首相との立場の違いを鮮明にしている。再生会議内では「福田内閣で議論が失速した」との不満もくすぶっており、提言内容を教育行政に反映させるよう、最終報告で福田首相にクギを刺すことになった。【石川貴教】
毎日新聞 2008年1月22日 18時48分 (最終更新時間 1月22日 21時04分
---------

 やはり謎の終わり方をせざるをえなくなった教育再生会議でした。

 記事中に、<「福田内閣で議論が失速した」との不満もくすぶっており、>とありますが、安部政権下でも、昨年の1月17日に「中間報告を閣議決定しない」という方針が確認されています。
 議事要旨、議事録を読んでいても、教育再生会議の議論自体が迷走していました・・
 というか、山谷えり子事務局長(当時)を中心とした事務局主導のお勉強会に、有識者委員がそれぞれの個人的知見あるいは所属している組織の事例から、断片的な意見を発言し、その断片の集積を、これまた事務局が「報告」の形にまとめていた、としか読みとることができませんでした。

 「学力低下論」「ゆとり教育批判」「いじめ問題」等に対する世論を味方に付け、文科省をおさえて官邸主導の教育改革を目指した会議だったのだろうと推察しますが、もともとが新たな一つの方向性を打ち出す議論を行うには、無理があったのだと思います。

 復古調の「国家主導型教育」を指向している(ように見える)、民間団体「日本教育再生機構」をバックにした山谷えり子事務局長(当時)と、「教育への民間企業参入」「公教育の自由化」「公教育への競争原理導入」を指向する経済団体からの有識者の方々と、共通する目的は、思惑が若干違うところにある「教育予算増」と「日教組排除」くらいだったのではないでしょうか。なにしろ、経済団体関係の有識者の所属はJRとトヨタとワタミですから。そこに、伝統や素朴なナショナリズムを内包する(あ、悪口ではないですよ)スポーツや芸術関係者や目立った活動で注目をあびている教育現場、地方教育行政担当、そしてルポライターという構成ですから、共通認識をつくるだけでも大変な作業になる組織だったのです。
 有識者委員の選出も、山谷えり子元事務局長が中心になっておこなっていたとのことですから、当初から有識者委員の意見を事務局主導で任意に抽出して報告書をつくるおつもりだったのだろうと、私は考えています。


 国家主導型教育は、地方分権の流れの中で力を失っていきます。財政を地方の裁量にまかせるということになれば、予算配分と監査によるしばりがきかなくなるからです。「金はだせないが口をださせろ」というのが、教育基本法の「改正」の趣旨だったのだろうと思いますが、「法律」でしばるという方法は、「自由化」「競争原理導入」とは相入れない部分が大きいことでしょう。


 夏の参院選に、有識者委員であると同時に、教育再生会議の庶務を担う「内閣官房教育再生会議担当室室長」である義家氏がその職を辞して出馬なさり、その後、「室長」は空席のままでした。
 安部前首相の辞任後、福田政権のもとで、活動を再開した教育再生会議は、室長だけでなく、事務局長も空席という状態で、第三次報告のまとめをおこなっていました。山谷えり子氏は首相補佐官という立場で参加なさっていましたが、要するに会議の構成員とされている首相の代理というわけで、事務局長の権限はなくなっていたのです。
 福田政権下の教育再生会議は、「合同分科会」という形式で、毎週のように会議を開催していましたが、有識者委員17名のうち、一回ごとの参加者数は10名前後でした。義家参議院議員の抜けたあとの、教育現場からの有識者として7月からご参加なさった「オール1先生」こと宮本延春先生は、議事要旨をみるかぎりほとんどご発言なさっていません。


 12月に公表された第3次報告は、7月のいかにもお金がかかっていると思わせる第二報告の美しいレイアウトから、ごく普通の報告書にさまがわりしていました。消化試合をこなしたという感じです。
 実行可能な、小粒な「改革案」ということですが、結局、大幅な予算増がなくても対応できる内容に切り詰めたというところですね。
 教育再生会議の「議論」と「報告」は、中教審の議論にも影響を与えたと思われますが、結局のところ、中教審は中教審として(教育再生会議と比較すれば)着実な議論を重ね、学力テストやPISA調査の結果をうけて答申をだしていますから、教育再生会議に期待をする人たちの思惑とはまた違った結論になっていると思います。
 政治主導というふれこみで、政策の方向性に横入りを画策した人には残念な結果だったといえるのかもしれません。


 一昨年の教育再生会議の設置からわずか5ヶ月で900万円を使ったという教育再生会議、最終報告までにいったいいくら使ったのか、決算報告も出して欲しいですね。 
 それに見合う何かがあったとは私にはおもえません。


 あ、「政治主導」の「政策立案」について、内容を吟味する力をつける機会を国民に提供してくれた、ということはあるかもしれませんけど。


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Last updated  2008.01.23 18:33:51
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