お客様宅で、脱弦、張弦2
今日は、弦を張った。昨日は掃除とかだったし、今日はひたすらはった。巻線は月曜日。帰りに、ポゴレリッチを聞きに来た、関西の毎日放送の副部長の方と、調律師3名と私たちの6人で新宿で飲んだ。皆演奏に興奮していたようだった。自分達は約2年前、ドイツのライプツィッヒで聞いたけど、あまりに自己中心的でひどかったが、今回はそうではなかったらしい。聴いてみたい。ところで、一人の調律師からこんな依頼があった。後輩であり、尊敬する彼から言われたのは、「来年大学受験をするから、今まで自分と師匠がしていた会津若松のホールにあるベヒシュタインを今後定期メンテナンスして欲しい。」との事。 実はこのベヒシュタインは、ベヒが設計変更して試行錯誤してる最中に売り出したもので、どんなのか想像できる。嫁さんはこのピアノが日本に着いた時に、開梱し、最初にその音に触れる機会にいた人。梯さんが練習に使ったピアノ。ナドナド、思い入れがあるピアノなのである。ベヒシュタインは私が好きなピアノ。でもこのピアノはすでにいろんな人にいじくられてしまっている。どうメンテナンスしていくべきか、悩んでしまう。今のベヒの音がこのプロトタイプのベヒなのであれば、去年の春にベルリンで聴いた音の印象をフルに思い出す必要がある。写真は張弦作業。独立アリコート化もする。ちなみに独立アリコートは、ほとんどのメーカーで、フルコンを試作する時、もしくは量産品完成までの試行錯誤の際に、これを採用するところが多い。ちなみにベヒシュタインも新しいモデルを研究している時は、独立アリコートを採用していた。量産になるとコストがかさむので、私たちがこの技術を採用したピアノを見ることは少ない。