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2024年03月15日
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久々になりますが、横溝・乱歩作品の感想を書かせて頂きます。
今回は江戸川乱歩の長編5作の感想を書きたいと思います。どの作品も読み応えがあり面白かったです。

小説家と新聞記者が主人公。後に明智さんのような探偵役の人も登場します。緑色コレクターの緑衣の男が、婚約者である自分を袖にして他の男性と結婚した人妻とその夫である童話作家を付け狙います。
緑衣の男は、手始めに童話作家を殺し、自分の実父を殺し、人妻を何度もかどわかして恐怖させ、最後には自分の伯父まで殺そうとしますが、事件の真相は意外なものでした。
ここに出て来る探偵さん、行動が怪しげなせいで主人公からは犯人ではないかと疑われてしまいます。犯人の気持ちを知る為とはいえ、犯人と同じ扮装をするというのは如何なものかと・・・・・・(苦笑)。
真犯人の真の目的は財産狙いだったようですが、育ての親に対してとんでもない恩知らずな行為と思います。まあ、育ての親もかなり押しつけがましいところがありますので、犯人の性格が歪んで育ってしまったのも頷けますけど・・・・・・。

降霊術の才能を持つ少女の下に集った6人の学生。彼らの聖母ともいうべき少女が同級の不良学生に冒され自ら命を絶った事から事件は起きます。
6人の学生は復讐の為、1人で1回ずつ(少女の分も1回含めて)不良学生をナイフで刺して息の根を止め、その死体を五重塔に吊り下げ首吊り状態にします。
6人の中の1人の学生が全ての罪をかぶり自殺したので他の5人はお咎め無しとなりますが、5人のうち4人が政治家、作家、社長、画家とそれぞれ成功を収めていく中、学校一の秀才で将来を有望されていた1人が家が落ちぶれた為に貧困に喘ぐ事になりました。
落ちぶれた1人は成功した4人を妬むあまり、事件に関係ある品々(不良学生を吊り上げる際に使用した麻縄、滑車、画家志望の学生の血の付いた上着)を所持する事で4人を恐喝して大金を脅し取っていました。
そんな時に事情を知らない主人公の青年探偵が、恐喝者の挙動不審な様子から犯罪者に違いないと確信し、彼の所持する品々の入った鞄を偽物とすり替えてしまいます。
その結果、恐喝者は五重塔で首吊り自殺。残った4人(特に社長と画家)は、青年探偵から所持品を奪い返す為に必死になりますが、事情を知った青年探偵は所持品を処分して事件の事は忘れると言って彼らの前から去って行きます。
青年探偵の介入が無ければ、5人の中の誰か(特に小心者の社長)が大きな事件を起こしていたかもしれませんので、結果的にはこれで良かったと思います。

恐怖王
文字通り人々を恐怖に叩き込む謎の怪人・恐怖王と獣のようなゴリラ男が出てきます。
恐怖王という怪人、病死した令嬢の遺体に花嫁衣装を着せ、ゴリラ男との結婚写真を撮って令嬢の両親や婚約者に送りつけたり、婚約者を殺害して令嬢と情死したように見せたり、かなり遣り口が猟奇的です。
更に、主人公の小説家の恋人まで殺害して、花嫁衣装を着せてマネキンのようにショーウインドーの中に飾るという事までやってくれます。
この恐怖王、遣り口は残忍ですが、性格的に非常に無邪気。主人公の恋人に恐怖王と書き込んだ米粒を送りつけたり、飛行機の煙幕で空にKyofuoと書いたり・・・・・・。
犯罪自体も自分の思い通りにならない者達に対する制裁のつもりのようで、通常の道徳観念を全く持ち合わせていないのが怖いです。そんな恐怖王ですが、最後は用済みとして始末しようとしたゴリラ男の逆襲を受け、無残な最期を遂げます。結局、悪は滅びるのですね。(「幽鬼の塔」収録)

暗黒星
名探偵・明智小五郎が登場します。大きな西洋風屋敷に住む一家。その一家の中の家族が次々に殺害されていく事件が起きます。一家の主人の妻(後妻)が殺され、次女が殺され、長男も手傷を負わされました。そして、事件が起きる度に黒ずくめのコウモリ男が目撃されます。
次々と事件が起きる中、長女が何者かに合図を送ったり、色々と怪しげな行動を取りますので容疑が掛かってしまいますが、犯人は全然違う人物でした。
親が受けた恨みを子が晴らすという復讐の犯罪は「​悪魔の紋章​」「​魔術師​」がありますが、この作品もその系統です。前の2作の犯人の動機は「親の恨み」よりも「幸せな家庭への妬み」が強い感じがするのですが、こちらの犯人の動機はちょっと難解。洗脳されているのではないでしょうか?

大暗室
善悪に分かれ宿命の対決をする異父兄弟の物語です。大悪党が男爵を殺害した後、その妻と結婚します。男爵との間の子は生まれていて、妻はその後に悪党との間に子を儲けます。
男爵の従者が悪党の罪を暴いた後、悪党は男爵邸に火を放ち、自分の子を連れて逃走します。火災の為に妻は死亡。男爵の従者は大火傷を負いながらも、男爵の子を連れて屋敷を脱出します。
異父兄弟は成長して再会し、悪党の子である弟は地上で悪の限りを尽くす事を誓い、男爵の子である善の兄は必ずそれを阻止する事を誓います。
弟が根城にしているのは「大暗室」という東京の地下に造られた巨大パノラマ空間。兄の父である男爵や兄の恋人の一族の財産を元手に造り上げたもので、地上から集めてきた美女達に天使や人魚、その他のコスプレをさせて侍らせています。
弟は大量の爆薬を用いて東京を爆発炎上、火の海にする事を企みますが、兄や男爵の従者により大暗室の場所を突き止められて爆薬を水浸しにされます。
観念した弟は殉死を望んだ6人の美女達と共に命を絶ちますが、この兄弟も親達の影響さえ無かったら仲の良い兄弟として暮らしていけたのではないでしょうか。死闘を繰り広げる中でも、時折兄弟として見つめ合う2人の姿が印象的でした。

今回は、ここまで。





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最終更新日  2024年03月17日 06時22分59秒
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