アルパカ日記

師走に入っても暖かい日が続き、何だか冬の実感が持てないでいるが、
季節は確実に巡り、木々の葉は落ち、木登りに最適になってきました。
葉が落ちると、登った時の見晴らしが良く気持ちが良い。
本当は是非、木登りを実践して頂きたいが、木に登って怒られた、落ち
て怪我をした等、アルパカのせいだ！と言われても困るので、これ以上は
薦めない。登る事で移り変わる景色、感じる風や空気の密度、観念ではなく、
五感を通して感じる事の大切さを経験して貰いたかったのだが、、、、

世の中の流れを見ると、理想や建前が先行し、人そのものが忘れ
去られているように想う事が度々ある。

簡単に１００億円などと言っても、１円ずつしか稼ぐ手段のない我々にとって、
実感することすら難しい。
１円の重みが解って居ると言っても、それを上回る税金の無駄使いに
寛容で居られるのは、体ではなく脳が主導して物事を見ているからだと
気付かされる。

時々脳と体を一致させる必要があると思うのだが、木登りの他にも何か
良い方法があるのかも知れない。

ところで人間の始まりが、３億分の１と言うとてつもない競争で幕を
開けた以上、競争から逃れる術はない。
にもかかわらず、競争が悪いことのように幼稚園や義務教育で洗脳する。
人間の摂理を離れ、理念を優先してきた歪みが陰湿なイジメに連なると考える。
大人は子供に明確な未来を示す自信がない為に、無難な進学を勧めるし、
学歴を偏重の社会はソレを正当化する。
小さいウチから危ないからと木登りは止められ、勉強のみを躾られてきた
子供達、体の感覚が未発達のまま、脳だけが肥大化していく。
観念だけが先行すると物事を受け入れる柔軟性が失われやすくなる。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　登った人
いじめ対策に知恵を絞る事は大事だが、「イジメにたいする耐性、柔軟性を
失い折れやすくなった子供達の心をどうするか」と言った意見が少数なのが
気に掛かる。

受験と言う狭い枠の中に閉じこめ、多様な価値観を否定して行けば、
競争というプログラムは、均質の中に取るに足らない差違を見つけ出す。
ちょっと俯瞰して見る事が出来れば、イジメる方もイジメられる方も
馬鹿臭いことに気が付くはずなのにそれが出来ないのは、枠の中に閉じ
こめられている自覚が無いからと言えないか？

大人達は自分が過ごしてきた幸せな子供時代を忘れ、子供に無理を強い
て居る事に気付こうともしない。
小さいウチから無理矢理英語を習わされたり、そもそも「家の手伝いをしろ」
と命令されたことはあっても、「勉強だけしていればイイ」と言われた事は
少なかったはずだ。
社会の仕組みを動かしている４０代後半から上の世代の方々は胸に手を当て
考えて貰いたい。
良かれと思っていることが往々にして悪さをするし、善意の行為はその判断を
正当化し、原因を他に転嫁させやすい。
ゆとり教育の提唱者は反省することなく、原因を他に求めるだろう。

ともあれここまで来た以上、思い切った手を打つ必要があり、それは大学の
入試制度の廃止と、在学時の成績評価改革に尽きる。
この際、大学の門戸を大きく広げ、来る者は拒まず、出来ぬ者は容赦なく
排除する仕組みに作り直す必要がある。

そもそも、大学は教養を身に付ける場であるはずだ。
教養なぞ、無くても困らぬモノを、わざわざ大金を投じて求めに行く訳だから、
役に立つかどうかも解らぬモノに価値を見いだす奇特な人達に向け、誰でも
受け入れるのが当たり前と言える。
ただし、大学の権威は優秀な人材を輩出する事にかかるから、課題をクリア
出来ない者は容赦なく排除していけば良い。
排除されても勉学を続ける気概さえあれば、自分のレベルにあった大学に入り
直すことが出来る訳だから、コレこそ正に再チャレンジではないか。
 
　　　　　　　　　　　　　　言わずと知れたラッセンですハイ
多くの若者が受験勉強で消耗し、反動で在学中に遊んでしまったり、入試
という目標をクリアした後、新たな目標を設定出来ずにニートになって
しまう現状を改善出来ると思うがどうだろうか。

ただし、大学の真の力が試されるから、大学側からは歓迎されないだろうが、
反発が強ければ強い程、現状を打破出来る有効な手だてと言えるだろう。
どうせ大学全入時代が来る、先手を取ってやってみる価値は非常に大きいはずだ。

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