【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

近代日本文学史メジャーのマイナー

近代日本文学史メジャーのマイナー

Calendar

Archives

Recent Posts

Freepage List

Category

Profile

analog純文

analog純文

全て | カテゴリ未分類 | 明治期・反自然漱石 | 大正期・白樺派 | 明治期・写実主義 | 昭和期・歴史小説 | 平成期・平成期作家 | 昭和期・後半 | 昭和期・一次戦後派 | 昭和期・三十年代 | 昭和期・プロ文学 | 大正期・私小説 | 明治期・耽美主義 | 明治期・明治末期 | 昭和期・内向の世代 | 昭和期・昭和十年代 | 明治期・浪漫主義 | 昭和期・第三の新人 | 大正期・大正期全般 | 昭和期・新感覚派 | 昭和~平成・評論家 | 昭和期・新戯作派 | 昭和期・二次戦後派 | 昭和期・三十年女性 | 昭和期・後半女性 | 昭和期・中間小説 | 昭和期・新興芸術派 | 昭和期・新心理主義 | 明治期・自然主義 | 昭和期・転向文学 | 昭和期・他の芸術派 | 明治~昭和・詩歌俳人 | 明治期・反自然鴎外 | 明治~平成・劇作家 | 大正期・新現実主義 | 明治期・開化過渡期 | 令和期・令和期の作家
2010.09.08
XML

  『渋江抽斎』森鴎外(旺文社文庫)

 近代日本文学史上の小説作品を、「網羅的」とは難しいとしても、少しは万遍なく読んでみたいという「希望」を持ちまして、そして自らを叱咤する意味も籠めて本ブログで駄文を弄しています。

 これまでも好き勝手ながら、自分なりに近代日本文学史の小説を読んできまして、明治以降の「大物」小説は、かなりクリアできたんじゃないかと思っていました。(まー、どんな作品を「大物」と考えるかにもよりますがー。)

 そして、「見通し」を立てるべく大型古本屋で高校日本文学史副読本を(105円で)買って読んでみると、まだまだ手薄な部分が3ヶ所くらい(アバウトな見方です。丁寧に見ればもちろんあっちこっち穴だらけです)あることに気がつきました。
 ここいらあたりですね。

 (1)明治期の自然主義文学作家
 (2)1945年からの第一次戦後派作家

 上記の作品は、今でもまだまだ手薄ですが、それでも少しずつ読めてきたかなと思います。少なくとも、苦手意識はかなりなくなりました。(この辺の小説って、なんか、読む前から面白くなさそうだなーって思いがちなんですよねー。そして、幾つか読んだ今でも、その「直感」は、まるで外れてはいないように感じはするのですが。)
 そしてもう一つ、まだ残っている部分、しかも、結構「大物」で。

 (3)森鴎外の史伝

 これははっきりいって、今まで逃げていたんですね。
 なんとなく、これにももやーっとしたイメージがあったわけです。安易に手を出してはいけない、と。

 しかし、鴎外の史伝以外の小説作品に徐々に馴染んでいき、実際、鴎外の文章は読み進むほどにすばらしい事が肌で分かってきまして、そして今回、私としては、「覚悟」をして、いよいよ史伝を手に取ったのでありました。

 うーん、きつい。鴎外の史伝、きつい。

 そもそもよく考えたら私は、有名人の「伝記」すら、少年少女版の『野口英世伝』とか『紫式部伝』とか『シュバイツアー伝』とかしか読んだことがありません。(というか、今挙げた三作品しか多分読んでいません。)

 ただ、「考証」ということで言えば、まるでそうでもありません。
 えーっと、多分この方の多くの文章も「考証」の中に入れてよいんですよね。この人。

   渋澤龍彦

 主に河出文庫から作品が出ていましたが(後、中公文庫)、あれはほぼすべて読みました。とっても面白かったです。
 というふうに、魔術や拷問や暗黒中世やなんかだと、割と楽しく読めるんですがねー。江戸時代の無名の医師兼文筆家ではねー。うーん。

 しかし筆者鴎外も、私のような初心者のために「易しく」、作品を工夫をしてくれているのだなと言うことは私にも分かりました。
 それは、構成を推理小説仕立てにしていることであります。

 自分がなぜ渋江抽斎という人物に興味を持つようになり、なぜこのような文章を書くに至ったかから始まって、抽斎の事を調べる過程で発生した困難をそのまま書いたり、そして、作中人物の「細かな」エピソード(抽斎の妻「五百・いお」が三人の暴漢を追い払った挿話とか)、これは鴎外の小説そのままに、抜群の面白さを誇ります。

 という風に、筆者鴎外も「気を遣って」くれているんだなーということは分かるんですが、いかんせん、こちらの教養のなさは、鴎外の気遣いを振り切って、遙かに書かれていることが分かりません。(というかー、「面白くない」)

 ただよく考えれば、私の方もどこか構えていたという事に、読後気がつきました。
 なにを「構えていた」かというと、鴎外の史伝そのものは初めて読んだ私ではありますが、同じく鴎外の史伝『伊沢蘭軒』の最後に有名な一文があってというようなこと、そんなことは少々知っていたからでありますが、以下、次回に続きます。


 よろしければ、こちら別館でお休み下さい。↓

 俳句徒然自句自解+目指せ文化的週末

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
にほんブログ村






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2010.09.08 06:57:16
コメント(0) | コメントを書く
[明治期・反自然鴎外] カテゴリの最新記事


PR

Favorite Blog

徘徊日記 2024年6月… New! シマクマ君さん

今週、観た映画(202… ばあチャルさん

Comments

aki@ Re:「正調・小川節」の魅力(01/13) この様な書込大変失礼致します。日本も当…
らいてう忌ヒフミヨ言葉太陽だ@ カオス去る日々の行いコスモスに △で〇(カオス)と□(コスモス)の繋がり…
analog純文@ Re[1]:父親という苦悩(06/04)  七詩さん、コメントありがとうございま…
七詩@ Re:父親という苦悩(06/04) 親子二代の小説家父子というのは思いつき…
√6意味知ってると舌安泰@ Re:草枕と三角の世界から文学と数理の美 ≪…『草枕』と『三角の世界』…≫を、≪…「非…

© Rakuten Group, Inc.