|
テーマ:海外生活(7787)
カテゴリ:中国駐在お仕事
形だけは何とかできてきた中国現地企業管理。 それでも月に2回は、誰がオカシイ、彼がオカシイ、と チ ク リ (密告) がありました。 チクリメンバー(^^;)は大体決まっています。 白タク運転手、トラック運転手、財務の周、出向中の彭 くらいでしたかね。 社内のややこしい人間関係から外れている人達です。 私と二人の時に急に小声になって 「アコ小姐、我給NI講...(~~) (アコ小姐、言っとくわ...) 」 と深刻な顔で切り出してきます。 具体的な内容は: 1)ダンボール1箱の荷物なのに何故かトラックを呼んでいる。 (白タク運転手より) 2)何も問題のない品物を何故かメッキのやり直しに出している。 (トラック運転手より) 3)生産部の●が、何故か1箱20元のタバコを吸っている。 (トラック運転手より) 4)技術部の■が、毎夜掛け率の大きいマージャンをやって 皆から金を借りているようだ。 (トラック運転手より) 5)副資材費用が何故か、以前より上がっている。 (財務の周より) 6)ヨウ小姐がリベートをもらっている話しを聞いた。 (仕入先出向中の彭より) 他多数。 2)のメッキの時には、 不良品かどうか(運転手のあなたには)分からないのでは? と問うと、ちゃんと証拠サンプルを用意していて(!) 「1個取ってきた。これを証拠に(小声)」 と私に渡す。 こっそりカバンに入れて持って帰って見たら、一部わずかに メッキ層がはがれていて、社内基準ではアウトだったので この疑惑は流れました。 しかし。 問題のない品物をメッキ屋に持っていって 一体どんな不正ができるのか分からなかったのですが 運転手曰く、 問題ない品物を再加工に出す。 ↓ 加工屋は、再加工せず会社に品物を返す。 ↓ ただし再加工したものとして加工賃の請求書は起こす。 ↓ 加工賃の一部を担当者にリベートとして渡す。 こんな手口だと。 全く色んな事を考えるもんだと、感心するやら呆れるやら。 受け取った証拠サンプルは私の部屋の中に溜まっていきました。 (何にも使えないタダの鉄の塊だが、返すに返せない) 在庫管理からは数が減っている事で特に報告はありませんでした。 元々、在庫管理できてないから減ってても分からない。 若しくは調べずに適当に処理しているのです(悲) 密告が来る度に内心、 またかよ・・・(疲) と思いつつも 「どうしたの?」 「・・・ええっ!?(驚)」 「それでそれで??」 「まぁ~・・・(呆)」 と相槌を打って、最後は 「謝謝~こんな重要な事を教えてくれて。 本当に有難う~。すぐに本社に連絡しておくから~」 で締めていました。 例えどんな情報でも彼らの行為には感謝の意を表しておく。 話しが来た時に 「社内の人間をそんな風に言うなんて!」等と 頭から否定するような事は絶対にしませんでした。 そんな事をすれば次から情報は入ってこなくなります。 我々は日本人。 中国人の事は、中国人にしか見えない事もあるでしょう。 また日本と違って、密告を奨励するお国柄です。 ある意味、彼らにとっては当たり前の行為だろうと 考えました。 報酬などを渡した事は一度もありません。 チクリメンバーの意図が正義感なのか憂さ晴らしなのか 何なのかは分かりませんでしたが、彼らには利益のない話 ばかりでしたので取り敢えず全て聞くようにしていました。 かと言って頭から信用はしませんでした。 裏が取れなければ、その情報はただの噂、です。 これらの話は殆どが四人組(大川さんヒイキの社員)に関する 不正利益の話だったので、大川さんや竹山さんには相談しませんでした。 殆どは自分の胸にしまっておいて。 余程確証の高い場合のみ、若しくは管理改善のキッカケになる 話のみ、本社の信用できる人へ話していました。 (密告例(1)の話からトラック配車要請は荷物の大きさや重さも 申告させるようになった) こんな環境で密告を受けていると一体どうなるでしょうか? 誰も信じられなくなります。 社員は勿論、大川さんや竹山さんもアテにできない。 同じ会社の仲間なのに、まるで全て敵のよう。 信じたい・・・><; でも信じられない。(~~; いや、信じてはいけない。(--) 誰を見ても「白アリ」に見えてくる。 社内では、普通にニコヤカに振舞っていました。 でも心の中は、不信感と孤独感で一杯。 いっそ。 もっと気楽に、何も考えず、給料だけ貰ってればいいじゃない・・・ 心の調整。 一度やってみましたが、すぐに止めました。 自己嫌悪で、却って気分が悪かったからです。 お気楽勤務ができないなら、仕方ありません。 自分が信じるように、やるしかないと考えました。 つづく。 ↑ 続きが気になる方は一回押してやってください。頑張って書きます。。 自分で自分を追い詰めていた気もしますが、でも却って「負けてたまるか」と 踏ん張れた気がします。こんなのが、いいのか悪いのか分かりませんが。 扉ページ←「ホーム」をクリック!で【今日の 小日記 (何それ、と言わないで^^;)】やってます。 私の日常の小ネタをチョコチョコ載せてます。そちらも是非! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[中国駐在お仕事] カテゴリの最新記事
>そうなんですね。
>密告が奨励されるとは、なんとも。。。 私の事も何やかんや言われていたようです。。 >日本で働くストレスとは比べものにならないでしょうね。 ええ、種類が違う環境ストレスです^^;仕事以前の問題ですね。 (2008/03/22 10:20:43 PM)
遅ればせながら、1から全部読ませていただきました。生々しいですね。。しかし、すごく参考になる話です。私が駐在していたところはそれほどではなかったですが、逆に今私がいる日本の会社はISOなんぞもほとんど何のことか知らない人ばっかりで、中国の会社よりも遅れているかもしれません。最近は日本の会社も中国の会社もあまり変わらないのかも。。続きを楽しみにしております。
(2008/03/22 11:50:33 PM)
中国ならどこでも起こり得る問題ですよね。私のいた会社は、よくあるパターンにはまっている状態だったと思うので一例として書いてみました。
日本人は道徳観念が高いので安心して仕事できますが、管理は問題ですね。人を信用しすぎて却って管理システムが欠如していると感じます。個人の裁量に任せすぎると人間関係重視のイビツな管理になってしまいます。 (2008/03/23 12:46:14 AM)
あこさん:こんばんは。
難しいテーマですね! 日本でも、有る程度、決断する上層部は、情報を仕入れる特別なルートを持って居ますね! 社内では、密告は奨励されないけど、情報として、活用されます。 情報を扱う方の健康状態は、良くないですね! 日陰で脳を働かせると、人間は自己嫌悪に成ります。 難しい問題ですね! (2008/03/23 12:59:39 AM)
こんにちは。
ご無沙汰しております。 中国国内の人の募集にこまっていませんか? 新労働法の施行により夜逃げする企業が後をたたないようです。 (2008/03/23 08:03:11 AM)
こんにちは。
私はペーペーでしたから密告されても直接何もできません。しかし密告者は大川さんや竹山さんが頼りにならないと敢えて私に伝えていました。なので主観的な視点の人には言えませんでした。自分で調べて誰に伝えるか判断するのがベストだと思いました。そんな状況でした。 (2008/03/23 11:39:43 AM)
お久し振りです。
今の会社は特に人材募集に困ってはいないようですが… 会社畳むのもオカネかかりますからね。中国にとっては外資はオカネ、ある程度潤ってノウハウ取れれば用なしかと。日系も夜逃げしているんですか?韓国はネットで見ましたが。 (2008/03/23 11:46:12 AM)
>あこさん強いですね~!!!。
いえ、弱いかもしれません。誰も信じないってのは自己防衛だと思いますから。ただ「会社のため」と思いながらやっていたから踏ん張れたと思います。誰かの為に、と思うと結構根性出るものかと。自分の為だけなら、とっくに逃げていたと思います。ノイローゼになる前に。 (2008/03/23 11:53:54 AM) |