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カテゴリ:神秘体験空間
古代人が、夢意識をもち、夢から、前世と、古代叡智を獲得していたように、夢によって、人間が教えられる事は多い。古代人は、現代人のような覚醒意識をもたずに、夢意識と呼ばれる、潜在意識のなかで、夢遊病者のように生きていたので、自由という概念はなく、不自由な生活をしていた。
現代に譬えると、SNS、もしくはLINEを、夢意識にして、その集団のやりとりからなる、共通認識のなかで、族長となる主(ぬし)が、その手足となるべく従僕たちに命令し、動いていたわけで、集団主義で動く組織生命体のようなものだった。 早い話、今の動物のような感じで、一歩間違えると、最近、巷を賑わせているピックモーターのような、多様性のない、画一的な利益追従の、非人道的な獣集団、悪魔の獣666の存在に落ちぶれる場合もある、といえるかもしれない。 現に、多くのブラック企業が、この国には存在し、内部留保の高額さに比べ、人件費の低額さとして問題となり、人手不足となって現れている。同じ日本人なのに、上が下を虐げる階級制度が現存している。この国の上層住人の意識は、古く悪しきものにみえる。 だから、このような集団は、主(ぬし)、トップで全てが決まってしまい、動物の場合は、下等生物のほうが、物質界とは逆に霊界では、高次の愛をもち、犠牲の精神の主(ぬし)に支配されているので、他の動物に食べられ、肉体を提供しても、生命の循環に従う尊い存在だが、低次の欲望、物欲のままに支配する、悪魔のような堕落腐敗した低次の主(ぬし)に従ってしまうと、豚運動隊みたいになってしまうわけなんである。 現代人のなかには、まだ現代人になりきっていない、自由な愛を獲得するために、個人的な自我に目覚め、集団主義から、自らを解放していない、中途半端な覚醒意識の、半分眠った、夢のような、それも悪夢をみているような人がまだまだ盛り沢山なんである。 悪しき古き、集団主義から、自らを解放し、低次の欲望、物欲から、自由な愛を努力して獲得するのが、現代人の、いまの覚醒意識の課題なのである。 かつて、古代人は、霊能力により、夢意識で、神々と交信し、古代叡智を与えられ、それは常に正しく、間違う事がないので、善良なブラフマンだったので、ただその命に従えば良かった。 しかし、人類は、古代レムリア時代に、失楽し、物質界に受肉し、個人の存在となり、善と悪を、自由に判断できる存在となった。人間は、自由な判断ができる叡智を手にいれた。 個人の判断で、物質体を動かすようになると、集団から離れ、迷える子羊となったが、同時に、物質界を自由に彷徨えるユダヤ人になった。個人の肉体から個人の覚醒意識が生まれ、夢から覚め、夜の世界から、昼の世界で活動するようになり、陰暦から陽暦をつくった。 夢の集団意識から、自由な個人の覚醒意識に目覚めたのである。 人間は左右の手を合わせる事で、自分で自分を掴み、夢の集団意識から、個人の自我の覚醒意識に目覚め、それから、覚醒意識での体験は、個人的カルマに記録され、生死を繰り返す輪廻転生を続けるようになった。 低次の自我を、高次の自我で、掴み、両手で合わせて、努力して、低次の物欲の個人意識を、高次の宇宙意識にまで高めるのが、いまの地球紀の人類の課題である。 個人的な自由な愛の覚醒意識から、夢意識を再び獲得するまで、霊能力を努力で獲得するまで、輪廻転生は続けられるという。 さて、何かしようと思っても、なかなかできない、というような、悪夢をみて、慌てて起きるときは、シュタイナーにいわせると、呼吸困難に陥っているときだという。 前回紹介したように、人間は呼吸ができないと、物質界で生きられなくなる。それは、肉体を、地球の環境の変化に応じて、動かせなくなるからである。 人間は呼吸により、周囲の大気から、酸素を取り入れ、炭素と合成し、肉体構造を変えて、炭酸を排出する。大まかにいえば、1分間に大体18回呼吸するので、18回、人体構造を変え、心臓では、1回の呼吸毎に、4回鼓動するので、18×4=72回、そして、1日に、72×60×24=103680の約10万回にもなる。 だから、呼吸により、1分間に、人体内の気体が18回、酸素から二酸化炭素にかわり、心臓により、血液中の酸素が72回、全身を巡り、二酸化炭素に置き換わるわけである。 呼吸をしないと、このような循環が行われなくなり、停滞してしまうので、肉体を維持するのが困難になる。呼吸により、肉体の運動、つまり生命活動が維持されるので、呼吸法から、肉体の生命活動を、活発にし、健康にするのが、ヨーガである。 シュタイナーによると、肉体に利き腕があるように、鼻にも利き穴というか、空気を呼吸しやすい左、もしくは右の鼻の穴があるという。 以前、紹介した二重呼吸法は、この利き穴をなくし、なるべく両方の鼻の穴から同時に呼吸する方法だが、クンダリーニヨーガでは、両鼻穴から、同時に、空気中に含まれるエーテルを、尾骶骨まで到達させれば、クンダリーニと呼ばれる、人体の中で眠っている火の蛇を目覚めさせる事もできる、といわれている。 仏教では、肉体を物質界の乗り物と考えているようにみえるが、キリスト教では、例えば、物質界をインターネットの世界に譬えると、そのアカウントと考えているようにみえる。そして、そのアカウントを使うのに十戒というルールが課される、という風に考えられる。 十戒は、低次の自我を、高次の自我に高めるための課題である。 お釈迦さんは、低次な自我の乗り物を乗りこなすには、八正道に従いなさいと説いた。 どちらの宗教も、肉体は、仮の姿で、物質界で、自由な愛の獲得、愛の修行を行うための道具と考えているようにみえる。 愛を解き明かす科学が宗教で、それは宇宙の愛を感じられる霊能力を開発する事である。 高次の宇宙人は、人間の自我に、高次の自我の愛を発信しているのである。人類は、物質界に宇宙人を探し回っているが、灯台下暗しで、人間のなか、それも、人間の自我の奥底のなかに、高次の宇宙人は、高次の自我として、交信しているのである。 だから、人間は、自由に、その宇宙人が送った愛を表現すべきなのである。 人間は愛を閉ざすことなく、愛を宇宙に開くべきなのだ。 個人的な欲望を克服し、宇宙全体の自由な愛の体現にかえるために、シュタイナーの人智学的医学を紹介する。 ★ ★ ★ 霊的な観点で見通せば、真の発生学も獲得できる。今日(1920年)はまだ得られていない、というのも、今日、初期の発生において、宇宙(天)が強力に介入し、宇宙が、男性の精 子と同様に、女性の人体を受胎可能にする、真の発生学を、全く考慮していないからである。 胎生学上の初期の発達は、宇宙との関係から観察しなければならない。宇宙が、女性の人体のなかに移し入れる生成力が、男性の精 子により植え付けられ、時間の経過とともに現わる、変形力により、変形される。 つまり、宇宙が創り上げる人体全体の形が、男性の精 子により、個々の器官へと変形され、特殊化される。女性の役割は、全体の組織化にあり、男性の役割は、個々の器官=臓器への特殊化や差異化、つまり個々の器官を、全体から分離させ、全体の統一性を、変形させる事にある。 だから、次のように言えるかもしれない、 「女性の力によって、人体は球体を目指し、男性の力によって、この球体を心臓、腎臓、胃などの特殊化を目指す。」 女性と男性が出会うなかに、宇宙(天)と地球(地)という両極性が現われてくる。この事実から、また、次のような太古の叡智に、大きな敬意を抱くようになる、 「(天の)ウラヌスが、(地の)ガイアを身篭らせる。或いは(霊界の)クロノスが(物質界の)レアを身篭らせる。」 という箴言に、畏敬の念で、耳を傾けるようになる。 この古代の意味深い、神通力からくる箴言に大きな敬意を示すなら、従来の神秘的で曖昧な感情などが消え去っていく。上述の事実を洞察し始めれば、よく耳にしたような神話が、現代の自然科学以上に生理学を語っている、のに気づき、最初は、衝撃を与えた後で、その意味がわかり、同意するようになる。 神話のなかには途方もなく多くの真実が含まれている。 だから、医学が進むほど、益々次のような告白がなされるようになる。 「このような関係について、もはや何も見通せない今日の医学は、人体を深く理解するのには役立たない。」 この機会に再度述べるが、この講義で述べてきた知見は、古代文書等の研究から得られたものではない。現存の事実から得られた知見である。ただ、太古の叡智と一致しているだけで、太古の叡智から取って来たものではない。 だから、このような講義で述べてきた宇宙の活動を追求して行けば、霊的な直観が現われ、その直観が、太古の叡智へと導いていくだろう。 例えば、研究によって、パラケルススが到達した事実を伝えているわけではない。ただ、私(シュタイナー)が発見した事実が、中世当時、どのようにみられていたか、パラケルススの研究を紐解いて調べてみたい欲求にかられる事はある。 だから、これまで提示してきた事実を、次のような意味で理解して欲しい。 人体の奥深くまで見ていくと、人智学の霊的観点から、太古の叡智に大きな畏敬の念を抱くようになる事実を認めなくてはならない。しかし、このような事実はまた別の知的分野で取り扱うべき問題である。 この事については、更に次回に述べる。その前に、2つの二重性から、つまり女性と男性の出現について示唆できたわけで、次回以降も考えていくが、更に深い関係を示唆できるだろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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