6318266 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

あま野球日記@大学野球

あま野球日記@大学野球

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2007.07.20
XML
カテゴリ:プロ野球
一年ほど前、何気なく「ゆびとま(このゆびとまれ)」に登録を
していた。ボクがはるか昔に卒業した青森県内○○小学校の欄に。

ボクは小学校5年・6年だけ父親の転勤で岩手から青森の学校に
転勤していた。そして小学校卒業と同時に、再び岩手の中学校に
転校している。だから、小学校の同級生たちと現在ではまったく
音信不通になっていた。

先日、小学校時代に「親友」と呼び合っていたT君からメールが
あり、「ゆびとま」でボクの名前を見かけたと連絡があった。

T君、今は都内の某シンクタンクに勤務しているとのことで、
さっそく今日、30数年ぶりの再会を渋谷の居酒屋で果たした。

開口一番、
「おまえ、野球好きだったよな、近鉄とか、巨人の黒江とか・・・」

T君、そういった。そんなことを憶えていてくれて、ただ単純に
嬉しかった。ボクの「野球少年」時代をT君が話してくれるのを
聞きながら、少年時代の忘れかけていた記憶を思い出していた。

----------------------------------------------------------------

ボクの母方のおじさんに、まさに「フーテンの寅さん」のような人が
いた。一応住居は東京・豊島区にあるものの、いつも全国を渡り歩いて
いた。いったい何をやって、どんな職業だったのかは今をもってわから
ないが、いつも突然に(何の前触れもなく)我が家に突然訪ねてくるのが、
そのおじさんの習性だった。

まだボクが岩手に住んでいた、小学1年生のお盆の頃。
おじさんは毎度のとおり突然、我が家に現れた。そして、
「そんなに野球が好きか。だったら、正月に来るときに
巨人・長嶋黒江のサインをもらってきてやる」。

おじさんはそう約束して再び旅に出た。

その頃のボクにとって、プロ野球はテレビで見るものであり、球場でナマで
見るなんてことは夢のまた夢。まして選手のサインボールなんて、ありえない
「奇跡」に近いことだった。

ボクは、おじさんのその言葉を信じて正月を待った。

でも、おじさんは現れない。翌年も、その次の年もおじさんは来なかった。
そして、約束をしてから3年後の夏。ボクがその約束をすっかり忘れた頃に、
おじさんはひょっこり現れた。

「おい、約束を覚えているか。サインボールをもらってきたぞ」。

満面の笑みで、大事そうにサインボールをボクに手渡してくれた。
ボクは興奮して受け取り、そのボールをじっくりと見つめた。

ん?

「白 仁天」と大きく書いている。そして脇に「張本勲」「大杉勝男」

こりゃ、東映フライヤーズ(現・日本ハム)じゃないか!

申し訳ないので、ボクは無理やり笑顔を作った。
でも、腹の中では「チェッ!」と舌打ちをしていた。こんなサインが
欲しかったんじゃないぞ、と。

おじさんがいる間、そのボールは居間に偉そうに鎮座していた。でも、
おじさんが再び旅に出た後、ボクはボールを粗末に扱って行方知らずに
なってしまった。

でも。
野球をまったく知らないおじさんだった。どこでどうやって手に入れたのか
わからないが、そのサインボールは結構価値のあるものだったなぁ、と今は
思う。



いつもご協力をありがとうございます。
人気ブログランキングに参加中です。
クリックをお願いします。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2007.07.21 10:37:02
コメント(0) | コメントを書く


PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Calendar

Recent Posts

Archives

2024.06
2024.05
2024.04
2024.03
2024.02
2024.01
2023.12
2023.11
2023.10
2023.09

Comments


© Rakuten Group, Inc.