最新のdCS Vivaldi(ヴィヴァルディ)システム〜
トランスポート+
DACの試聴の機会に恵まれました。オーディオショップでの試聴ではないので,大変参考になりました。
感想を箇条書きで。
- とにかく支配力が強いSACDトランスポート&DACです。DWs’会長宅で,スピーカーをB&W NautilusとJBL DD65000改(当然アンプも別)で切り替えても聴きましたが,どちらが鳴っているかわからないくらい。とはいえ俺が俺がというアクの強さもない。
裏で操るfixer? いやいやconductorのようなプレーヤーです。
- 動作が安定しています。トランスポート&DACでのClockのやり取りはもちろん,外部供給しても,全くロックが外れません。音的にはClockレンジが狭い方がよいのかもしれませんが,実使用を考えるとClockの挙動が安定しているのは使いやすいです。音は外部Clock(例えばdCS 旧機)で大きく違い,張り出しが強くなります。この印象の変化は初めてだな。全体的な動作もそこそこ。
- 個人的にはデザインは,特にSACDトランスポートは好きではありません。高さがありすぎるのです。そのくせボタンは小さいし。
dCSは同一シリーズはいいとして,ブランドとしてのデザインの統一は全くないですね。
- 今回短時間の試聴なのに,一曲一曲を聴いている時間が長かったです。ということは聴き入ったということ。音楽を聴くためのプレーヤーに音楽性豊かも何もないのですが,dCS Vivaldiは原音あるいは原感覚の高みに挑んでいる気はしました。市場では値段的にもCH Precision D1 & C1と比べられることが多いと思いますが,D1 & C1の方がディスク情報をややビビッドに強調するような印象です。そして視覚情報のないオーディオではそこがよい。(CH PrecisionはPCM志向,dCSはDSD志向ですね)
あなたの趣味は?と尋ねられた時「音楽鑑賞です」という方はdCSを,「オーディオです」と言う方はCH Precisionでよろしいかと。プレーヤーに500万円支払いたい方は,ですが(笑
私は後者なので,CH Precision C1選択でよかったです(笑
- いくら何でも高い。まったく購入対象になりません。それと,このdCS Vivaldiが現代SACDトランスポート&DACの頂点なのでしょうかね。そうすると聴いてしまった今,逆に夢がないような。贅沢か。