先週末,ネットオーディオ誌の雑誌取材に立ち会いました。別に私が受けるわけではなく,対象はDWs’会長。私は単なるサポーターです。
取材も写真もこってりなんですね。
「数々の高額なアンプやスピーカーを使い,しかもマルチアンプ駆動の猛者であるDWs’会長のあたふたMac珍・導入記。音が出ない,設定できない,つなぎ方がわからない!」みたいな記事になるとよいと思いますが,決してそうはならないでしょう(笑 美しい写真とともに超格調高くまとまるはずです。本来読者としては悪戦苦闘記事の方が面白いし,それなら連載もできるのにね。
DWs’会長宅のMac再生については,Mac側の設定もありますが,Mytek Digital Stereo 192 DSD DACが以前にも増して冴えてきた感は受けました。DSD再生とSACD再生だと,旧型とはいえはるかに高額なdCS Elger plusとのSingle Brindで評価が割れたのですから。
これはすごいことです。
私は音でdCSに一票。Mytekの方が今の音っぽかったですけどね。
便利なPC/Mac オーディオの盛況は,利便性,小スペースとともにデジタルの恩恵でUSB DAC等その周辺機器の単価を下げたことが一理です。それこそ10年前の200万円の音が20万円で出せるかもしれない。メディアもそれを煽る。高いものが売れなくなるから全体が単価が安い方向に動く。
そして皮肉なことにそれが,オーディオのブランド力を含めたステイタスを崩しつつあります。裾野は広がって顧客数は増えて,なのに売上が落ちる,みたいな。
モノの価値を上げるのは,そしてそれでも「欲しいと思わせる」のは何よりもブランド力でありデザインでありヒューマンインターフェイスであり目的(オーディオなら出音)でしょう。ちょっと慣れないシステムで"音だけ"を聴くと,Single Brindで評価が割れてしまう現実。それでも私なんかは「20万円で200万円の音が出る。200万円も金をかけるのはバカ」という風潮は違うなと思うなぁ。趣味だからこそ。
取材最後に6~7名で,DWs’のオレンジの旗を持ってにっこり笑う全体写真を撮りましたが,その中にDWs’メンバーは会長だけ。そのシュールさを4月発売のネットオーディオ誌夏号で楽しんでいただけたらと思います(笑