大分空港アクセスでホーバー復活 大分県,2023年にも運航
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大分県は,2009年に廃止された市中心部と大分空港(大分県国東市)を結ぶ水陸両用のホーバークラフトを復活させ,2023(令和5)年にも運航を始めたい意向を表明した。ホーバークラフトは,海上ではプロペラを用いて空気を水面に噴出し,船体を浮上させて高速で航行する。別府湾を経由して大分市と,対岸の国東半島にある大分空港を結ぶ計画。 県は75億~85億円程度を負担し,定員約80人の船舶3隻を購入する。
これが実現すればホーバークラフトを使った国内唯一の旅客輸送となり,所要時間は片道約25分と,現在走っているアクセスバスの約60分から大幅短縮となる。便数や運賃は今後検討する。
大分県は空港アクセス改善のため,ホーバークラフトの復活案と,高速船を二つの異なる区間で運航する三案を比較検討し,ホーバークラフトが適していると判断した。広瀬勝貞大分県知事は「慌ただしい会社員などに喜んでもらえるのではないか。日本唯一の早くて楽しい乗り物ということでも誘客したい」とする。
県が船舶購入費や港の関連整備を負担し,公募した民間事業者に船舶を貸し付けて運航を委託する方法(鉄道等でいう「上下分離方式」)で航路再開を目指すという。 今年10月までに担当する企業を決める方針。年間30万~40万人台の利用を想定している。
なお,大分空港の2018年度の利用者数は200万2600人と,28年ぶりに200万人を超えた。