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November 17, 2020
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カテゴリ:詩とやまと歌と


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散りはててのちのあはれはもみぢ葉のすでにかなしむとき過ぎにけり
​斎藤史​
「もみぢ葉のかなしむとき」に心打たれます。人もまたどん底まで落ちてしまったときより、落ちていくときの不安、悲しみの方が大きいのかもしれません。だから、これ以上落ちようがないときは、立ち上がるとき。​
私の心の中を椎の実が枝をはなれて落ちてゆきたり
何もない頭の上を音たてて風が吹きゆくおかしいね
​山崎方代​
奔放な生活で知られる歌人。「心の中を落ちてゆく」「何もない頭の上」何気ない表現ですが、深いなあと思います。人生経験がないと「おかしいね」なんてさらりと落とせないでしょう。「私」を外の空間から見ている「私」がいます。
命はも淋しかりけり現(うつ)しくは見がてぬ妻と夢にあらそふ
明石海人​​​​​
ハンセン氏病患者として差別され隔離されてきた​歌人の胸をえぐるような一首。本名さえ名乗れず、家族から無理矢理引き離された作者です。
 この世ではもう会うこともかなわない、妻と争う夢を見たという歌です。 

 生きることの悲しさ、辛さ、即ち命の淋しさが心に刺さります。30分のスピーチ以上のインパクトある三十一文字です。
 私たちは決して過ちを忘れてはいけないのだと、改めて教えてくれる一首です。


            参照元:山本健吉・編著『句歌歳時記・秋』新潮文庫





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Last updated  November 17, 2020 12:00:19 AM
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