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カテゴリ:詩とやまと歌と
日中は暖かくても朝晩に寒さを感じるのが「朝寒」「夜寒」です。
子規の『夜寒十句』は、虚子を猿楽町に訪れ、夜に帰途についた時の句。 縁日の古着多き夜寒かな交番の前を通りかかるとちょうど交代の時間だったようです。 交番の交代時の夜寒かな 子規は「薄給にて廉なるは君子たるに庶幾(ちか)し」と巡査を讃えます。「交代時の夜寒」に警察官の仕事の大変さが感じられます。「廉なる」は「心清らかで欲がない」こと。 廉…レン 「廉」は元の意味が「角」と通じる漢字でした。 「廉」というと「廉価」なんていう熟語が先に頭に浮かんでしまうわたしですが、「清廉潔白」という熟語も思い出しました。 清廉潔白…心が清らかで私欲がなく、行動が理にかなっていること。清・廉・潔白 とも「やましさがない、けじめがついている、心がきれい」という意味 の漢字で、いうことなしの熟語です。 引用および参照元:『日本の名随筆72 夜』作品社 から 正岡子規『夜寒十句』 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
October 21, 2020 12:00:15 AM
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