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テーマ:日々自然観察(9873)
カテゴリ:季節
5月26日(月) 今日も暑い一日でしたね。 明日からは気温が落ちるようですがそれも束の間のようです。 何だか湿度も上がってきて真夏の様相です。 昨日までの日記で、あすなろの里の坂入さんは、 午前中は幼稚園児と一緒に田圃で田植え、との連絡をいただいたと記しました。 一度田圃まで見に行きましたが、少し時間が早かったようです。 10時半ごろまで、水海道あすなろの里の中をウロウロし生き物たちの写真を撮り、 事務所の方に戻ってみると、駐車場に向かった幼稚園のバスを発見。 体験学習の園児たちが到着したようです。 下の写真は釣堀となっています池の水草です。 写真を撮っている時は気が付きませんでしたが、坂入さんにアサザだと教えていただきました。 嘗ては本州以南の各地で見られたアサザ。 ミツガシワ科の植物です。 現在、急速に自生地が消滅しつつあり、絶滅が心配される植物です。 同じ茨城県内では、昨年霞ケ浦の最後の自生地が消滅したとされてしまいました。 霞ケ浦は琵琶湖に次ぐ日本第二位の面積を誇る湖沼。 アサザ自生地では日本第一位でした。 この地では1995年に地域市民、学校、企業、行政等の協働でアサザプロジェクトが発足し、 上流から下流まで様々な取組を行い保護活動を行ってきています。 当初は湖水の汚濁が原因ではないかと考えられていましたが、 現在は国土交通省による人為的な水位調節が直接的原因であると指摘されています。 利根川水系の下流部は、この霞ケ浦も含め豊饒な自然環境を誇ってきました。 しかし1963年に完成した常陸川水門、1971年に完成した利根川河口堰により、 利根川本流のみならず水系全体の状況は一変してしまいました。 霞ケ浦は巨大な汽水湖から淡水湖に変わり、 様々な生物の生育環境が変化し、正常な生態システムが崩壊してしまっています。 ヤマトシジミはほぼ全滅、ウナギの漁獲量は激変といった水産業への直接的な被害も・・・。 人口減少時代の日本において、 嘗ての人口増大時代に立てられた様々な国土開発計画は早急に見直されるべきと思います。 アサザのお話からえらく脇道に逸れてしまいましたが、 このような貴重な植物が、あすなろの里ではきれいなお花を咲かせていました。 この後、無事坂入さんとお会いでき、一緒に田圃の方へ移動しました。 お手伝いにいらっしゃっていた、茨城県の野鳥の会の中村先生もご紹介いただきましたよ。 さて坂入さんの説明から始まった園児の体験学習。 始める前から子供たちの目は輝き、ワクワクドキドキの感じがびんびん伝わってきました。 田圃の反対側から見学させていただきましたが、 はみ出す子もおらず、時々「オタマジャクシ」、「カエル」といった歓声が飛び交っていました。 親爺も幼少の頃は近所の田圃やホソや畑や野山が、 毎日の遊び場であった時期があり、小さい子供たちの自然に対するトキメキが良く分かります。 下の写真は記念撮影の風景。 戻ってきた時には、多かれ少なかれ皆が泥飛沫を浴びて斑点を付けていましたよ。 右端の赤いTシャツを着ておられる方は、この幼稚園の園長先生。 自ら玉網を持ち、最後までカエルを追っかけていました。 一番子供だったかも。 捕まえられたカエルは、トウキョウダルマガエル、ヌマガエル、アマガエルなど。 坂入さんが用意した水槽に入れてプチ観察会。 園児たちは興味津々 無事、田植えの体験学習は終了し園児たちは大満足の様子で帰っていきました。 一生の思い出となることでしょうね。 この後坂入さんと昼食をとりながら情報交換をしました。 自然観察会の一番のポイントは、「ガイドにならない」ということ。 違いましたっけ 自然や環境のシステムやサスティナビリティ、 また、自分との関りについて「考える力を養うことのお手伝い」でいいのかな 地球規模の巨大なエコシステムを守り、そして活用していくには、 地域単位での自然や環境保全の取組がキーを握ることは間違いないこと。 それぞれの地域で生活し活動する、 人、企業、団体、行政等の垣根を超えた、多くの人々の理解と協力が必要になります。 地球規模でいえば、 2015年9月の国連サミットで採択されたSDGsが進行しているところ。 兎にも角にもより多くの方に、 まず自然に眼を向け、そして関心を持っていただかないといけませんね。 そのためのプログラムを提供し実践することはとても意義あることと思いませんか さて、あすなろの里は昭和54年の開園されたそうです。 それから40年が経過。 当初はテーマパークとしての機能が狙いだったのだそうですが、 現在はほとんどが学童、児童等の自然観察、農業体験の研修施設となっているそうです。 研修施設ということですが、 常総市の管轄は教育委員会ではなく産業振興部農政課ですから、 通常の研修施設にはない様々な事業が行えるとのことでした。 さて、親爺は明日の早朝自宅を出発し、初夏の北海道を巡ってきます。 日程はほぼ一月。 7月4日に自宅に戻る予定です。 北海道へは往復ともに、新潟・苫小牧間のフェリー。 自家用車での移動です。 苫小牧市から伊達市を経由して小樽市に入ります。 そこで自然観察指導員講習会に参加します。 更に北上し、稚内市、紋別市、網走市を経由して一旦旭川市へ戻ります。 旭川空港で奥様と合流し、 摩周湖、屈斜路湖のある弟子屈町(てしかがちょう)の川湯温泉をベースに、 摩周湖、屈斜路湖はもちろんのこと、阿寒湖、知床半島、釧路湿原などを周ってきます。 釧路空港で奥様を帰した後、 更に野付半島や風連湖・春国岱、根室半島を巡り、 霧多布岬、襟裳岬などを経由し苫小牧周辺に戻ることにしています。 根室半島では、落石ネイチャークルーズにも乗船したいですね。 この旅行を計画したのも、そもそもは坂入さんと出会ったことがきっかけです。 坂入さん、ありがとう PCも連れていきますよ。 大量の写真用にSSDも用意しました。 短信になるかもしれませんが、毎日の様子を日記に書く予定にしています。 まぁ出たとこ勝負ですな。 Wi-Fiやテザリングを活用すれば、通信も何とかなるでしょう。 道内の全走行距離はおそらく4,000kmを軽く超えるのではないかと考えています。 まさに「北海道はでっかいどう」です。 何と出会えるか楽しみです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019.05.28 18:10:38
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