オーバの研修生ブログ開始しました!
以下は、研修生によるレポートです。
*下線部分はオーバによる加筆です。
○横浜国立大学工学部1年「お」さんの4日目報告...その2
2008年9月6日(土) 第17回ヨコハマハギハッキョ
研修場所:横浜市立中村小学校(地下鉄阪東橋駅から徒歩10分程度)
*その1のつづきです
○宝生寺
2.関東大震災韓国人慰霊碑
宝生寺の境内にある慰霊碑は1971年民団神奈川県地方本部という組織によって建てられたものである。
裏面の碑文には「関東大震災に因る直接又は間接の被害」とあるだけで、虐殺の文字はここにもない。
日本の社会状況を考えれば、石碑を守り残していくには、虐殺の文字を入れないことを選択したのだと思われる。
碑の建てられた1971年は、市教委の歴史副読本「横浜の歴史」が発行された年である。
この初版本の記述は、朝鮮人虐殺の事実に触れないまま「朝鮮人事件のような恐ろしいうわさ」や略奪から身を守るために活動した軍隊、警察、そして自警団の行動を肯定した記述になっていた。
問題の指摘を受け、虐殺の反省に立った記述に書き換えられたのは1990年のことである。
戦後も、そして今も朝鮮人虐殺は歴史の反省として根付いていない、そんな我々の状況に気づかせてくれる事実である。 (配布されたプリントより)
午後は午前中のフィールドワークの感想発表と朝鮮人虐殺に関しての真剣な話し合いを30名程度で約1時間半行った。
参加者には韓国人や朝鮮人を生徒に持つ先生方、韓国人・朝鮮人の方がほとんどで、学生はオーバの研修生2人だけだった。
日本人の感想で多かったのは「朝鮮人虐殺の歴史をはじめて知った。本当に申し訳なかった。」や「家に帰ったら子供にきちんと話そうと思う。」などで、韓国人の感想の中には「日本が韓国に対して悪いことをしたと認め謝罪の気持ちをもってもらえるとありがたく思う。
韓国人の多くは日本人に対してあまりいいイメージを持っていない。
でも日本人は自分たちがしたことを悪いと認め、謝罪の意を表しているということを伝えたい。
そういう機会があれば力になりたい。」や「このような事実があったことをたくさんの日本人に知ってもらいたい。目をそらしてほしくない。
目をそらされることが私たちにとって最もつらい。」などといった意見があった。
また、開催者側の方々は、「こういう場に学生が参加してくれるのは非常に喜ばしいことであり、来年からは学校関係だけでなく一般の人たちにもこのハギハッキョへの参加を呼びかけたい。」「「お」くんたちのような若い人たちが学んでくれるからこそ、先人の活動が活きてくるというのを実感しました。「お」くんたちが研修するということ、それ自体が、地域の活性化、まちづくりに貢献しているのです。」と言ってくれた。
そう言ってもらえて本当によかったと思う。
そして、今日僕が感じたことを、僕と同世代の人たちと共有できたらいいのにな、と心から思う。
感想:
僕は今まで韓国・朝鮮人と関わったことが一度もなかった。
もちろん虐殺の事実に対してここまで真剣に考えたこともなかった。よく考えると本当に悲惨な事実であると実感した。
僕たちはこの虐殺に関わったわけではないし、昔のことだといえばそれまでである。
でもやはりこの事実は日本人である以上知っておくべきであると思う。それはこのようなことが二度と起きないように、そしてこの虐殺で命を落とした多くの人々がいたということを忘れないために、である。
今日の午後の質問タイムで「なぜ差別をしてはいけないのか。」という質問があった。
しかし僕はうまく答えることができなかった。
小さいときからそう教わってきたし、それが当たり前だと思っていたからである。
僕はとっさに「同じ人間だから。」と答えたが、なんだか嘘を言っているようなすっきりしない感じがした。もう一度よく考えてみようと思う。
今回のようなフィールドワークには、参加したくてもなかなかできるものではないと思う。
まずこんなことを教えてくれる人がいないからだ。
本当に有意義な時間を過ごすことができた。
特に今日目にした中村の壁(関東大震災の際火災から逃れるために多くの人がよじ登ったと言われている)には絶句した。
本当に高い壁で、とても人間がよじ登ることができるとは思えなかった。
これぞ「火事場のばか力」というのだろうと思った。
それ程恐ろしいものだったに違いない。
ぜひとも多くの人に見てもらいたいと思う。
▲関東大震災の際火災から逃れるために多くの人がよじ登ったと言われている中村の壁
横浜の関東大震災
関東大震災・虐殺の記憶
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