実際、CH Precision D1/C1用外部強化電源X1の要不要、その判断には2時間もかかりませんでした。
代理店のAさんは「音が離れて前後感が出る。しかも並ではない」とおっしゃってましたっけ。
C1だけでも並ではないですけどねぇ。たかが外部強化電源でそんなことあるはずがない。
ところが一曲目の 山下達郎/SPARKLE(アルバム「JOY」)からそれはおこりました。この曲は1986年の中野サンプラザホール録音なのですが、X1のON/OFFはその会場を変えてしまうのです。OFF(つまりはD1/C1のみ)だと六本木ピットイン、ONだと中野サンプラザホールの13列目くらい違う。こんなことありえる? もちろん録音場所が中野サンプラザである以上、それっぽい方、D1+C1+X1が正解です。
あまりに大きな変化に何が起こったのか、正直自分の耳が信じられず、この一曲だけで6回も7回も比べてしまいました(しかも試聴の最初と最後に分けて)。でも違いが変わるわけじゃない。曲を変えれば効果の大小はあるものの、X1有無の結果は同じ。素晴らしい静寂感と素晴らしい躍動感が共存するデジタル機器を初めて聴きました。静寂感は無音ではなく、躍動感は大音量ではありません。人がそこにいての静寂"感"、躍動"感"であり、その息づかいが感じられるのがすごいなぁ。
JoJo第5部で主人公ジョルノ・ジョバァーナのスタンド「ゴールド・エクスペリエンス」は触れたものに生命を与えるスタンドでした。まるでCH Precision C1+X1はCDに命を吹き込むオーディオ界のゴールド・エクスペリエンスやぁ!(彦摩呂風に)
(続く)