キューバの逆ギャップ
10月24日のCNNニュースに、興味深い記事が掲載されていた。フランスはパリへ訪れる日本人観光客の時として陥る「パリ症候群」と言われる症状についてである。”おフランス”へ着いたものの、夢見た理想とは違う現実とのギャップにひどく苛まれ、 結果、妄想を伴ったり、医師の治療を要するまでに至ってしまう心理的病なのだそうだ。 「なんて、うちとは(キューバとは)違うのかしら・・逆だわ・・・」と、驚き一人苦笑してしまった私だった。ご家族や周辺の方がたへ「今度ねえ、旅行でキューバへ行くんだよね~」なんて言うと、リアクションは決まって「ええ??何があんの?, 危ない国なんじゃないの?」と、夢も理想も憧れもありゃしない。または、「停電とかすごいらしいよ・・トイレの水が流れなかったりするらしいし・・ご飯もまずいんだって・・」と、ネガティブなイメージの応酬か。そんな周りの反対に遭いつつも、いざ旅行決行で、初めてキューバに入国直後の方の顔の表情は不安気でちょっと引きつり気味。そりゃあそうでしょう。しかし、旅行最終日のキューバ出国日には、同人物とは思えぬほど満面の笑顔で「楽しかったああああ。また来ます!」「聞いてたのと、全然違ったです!実際に来てよかったです」こうコメントいただくのが、本当に嬉しい。悲しいかな、日本のキューバに関する報道は少ない上に、きっと、とても偏っている・・のかもしれない。私が始めてキューバに来た時、車のラジオから不意に流れて来た”マイケルジャクソン”の曲に耳を疑い、「ええ~~いいいの?この人アメリカ人だし・・」と言う問いに 「だから?」と軽くあしらわれ自分の思考許容範囲の狭さを感じ、精進せにゃ、と一人想った自分を思い出す。