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カテゴリ:生き物が教えてくれる。
中世の騎士の甲冑のような鉄の鱗を持つ貝
2010年分ですが、次回関連で再掲載です。 ↓ 『中世の騎士の甲冑のような鉄の鱗を持つ貝』 この貝の標本と出会ったのは2006年江ノ島水族館・・・わたく しはこの標本をみたときに、これはてっきり「オウムガイを鉄で模 したアート作品」であるな・・・と勘違いしてしまいましたよ。 そう、みえませんか? さらに外見とおなじように生態も独特。通常の巻貝は敵に襲われる と殻の中に身を隠し蓋を閉めてしまいますが、この貝には蓋が無く、 鱗のある足を閉じることで自らの身を守るのだそう。 見た目と同じように硬そうと見て取れる、そのあたかも金属のよう にみえる鱗から連想したのは、 そう中世の騎士の甲冑姿。 そしてこの貝の鉄の鎧の成分は見た目だけではなく、ほんとうに 鉄分〔硫化鉄〕で、なんと磁石にも反応する。 鉄は実験などでは硫黄と反応して硫化鉄〔Fe + S→ FeS]と なるのはわかっていることのですが、その化学反応を 体内でおこなったうえに、その硫化鉄の成分で鱗を生成する というのですから、この生物のすごさにはただただ脱帽もの。あっ と、書き遅れてしまいましたが、この貝の名前はスケーリーフット。 和名を「ウロコフネタマガイ」といいます。 2001年に世界で初めてインド洋の深海にて採集・学術発表され 「硫化鉄の鱗を鎧のように身にまとった巻貝」として世界中で話題 になったスケーリーフット。世界の海の中でも、その地点でしか見 つけられていないという不思議なそして超貴重な貝であります。 ここで・・・忘れてならないのは日本の飼育技術の巧みさ。 深海でも高温域でもない大気圧下の常温で飼育することに 成功し一般公開までしてしまうというのですから、これがま たなんのもまして素晴らしいですよね。。 「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jan 7, 2021 11:39:09 AM
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