認知症在宅ケア勉強会-再開しました
お久しぶりです。おかげさまで本年11月で開院3年を迎えることが出来ました。認知症外来と認知症往診を一体化して在宅看取りまで行うクリニックとして地域に根ざして活動してきました。当初は在宅緩和ケアも行っておりましたが、コウノメソッド実践医1号に登録からは認知症に特化して行うようになりました。午前中は認知症外来、午後から認知症往診(毎週水は一日中往診、土曜日は隔週往診)として日々診療に励んでいます。今回で第26回を迎えた認知症在宅ケア勉強会は毎回60-80名の介護および医療従事者の方々に集まっていただく熱気溢れる会に育ってきました。暫く休会していましたが、H22年12月8日名古屋フォレストクリニック河野和彦先生の教育的講演会「レビー小体病とうつ状態」で再開することが出来ました。先生からメールを頂き、本当に感謝しています。コウノメソッドで有名な河野和彦先生には毎回、目から鱗の素晴らしい講演会をして頂きました。大変お忙しい中、今までに10回も講演して頂き、感謝、感謝、感謝です。毎回、先生が私に講義してくれて居るんだと思って耳をかっぽじって拝聴し、私が一番勉強になりました。スライドに書いていない先生の一言一言が日々の診療からの疑問を少しずつ解きほぐしてくれました。具体的には、1.時計描写テスト,2.認知症における血管因子の影響, 3.アルツハイマー型認知症, 4.ピック病, 5.レビー小体型認知症診断編, 6.同治療編, 7.認知症患者の緊急, 8.レビー小体病患者を救え, 9.現場に即した認知症治療, 10.レビー小体病とうつ病 の教育講演を行って頂きました。今後とも宜しく御願いいたします。私、長久手南クリニック岩田明は、日々の診療から感じたことを皆さんと共有すべく15回の教育講演を行いました。1.認知症症例検討会第1回,2.同第2回、3.在宅緩和ケア/在宅看取り,4.フェルガードについて,5.認知症は改善しますよ,6.認知症外来の実際,7.介護医療連携の実際,8.困難治療例,9.ピック病,10.レビー小体型認知症,11.コウノメソッド解説前半,12.同後半,13.最近の治療例,14.事業所参加型認知症症例検討会第1回,15.同第2回。大学時代からの良き友人である泌尿器科専門医 いづみが丘クリニック石黒良彦先生が排尿困難について講演してくれました。その後は、勉強会にも参加していただいています。南生協病院で内科研修したときに総合内科医としてお世話になった宇田ファミリークリニック宇田哲也先生もコウノメソッド実践医として登録され、勉強会に参加されています。認知症勉強会を介して介護および医療従事者の知識が深まり、的確な情報を医師に伝えることが出来るようになってきました。介護および医療情報の活用により早期発見および早期治療、投薬量および投薬のタイミングの最適化が出来るようになり、最適な投薬が可能になることで介護が楽に出来るようになってきました。介護情報が医療に生かされることで介護サービス担当者のやる気も高まって来ました。医師の目から見て必要な介護サービスや自宅改修の提案も積極的に行っています。将来的には在宅介護および医療をネットワーク化して、高いレベルの認知症介護および医療サービスを提供して行く必要性があります。医師一人では限界があり、今後、同じ志を持つ後輩医師を育てて行く必要があります。将来的には各地域に一人ずつ認知症専門の往診医を配置して、全国に広げていければと考えています。同様に各地域に認知症専門のケアマネや訪問看護の配置が必要になってくると考えています。当クリニック認知症外来では、患者さんの居住地域によって当クリニックで研修済みのケアマネや訪問看護を紹介しています。積極的に情報共有することで介護に医療情報を医療に介護情報を迅速且つ的確に取り入れ、介護サービスの充実ならびに医療の質の向上を図ることが出来るようになりました。今後も、介護、医療の連携により、認知症患者さんや御家族が安心して療養生活を行うことが出来るように現在の形態を続けていこうと思います。自分のやりたいことをやっていると自負しています。今以上のことは出来ないし、今を続けることが大切だと感じています。日々の診療を通して患者さんから学んだものが私の財産です。みなさんの笑顔が私のエネルギーになっています。今後とも宜しく御願いいたします。良い新年をお迎え下さい。