6人の少年少女達の物語。彼らは未来を視る事の出来る不思議な能力を持っていた。そして彼らの予知にブギーポップが映し出されたとき運命の歯車が回り始めた。
えらく早起きしてしまったので、半分まで読んでいたこの本を読みきってしまいました。
そんな訳で「ブギーポップ」シリーズ4冊目の作品「ブギーポップ・イン・ザ・ミラー パンドラ」について書きます。
前に頂いたコメントでもお薦めと書かれていましたし、悪友でシリーズ全部読んでいるRYOも名作と言っていた非常に評価の高い作品でしたが、感想としては全くもってその通りという感じですね。
まず、最大の特徴は主要キャラが過去3作と違い新規に登場した6人の少年少女となっている点です。
なので、読んでいて誰がどういう役回りなのか不明ですし、完全に手探りの状態で読み進めなければならず非常にスリルがありましたw
特に終盤の怒涛の展開は、かなり読んでいてドキドキしましたね。
更に、これまでの作品では悪役に多かった特殊能力者が主人公という位置にいるのも新鮮で楽しかったです。
まるで「ジョジョの奇妙な冒険」のような名前を付けて能力を呼び合うのも好きですねw
未来を読む力を持っていながら、1人1人の力は微力と言うのも良くできた設定だと思いますし、だからこそ集団としての存在理由も強くなっていると思いますね。
当然、前作までのキャラも多数登場しますし、何よりもニヤリとさせられたのは過去の作品の場面を主人公達の視点で語られる部分でした。
こういう作品間のリンクが非常に巧い作家さんだと思います。
この作品を読み終わった直後に続編の「ブギーポップ・オーバードライブ 歪曲王」を読み始めましたが、速攻で前の作品に出ていたキャラが登場しているのは楽しいですし、次は誰が出るのか非常に楽しんで読めますね。
話を戻しますが、今作で思ったのは前半部分がゆっくりだっただけに終盤が駆け足過ぎたかと思います。
特に物語の核となりうるキトの扱いや主要キャラ達の行方をもう少し書いて欲しいという感じですが、きっと追い追い語られる事を楽しみに待ちたいと思います。
個人的には優君の再登場に期待していますw