寝言は寝て語れ (旧analyzer的独白)

桑田「２戦連続ＫＯ」最下位締め…男子ゴルフ
スポーツ報知　2011年5月28日06時02分

　（前略）試合は完敗だった。でも桑田に悲壮感はなかった。「目標の８０には及ばずに２戦連続ＫＯですけど、でもまた挑戦したいですね」。メラメラと湧いてきた向上欲を力にリベンジを誓った。

　苦しいデビュー戦だった。９３をたたいた前日は最終日の欠場も考えた。「打ち方も分からなくなくなる。この緊張感の中ではイップスになる気持ちも分かる」とも漏らした。だが最後まで「諦めちゃ終わり」と自分に言い聞かせた。前半１３番ではミラクルパーが飛び出した。第２打を大きく左へ曲げ、高低差３メートルの崖下に落ちた。グリーンが見えない位置からの第３打を５２度のウエッジでピン右上４メートルにつけると、下りのフックラインを沈めてパーセーブ。「ああいうのがあるからスポーツも人生も楽しい」とうなずいた。

　ゴルフと野球の共通点を実感した２日間だった。一打一球ごとに気持ちを切り替え、どんなミスショットにも決して怒らず淡々とプレーを重ねる姿はマウンド上の背番号１８そのものだった。「自分を鍛えたい。アマチュアの試合にもどんどん出て行きたい」。練習の虫と呼ばれた男が、再登板へ腕を磨く。

　だが、真剣な２日間の戦いに「１球ごとに気持ちを切り替える重要さや、戦略を立てなきゃいけないところとか、投手心理にすごく似ている。野球で経験はないけどイップスになる気持ちも分かった」と、収穫も大きかったよう。プロの大会に「また出たい」と意欲を見せた。