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テーマ:政治について(19785)
カテゴリ:時事問題
格差や貧困の問題、そして人間性を無視した雇用形態の拡大は、今や日本の最大の懸案といっても過言ではない。
多喜二ブームもそうしたなかで起きており、単なる古典文学の再脚光とは性格が異なる。 こんな状況を背景として様々な雑誌で貧困や格差、そして蟹工船ブームなどがとりあげられているが、二大オピニオン誌ともいえる「諸君」、「正論」の今月号にはなぜか格差の記事も多喜二の記事もない。 あえて無視を決め込んでいるのだろうか。 そのうち無視もできなくなると思うのだが。 ※ 格差でいろいろと検索をしてみたら、「日本は世界で一番冷たい格差社会」という記事があった。 http://diamond.jp/series/worldvoice/10012/ よく日本の格差が米国よりもマシということが言われるが、どうも必ずしもそうでもないらしい。米国のような移民社会と日本とではそもそも格差に対する感覚も違うのだが、その米国にしても民間の非営利団体がセーフティネットとしての大きな役割を担っているという。 ひるがえって日本の状況を考えてみると、農村社会に有効だった家族血縁によるセーフティネットを前提に制度ができており、それが随所でほころびをみせているようにもみえる。 国民年金は子供などの扶養を前提としなければ暮らせない金額だし、高齢者の在宅福祉優先なども高齢者は家族と暮らすものだということを前提としているとしか思えない。 かくして満額の国民年金をもらいながらホームレスをやる人もでてくるし、一人暮らしの高齢者が介護ベッドの上で焼死などという事故もある。 ※ また、日本に強い努力信仰も格差社会に拍車をかけているように思う。 努力すれば金持ちになれるのなら貧乏人は努力が足りない、怠け者だということになる。 そうした感覚からは強者の弱者に対する慈善とか寄付とかいった発想もでてきにくい。 そしていったん烙印を押された人間がなかなか再起できないのも現実だ。 「大学まででたのにどの企業も採用しなかった人間」とか「○○をリストラされたような人間」とかいうように。 フリーターやアルバイトの経験がプラスどころかマイナスにしか評価されないというのも根は同じだろう。 ※※ 今日からサミットが始まる。 もともとは冷戦時代に「西側先進国の結束を図る」という目的ではじまったものだが、冷戦終結してはや10余年。 多額の税金を使ってサミットをやる意味って何だろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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