旭陽の 自由に生きていく ブログ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
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「いっつ……！」

寝起き一番の俺を襲ったのは、女の柔らかいキスでもなければ朝勃ちの股間の痛みでもなかった。

いや、それもないわけではないが、それよりも俺を苦しめたのは、左腕の鈍痛だった。

肘から掌、指にかけての感覚が一切ない。

あるのはじんじんじんという痺れだけ。

俺は眉を顰めて腕を見た。

二の腕に、大の大人の男の小顔が乗っていた。

奴だ。

「おい」

「ん、」

「おい、起きろ」

「な、に？」

「何じゃない、痛いんだ、どいてくれ」

奴はしばらく夢と現の間をいったりきたりしていたが、もう少しきつめに「おい」と言うと

枕にしていた俺の二の腕からのっそりと頭を起こした。

「いつの間に来てたんだ……」

俺は、未だ感覚のない二の腕をさすりながら、問うた。

いつだか、鍵を貸した際に勝手に合鍵を作られた。

それからというもの、奴はこの部屋に入りたい放題だった。

「覚えてないんだ？」

「何が」

「ひど」

ようやく血液が通い始めたのか、腕の痺れが引いていく。

それにあわせて、煙が欲しくなった。

枕元のパッケージを探り当てると、1本引き抜いて咥える。

大きく煙を吸い込むと、ようやく一息つけた。

「何の話だ？」

「あーあ、女の子ってこんな気分なんだねー、分かっちゃった俺」

「……女の子？」

「とーってもステキな夜を過ごしたのに、朝起きたら『あんた誰』って言われちゃった女の子

の気分」

「……は？」

奴は、眠そうながらも唇の端に苦笑を浮かべた。

どういうことだ？

そういうことか？

「あんなにいっぱいやったくせに」

そういうことらしい。

俺は、恐らく表情には出ていなかっただろうが、近年ないほどに焦った。

欲求に任せて奴を抱いてしまったことにではない。

奴とはすでに何度か身体を重ねている。素面のときもあれば酔った勢いのときもあった。

そうではなく、完全に記憶が抜け落ちてる俺が、何か口走ってしまったのではないか、

ということに、だ。

奴は渋い顔のまま、何も言わない俺をじーっと見つめていたが、やがて吹っ切るように

大きなため息をついた。

そして、何を思ったのか、俺の肩を押し、のしかかってきた。

「おい、火、危ない」

「やろう、やりたい」

「昨夜散々やったんだろう？」

こいつの言うことが正しければ。どうなんだ。

だが、奴は首を振った。

「違う、今は挿れたい」

「は？」

「挿れたい、挿れさせて」

さらに疑問をつむごうとする俺の口を、奴は自分の唇を押し付けて強引にふさいだ。

視界の端に、とっさに伸ばした腕と煙草を挟んだ手が映った。

ゆきばのないそれは、どこか間抜けで。

俺は、間抜けだなと、しばらくそれを眺めていた。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
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*:・゜*:・゜*:・゜*:・゜*:・゜*:・゜*:


需要ないだろうなーと思いながらも書く（笑）

BLではある意味地雷のリバだー！

でもぼかしてみました。

リバ好きはリバに、

絶対嫌派は違うと思ってください。

あと２，３話で終わりそうな。

てか眠いー（涙）

今日結婚式二次会なんだし寝ろってわたし！！

うん、寝よう。

こんな時間まで起きてたのは、Rayの校正やってて・・・でもお陰でできた。

そしたら何か書きたくなっちゃったのよ。

うんでももう寝る。

おやすみ。


備忘録

・Ｍさんへの贈呈ＳＳ
・捕獲完了後編
・レイキリリク後編
・Ｂさんリク
・Ｏさんリク
・SS「密室」
・ヨコレンボ３