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カテゴリ:心・あがり症・摂食障害・うつ・帯状疱疹
夫婦で気づく! うつ病完全対策スペシャル(2010年11月30日放送より)
大ヒット漫画 『ツレがうつになりまして』 隠された“うつの真相” 2009年に放送され話題を呼んだドラマ「ツレがうつになりまして」 原作は50万部を超える大ベストセラーとなったマンガ。 作家の細川貂々(てんてん)さんが、 うつ病になった夫と共に病と戦った日々が克明に描かれています。 マンガの中で「ツレ」と呼ばれているのが、貂々さんの夫、昭さん。 現在はうつ病を克服し 妻の仕事を支えるマネージメント会社を経営しています。 漫画の中に描かれているのは 突然口にした「死にたい」の一言。 1日中布団から出られず ただ泣き暮らす夫と戸惑う妻の地獄のような日々。 しかし以前は自信があって前向きで元気に生きている人で うつ病になるとは全く思わなかったという。 奥さんも本人も 昭さんのうちに潜んでいた うつ病のリスクを全く考えていなかったのです。 それが「考え方のクセ」 ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆ 昭さんがうつ病を患ったのは2003年の事。 もともとポジティブな性格で、 なかなか漫画家として芽が出ない妻をいつも支えてきた昭さん。 若い頃から何事にも積極的で趣味も多く、 中でも料理は毎朝会社に持って行くお弁当を自分で作るほどこだわっていました。 さらにファッションにもこだわりが・・・ 曜日ごとにネクタイの色や柄を決めて、完璧にコーディネートしていたのです。 コンピューター機器のメーカーに勤めていた昭さん。 しかしITバブルが崩壊、リストラで社員の多くが会社を去っていく中、 残された彼は、人手が足りない分、他の人の仕事も積極的に引き受けフル回転。 周りからの信頼も厚い、まさに「できるサラリーマン」だったのです。 そんな忙しさが半年ほどつづいた、ある秋の夜。 ふと手にしたのは音楽ライブのチラシ。 普段は寄り道をしたことなどなかったのですが、 なぜかこの日はふらりと足がむいたのです。 この日から、すっかりライブハウスにハマってしまった昭さん。 でも、貂々さんは嬉々としてライブの魅力を語る夫のことを 「なんだかおかしい」と思っていたそうです。 その予感が当たったのか、やがて昭さんの体に異変が・・・ へとへとに疲れているはずなのになかなか寝付けないのです。 それだけではありません。 大好きだったお弁当作りもやる気がしません。 次第に食欲もなくなっていきました。 12月になり、ひいた風邪がなかなか治らず、 そればかりか、背中や胃腸にまで原因不明の痛みが・・・ それでもあのライブハウス通いは続いていました。 昼間へとへとになるまで働いて、夜はライブに通う日々。 体調は回復するどころか、悪化する一方でした。 年が明けた2004年1月。 仕事で、ミスをしてしまいます。 仕事は完璧にこなしてきたはずなのに・・・ 何かが音を立てて崩れていきました。 そして、その数日後。 昭さんが「死にたい」と口にしたのです。 すぐに夫を病院に向かわせた貂々さん。 診察の結果は・・・ <病名> うつ病 うつ病とは抑うつ気分や不安、精神活動の低下を特徴とする精神疾患のこと。 主な原因は「ストレス」 過剰なストレスによって神経伝達物質の「セロトニン」と 「ノルアドレナリン」の分泌が抑えられ、 脳内の情報がうまく伝達できなくなる病。 しかし本人も妻も最初は信じられませんでした。 うつ病は性格の暗い人や後ろ向きな人がなる病気と思っていたからです。 実はこの間違った思い込みこそ大きな落とし穴。 性格はどうあれ、誰もがなる可能性があるのが「うつ病」なのです。 うつ病のリスクとは? 30年に渡りうつ病治療に携わるスペシャリスト 保坂隆先生(聖路加国際病院 精神腫瘍科)によれば そのポイントは単なる性格ではなく「考え方のクセ」にあると言います。 うつ病になりやすい 「5つの考え方のクセ」 1)周りに気を遣い、自分の事より他人を優先する「対人優先タイプ」 2)家族や周りの人に頼りがちな「他者依存タイプ」 3)何でも完璧にこなさないと気が済まない「完全主義タイプ」 4)周囲で起きたトラブルを全て自分のせいだと考えてしまう「自責傾向タイプ」 5)几帳面で決められた通りに物事が運ばないと我慢できない「秩序志向タイプ」 こうした考え方のクセに縛られすぎると何かのキッカケで、 うつ病になりやすいというのです。 <昭さんの場合> 3つもの考え方のクセがあったことがわかった! ◆どんなに自分が忙しくても人の仕事もやってあげる=人から頼まれると断れない ⇒「対人優先タイプ」 ◆曜日ごとに決めていたネクタイも、決めた通りでないと許せないとなると・・・ ⇒「秩序志向タイプ」 ◆仕事ができるというのも、どんな小さなミスも許せないとなると・・・ ⇒「完全主義タイプ」 昭さんは、自分の考え方のクセに気付いていなかったために、 知らず知らずのうちに病への階段を上っていたと考えられるのです。 毎日ライブハウスに通うことでストレスを発散していたはず あれは一体? 心理学の用語に躁的防衛というのがある。 人がストレスを感じて 逆にテンションを上げて 明るく振舞おうとしたりして自分を守るというメカニズム。 ストレスから身を守ろうとする無意識の行動。 うつ病の前段階で時折見られる病のサインだったと考えられます。 続く お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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