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カテゴリ:本当は怖い家庭の医学
本当は怖い家庭の医学(2007/5/8放送)より
『本当は怖い手のしびれ~消える悪魔~』 K・Hさん(女性)/35歳(発症当時) OL 同じ課に配属された10歳年下の後輩に猛アタックし、 見事、結婚へとこぎつけたK・Hさん。 その数日後、残業に励んでいた彼女は、 なぜか右手の指先にしびれを感じました。 しびれは生活に支障をきたすほどではなく、 1週間後にはすっかり治まったK・Hさん。 しかし、ある日、入浴中に再び右手がしびれ、 今度は感覚が鈍くなっている気がしました。 湯上がりの身体の火照りが冷めていくと同時に、 手のしびれも治まりましたが、その後も更なる症状が彼女を襲います。 (1)手のしびれ (2)手がしびれ、感覚がにぶる (3)右目の視界がぼやける (4)両足のひどい疲労感 (5)膝下の感覚が無くなる <なぜ、手のしびれから多発性硬化症に?> 「多発性硬化症」とは、厚生労働省で難病に指定されている病。 1970年以来、増加の一途を辿り、現在、 日本に約1万2千人の患者がいるといわれています。 また、25歳から35歳で発病することが多く、 女性の患者数は男性の約2倍といわれています。 詳しいメカニズムは分かっていませんが、 通常外敵から身を守るはずの免疫が、何らかの原因で突如暴走。 脳や脊髄などの神経を覆う皮膜を破壊。 体の各部分への情報伝達に支障をきたし、 様々な症状を引き起こしてしまうのです。 発症の引き金として現在考えられているのは、 主に風邪などの感染症と、強いストレス。 K・Hさんもこの条件に当てはまっていました。 彼女の場合、1人で何から何まで準備をしたあの結婚式をきっかけに、 急激な生活環境の変化がストレスとなり、免疫力が低下。 そして軽い感染症をきっかけに、病を引き起こしたと考えられます。 この病は、早期のうちは小さな症状が現れては 消えるのを繰り返すことが多いのが特徴。 K・Hさんを襲った多発性硬化症の典型的な初期症状が、 「視界のぼやけ」と「手のしびれ」。 どちらも1週間から2週間で消えてしまったため、 彼女は病の存在に気付けませんでした。 しかし、症状は無くとも病は彼女の体の奥に潜み続け、 1年後、再び現れた時には、「両足の疲労感」と 「膝下の麻痺」という重篤な症状を突然もたらしたのです。 では、この病に気付くためには、どうしたらいいのでしょうか? 実は早期発見のポイントは、K・Hさんの身にも起きていました。 それが…あのお風呂での手のしびれ。 実はこの病にかかると、お風呂などで体温が上昇した際、 脳内の信号伝達に使われる電気信号が不安定になります。 すると、正確な情報が身体の各所に伝わらなくなり、 一時的に症状が現れることが多いのです。 これこそ多発性硬化症の最大の特徴。 手のしびれ、視界のぼやけなどが、お風呂に入った時に出たら、 この病を疑うことが重要なのです。 その後、K・Hさんは薬による治療を続け、 幸い生活には差し支えがないほどにまで回復を遂げています。 あなたは最近、手がしびれていませんか? 片方の目が、突然ぼやけたりしませんか? 何より、お風呂でそのしびれや目のぼやけが出ていませんか? <今すぐできる多発性硬化症チェック検査> 「片足立ち検査」 リラックスして真っ直ぐ立つ 目を閉じ、片足を上げる 判定基準⇒片足立ちのまま10秒間バランスを保てるかどうか 左右の足で2回ずつ行う 指令を出す脳+情報を伝える脊髄=片足立ちの姿勢を保てる 多発性硬化症を発症すると脳と脊髄に異変が起こる。 片足立ちの姿勢が保てなくなる なぜ2回ずつ検査をするのか? 脳の学習効果に個人差があるため。 集中していない・疲れている等のときはうまくできない場合もある この検査か脳・脊髄だけでなく様々な筋肉の異常も診ている 片足立ち検査でもっとも多く発見されるのは「隠れ脳梗塞」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.05.13 20:57:43
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